「ベイスボイル・ブック」井村恭一 1997新潮社
第9回日本ファンタジーノベル大賞
はあ?
大賞をとるような作品ですから、一つもいいところを発見できない私がいけないんでしょうね。だって、その後、芥川賞候補になる作品をこの作家は書いているんだから。え、授賞式は選考委員が一人しか出席していない?それって、やっぱりやましいところでもあったんでしょうか。なにか裏の力が働いての受賞だったんでしょうか。シュール?うんがざりだ。読みながら、退屈で何度死んだ事か。イライラして頭に入ってこないんだよね。おかしな事が書かれていなくても吐き気をもよおす文体は、やはり天才なのでしょう。野球の表現もネタもストーリー展開も、ぐだぐだでしょ。とにかく、読むのを止めようとする自分自身に声援を送り、わけのわからないものを何度も読み返しながら、200年かかって読み終わりましたよ。
イドリアン(キチガイ犬)、バイグリン散布、そのまま居座る死人(アヤロ)、( ゜Д゜)<呪呪呪呪呪呪呪呪呪、密輸、工場、ベイスボイル(2球団のプロ)、なぜ拘留されているのかわからないピッチャー
ああ、わたしはきっとアイロウ(拘留されているピッチャー)の立場にいるんだ。
「なぜ、この作品が評価されたのだろう。この本に何が書いてあるんだろう」
あ、もしかしたら、そういう反応が正解なんですか?
ファンタジーというのは”不思議な感覚”というわけで、”理解できない物”とするなら。