夏木広介の日本語ワールド

駄目な日本語を斬る。いい加減な発言も斬る。文化、科学、芸能、政治、暮しと、目にした物は何でも。文句は過激なくらいがいい。

地震速報とCMの関係

2008年06月14日 | Weblog
 今朝8時50分過ぎ、大きな地震があった。土曜日なので寝坊をしていたが、とにかく朝食にした。9時半から始まる毎週楽しみにしている番組を見ていたら、突然、地震速報になった。えっ? 地震はもう1時間も前の事じゃないか。画面には今朝8時52分頃と出ている。1時間も遅れて、何も番組を中断してまでする事じゃないではないか、と思ったのだが、それはテレビの思慮の浅さからだった。今、直前に再び地震があったのだ。だから8時云々の字幕を出すのが間違っている。
 番組は中断なのに、その間にもCMだけはばんばん入る。それこそ地震にはまるで関係の無いCMである。
 CMは何本で幾らの契約なのだろうが、それなら放映しなかった分だけ割り引けば良いだけの話である。まさか、スポンサーが契約違反だと怒る事はないだろう。そんな重要な放送をしている時にも自社のCMだけは絶対に中止してはならぬ、などと言う企業なら、早晩、潰れる。太鼓判は押せないが、潰れる事を私は願う。
 第一、視聴者は諦めているかも知れないが、絶対に好感は持たない。こうして私はどんどん嫌いな企業が増えてしまう。たいていは買おうとも思わない商品のメーカーだから、一向に困らない。私が必需品だと思っているような企業は、どうした訳かCMをしていないのである。

 そう。必需品のメーカーは何もCMに頼る必要は無いのである。CMなどしなくても、ちゃんと売れているのである。売れない企業が何とか、と思って高価なCMを打つのである。だから、頻繁に流れるCMを見れば、その企業の苦境が分かると言うものである。
 もっとも、もっと儲けたいと欲をかいている企業もあるが、それだって、どれがそうであるかは分かってしまう。
 ある生命保険は一日中、それこそ垂れ流しのようにCMを流している。ああまたか、とうんざりする。新聞の四コマ漫画でも、「もういい、分かったよ。せりふは全部覚えてしまったよ」と怒っている視聴者が描かれていた。
 それで考えたのだが、保険は掛け金は少なくて、貰える金額は大きい。全部の人が保険金を貰えば、会社は潰れる。だが、会社は健在である。と言う事は、払う保険金よりずっと多くの掛け金を手に入れる必要がある。つまり、保険金を支払わなくても済むような人々を大勢保険に入れて、掛け金を増やす事が絶対に欠かせない。
 だから、保険のCMは絶対に止められないのである。保険金を支払う客が増えれば、それだけ掛け金を掛ける客を増やさなくてはならない。いわば自転車操業である。
 この考えが正しいかどうかは分からない。でも、そうでなくては辻褄が合わない。

 テレビ局の話だが、単にテレビと言うメディアを持っている事で、莫大な利益を生む事が出来る。それこそ、必要以上の暴利である。CMを打てば、必ず売上に貢献すると企業が思っている限り、テレビ局は安泰なのである。そしてそのCM料金は確実に商品に上乗せされている。
 何の事は無い。企業とテレビ局が寄ってたかって、我々消費者から金を奪い取っているのである。消費者はいい加減に目を覚ます必要がある。CMをしていない企業で、優秀な製品をたくさん出している所は数多くある。まずはそうした選別をすべきである。
 CMなどしなくても、良い商品なら売れるのだ、と言う事を馬鹿な企業に教えて差し上げる必要がある。CMなどで客は騙されないと言う事が分かれば、無駄なCMは無くなる。そしてテレビ局の馬鹿げた金儲けも減る。その前にCMに釣られる馬鹿な消費者を無くさなくてはならないが。
 CMが減って、局が放送が出来なくなるなどと言う事はまずはあり得ない。CMを必要とする企業は絶対にあるし、そうしたCMだけでもテレビ局はやって行けるはずだ。人件費が払えて放送が出来れば、それで良いではないか。それこそ「公共的な事業」ではないか。
 何も24時間、放送をする必要は無い。CMが減って、放送時間も減るなら、それこそ一石二鳥になる。テレビが始まった時代の番組表を御覧なさい。テレビは垂れ流しをする必要は絶対に無い。そもそもは、垂れ流しが諸悪の根源なのである。