壁際椿事の「あるくみるきく」

東京都内在住の50代男性。宜しくお願いします。

GDP、世界3位転落が確実

2010年01月06日 | 雑記
今朝の新聞に書いてありました。日本は世界第2位の経済大国ですが、もうすぐ中国に抜かれ、3位に転落することが確実とのことです。

私が常々、疑問に思っていることは、何をもって1位や2位やいうのか、ということです。新聞などの文脈から類推するに、GDP(国内総生産)の大きさを判断基準にしているようですが、では、なぜGDPの大きさなのでしょうか?

経済学を一通りかじりましたが、分かりませんでした。経済学の教科書には「GDPとは何か」は書かれていても、「なぜ大切か」は書かれていません。経済学者も「景気がこうなる」「ああなる」とはいっても、「そもそもGDPがなぜ大切か」といった説明はしてくれません。

アインシュタインとエジソンと藤子不二夫を足して、3で割れば、何ができるか。どこでもドアです。

どこでもドアがマイカーのように世帯に一つ普及すると、運輸業は不要となります。行きたい場所に、ドアをくぐるだけで行けるのですから。たとえば日本百名山を制覇したい。そんな希望を持つ人は、ドアひとつ通るだけで、頂上へ行けます。鉄道やローカルバスで麓までアプローチする必要はありません。汗水たらして歩くことすら、しなくてもいい。

どこでもドアは、すごい発明です。ノーベル物理学賞モノでしょう。うまく使えば、個人の幸福、効用をグンと高められる。駐車場代は不要、交通事故とも無縁、遠距離恋愛や遠距離介護、通勤ラッシュといった問題も即座に解決されます。

でも、どこでもドアが実現すると、鉄道も、観光業も、飛行機も、海運も、自動車産業も不要になるでしょう。多くの産業が崩壊してしまい、失業者があふれます。そうなると、GDPは下がるのではないでしょうか。素晴らしいことは、じつは素晴らしくない、ということでしょうか。

百名山も、一日に数本しかない不便なバスを調べ、前泊したり、時間を費やし、汗水たらして登るからこそ価値がある。あらしに見舞われ、途中で引き返してもいいじゃないですか。プロセスこそ面白い。「あんときは大変だったな」なんて酒を酌み交わし、仲間と言い合えることこそ、頂上を踏むよりも幸せなことかもしれません。

山高きがゆえに尊からず、といいます。GDP大きいがゆえに尊からず、だと思うのですが、いかがでしょうか? こんなことを言うのは、「王様は裸だ」ということと同じなのでしょうか?

確かにマクロの景気動向は、現実に私の仕事を直撃しています。だからこそ、どこでもドアに夢を託してみました。あまりにも素人発想すぎるでしょうか?