おかまのよろめき

現役おかまのお店日記&趣味のはなし

サコ姐から…

2009-08-20 14:13:00 | Weblog
サコ姐から久々に電話があった

「エドナちゃん元気ィ~」

人づてに町屋のお店を辞めたと聞いていたので

「お姐さん今何処で働いているの?」と尋ねると

「松戸なのよ~」

平日はスタッフ6人で、ショータイムもあると言う

サコ姐以外のメンバーは全て彼女のお友達関係だ

と言う事は平均年齢がかなり高い店である


「アンタの店、募集してないのかしらァ?」

どうやら、その店に居たマイコさんが辞めて

他を探しているらしい

「ウチは今平日2人で頑張っていて

 新しくスタッフを迎える余裕がないのよ」

「え~?たった2人でやってるの?」

サコ姐も数年前にこの店に在籍していた

その当時はスタッフが4~5人居たのだ

「そうよねェ今は何処も不景気で大変だものねェ…」

受話器の向こうからため息が洩れる

「うん分ったわ~、お互い頑張りましょう」

そう言って電話を切ったのだが

相変わらずサコ姐は面倒見が良い

お友達の働き口を探すために

こうして知人の働いている店にこまめに連絡して

空きがないか聞いているのである


某ニューハーフサイトでは

吉祥寺や高円寺のお店が募集をかけている

サコ姐はどんな店なのか私に尋ねる

「う~ん、吉祥寺の方は営業時間が長くて

 お酒もガッツリ飲まなくてはならないみたいよ」

と答えておいた

高円寺の方はよく分らないが

きっと条件は厳しいのでは?と思う

このご時世に高齢のオカマが働ける店は限られる

よっぽどお客を持っているか

よっぽど客受けが良さそうなタイプでないと

歓迎されないだろう

ウチの店でもスタッフは欲しいが

なかなか条件が折り合わないのが実情だ


向かいのPのママが、この間貸したレモンを

返しにやって来た

「アンタとこも暇なの?」

お盆明けだし給料日前

さらには選挙も近付いている

こんな時期は何処も必死だ

40年以上も水商売を続けているPのママでさえ

弱音を吐いている

「でもね今が踏ん張り時なのよ

 ここで潰れちゃったら女が廃るわ」

72歳とは思えない力強い言葉に

私もうんうんと頷いた

「そうよねママ、腐ってる場合じゃないわよね」

私たちはお互いに手を取って奮起するのだった


サコ姐のお友達もきっと何処か

新しい働き口を見つけるだろう

やる気さえあれば何とかなるものだ

そう信じて生きて行くしかないのだもの



 




















コメント
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