俺の翼に乗らないか?

スターフォックスの一ファンのブログ

スターフォックス・エピローグ

2008年12月22日 14時33分43秒 | アナザーストーリー
 けだるい午後のことだった

 フォックス・マクラウドは溜め息をついた。
 スマブラXの舞台に出演してから、任天堂からは音沙汰がない。
 相変わらず、便利屋のような小さく地味な仕事をこなすだけの単調な日々だ。
 ファルコ・ランバルディはいつかの夜、気晴らしに星を見てくる。と言って出て行ったきり戻っていない。あの短気なファルコのことだ。この生活に耐えられないのも無理はない。
 たとえ引きとめても、遅かれ早かれまた抜け出していったことだろう。
 スリッピー・トードは、恋人のアマンダとともにアクアスで生活している。
 小さな仕事しか入ってこない今の状況では、結婚の資金を貯めることもむずかしい。技術者としての就職口を探すうち、父親のベルツィーノの紹介もあってスペース・ダイナミクス社アクアス支部に働き口が見つかった。
 親友の門出を、引き止めるだけの理由もない。フォックスは彼を祝福し、笑顔で送り出した。
 ペッピー・ヘア。アパロイドとの戦いの後コーネリアの将軍に就任した彼だったが、その任はいわば急場をしのぐためのつなぎであり、アングラー軍の撃退直後、ペッピーは将軍職を辞職し、新将軍が誕生することとなった。
 その後かれは故郷のパペトゥーンに戻り、いまは亡き妻ビビアンの残した農場の経営を引き継いでいる。隠居生活さ、と彼はフォックスに電送メッセージで伝えた。もしまた大きな仕事があっても、ワシの出る幕はないだろう。老兵はただ去るのみ、さ。
 コーネリアの郊外に小さな部屋を借りて、フォックスはそこに移り住んだ。
 最愛の妻、クリスタルとともに。

(つづく)