闘うためには武器が必要だ。というわけで理論武装する。
パワハラ上司への復讐のために録音で証拠を残す際の注意点
パワハラの事実認定と法的評価について
相手の承諾を得ずに、こっそり録音するのはいろいろと問題があるし、証拠能力が低くなる可能性がある。
うしろめたいことをするとこっちの弱点を作ることになる。「録音させていただきます」、と一言ことわってから録音した方がよいだろう。
それが、私からの宣戦布告。
ああ、面倒くさい。
これから私が闘おうとしているのは、普通の人間じゃない。人の姿をしたモンスター。
私がミスを犯したら、皆の前でプライドがズタズタになるまで怒るくせに……、自分が同じミスを犯したら笑って済ませる、そういう化け物ども。
こっちも化け物にならねぇように気を付けないとなぁ。怪物と闘うものは……、じゃないけど。
パワハラ撃退法
……と、思っていたけど、「パワハラ上司の持つ陰湿さと狡猾さを超える「悪」を以って対処する」なんて書いてある。
怪物と闘うのに、こっちが紳士でいられるわけもないか。
冷静さを失って、こっちが暴言を吐かないように気を付けないとな……。わざわざ弱みを作ることはない。
録音を始めたら……、きっとあらゆる手段でそれを止めさせようとしてくるだろうなぁ。
そこで生じる会話も、ぜんぶ録音してやる。
録音すること自体は犯罪じゃないから、どうにもできまい。
しかし相手はモンスター。何をしてくるかわからん。普通の人間の思考は通用しない。
……上司を牽制しながら、いまの職場に居座ることが目的だけど……、最悪、辞めることになるかもな。