聴くたびに庄司紗矢香のヴァイオリンの響きますます深くなりゆく
通俗のひとかけらなき楽なれどこころも身をも浸し包めり
知と詩(うた)のともにあふれて鳴り響く庄司紗矢香のヴァイオリンの音(ね)は
冴えわたるピアノ伴奏ありてなほ庄司紗矢香の楽の音深し
若き日のチョン・キョンファをも想ひつつ庄司紗矢香を聴き見入りけり
二十代半ばにしてぞかく深き音を奏でて紗矢香なりける
鳴り止まぬ拍手に応へアンコール五曲を重ねわれら満たしぬ
庄司紗矢香ヴァイオリン・リサイタル(ピアノ:イタマール・ゴラン)
サントリーホール、090114、プログラムから
若い世代の演奏を積極的に聴いている自称"老人"とは対照的にretroな"未老女"の私ですが。
1973年没(96歳?)のカザルスは61年には84歳。
メンデルスゾーン、クープラン、シュウマン、「鳥の歌」というプログラム。
部分的にしか聴いたことがなかったので、嬉しい出会いでした。
来日したのは、その年の4月でした…。
時が流れましたね。