ソプラノ歌手 中川美和のブログ

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ギャラリーコンサートのお知らせ・井上ひさしさんについて。

2010-04-18 18:00:08 | 歌のこと
今週末に迫った、ロシアものコンサートのお知らせです。

市川市の吉澤ガーデンギャラリーで開催される、「米原万里展」~ロシア語通訳から作家へ~の関連イベント、「ギャラリーコンサート」に出演させていただきます。

このコンサートですが、諸事情により、出演者が変更になりました。

ピアノの津々見由里さんが、渋田麻里さんに変更となりました。どうぞご了承ください。
そして、ヴィオラの市川 友佳子さんも出演して下さることになりました!
初めてご一緒するお2人ですが、若いパワーに引っぱって頂いて 楽しいひと時を皆さまとご一緒できたらと思っています!
どうぞいらしてくださいね~

さて、以下は米原万里さんについて。

米原万里さんは、2006年に56歳の若さで亡くなられた作家で、ロシア語の通訳者・翻訳家としても活躍された方です。
読売文学賞、大宅壮一ノンフィクション賞など数多くの賞を受賞した作品は、死後、ますます大勢の読者に支持され、韓国はじめ海外にまで愛読者がふえています。
米原万里さん直筆の原稿やノート、写真など数多くの資料を展示し、早すぎる死を惜しんで、その足跡をたどる展示会が、5月9日(日)まで、現在、市川市の吉澤ガーデンギャラリーで開催されています。

私が出演する「ギャラリーコンサート」は、この「米原万里展」の関連イベントの一環として、期間中の4月25日(日)に開催されます。米原万里さんにちなんで、おなじみのロシア民謡などを中心に演奏いたします。
春らんまんの美しいお庭を眺めながら、ロシアに思いをはせるひとときをお楽しみいただけたら…と思います。お散歩がてら、ぜひお越し下さいませ。

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「ギャラリーコンサート」~ロシア民謡のひととき~

日時:4月25日(日)午後2時~3時
場所:市川市吉澤ガーデンギャラリー(千葉県市川市真間5-1-18)
      「京成市川真間」駅より徒歩12分。JR「市川」駅より徒歩16分。
       お車はご遠慮下さい。
入場料:無料。但し、ギャラリー入館料として200円必要となります。
      *当日は混雑が予想されるため、先着50名様までとなりますのでご了承下さい。
出演者:ソプラノ/中川美和
      ピアノ/渋田麻里 ビオラ/市川友佳子
演奏曲目: ロシア民謡 ほか
主催:(財)市川市文化振興財団  後援:市川市
お問合せ:市川市吉澤ガーデンギャラリー(電話 047-374-7687)

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(財)市川市文化振興財団理事長である作家・井上ひさし氏は、米原万里さんの義弟にあたられます。先日亡くなられた井上ひさしさんが、この「米原万里展」について書かれている紹介文が、こちらからごらんいただけます。 こちらをクリック


さて、ここからは全くの余談になりますが。

井上ひさしさんは、私の大好きな作家のひとりでした。全部の作品を読んだこともないのに、ファンだというのもおこがましいですが。

小学生の頃に読んだ「偽原始人」「ブンとフン」は、今でも大好きな作品です。
いま、大人になって思うのは、あれが大人が書いた作品だという驚き。
子供の頃、夢中になったのは、その時の自分たち、つまり子供と同じ目線で書かれているから、自分に投影して読んでいたのだと思います。

童話のような、子供に向けて書かれた作品であっても、大人の目線から書いているもの・・・・・・たとえばアンデルセン、小川未明などは大人ならではの目線、そういったロマンチシズムや想いが強い作家な気がします。もちろんそれでいて名作だとは思います。
けれど、子供の目線で子供向けの作品を書いてくれる作家は何人いるでしょうか。井上ひさしさんは、そういった数少ない素晴らしい作家だと思います。

ですから、私がおととしの市川新人演奏会で最優秀賞を頂いた時、その賞状に書いてあった、「(財)市川市文化振興財団 理事長 井上ひさし」の文字が、私にとってはどれだけうれしかった事か。
もちろん直接お目にかかる事はありませんでしたが、それだけに、私にとっては本当に、本当に、大事な賞状でした。
ですから、先日の井上ひさしさんの訃報をきいた時は、本当に衝撃でした。

なんとも言葉がありません。

ロシアコンサート当日、歌い手として仕事をいただいた私ですから、井上ひさしさんについての、私の思いを語らせて頂くことはないでしょう。
ですが、個人のブログなので、この場で言わせて頂きます。

井上ひさしさんのご冥福を、心からお祈りいたします。




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