俺の翼に乗らないか?

スターフォックスの一ファンのブログ

「ファルコとの出会い」その65

2011年09月29日 15時58分05秒 | 小説『ファルコとの出会い』

 市街を行き交う人々には、さほどの驚きは生じていなかった。この科学者の所業がメディアで話題になることなど珍しくもないし、以前は軍の科学技術部で最高責任者を務めていた人物でもあるのだ。いまモニタに映し出されている映像は例の事件以前に録画されたもので、あの事件から○年後、その爪痕は今――そんな主旨の特番でも今から始まるのだろう。
 そう思って、一度は止めた視線をモニタから外し、ふたたび元の仕事にとりかかった者が大半だったのだが、科学者の次の台詞を聞くと、もう一度視線を戻すことになった。
「ここ、惑星ベノムへと流されてから、早いもので5年と7ヶ月だ……」
 コーネリアの住人にとって、ベノムという言葉の意味するところは『地獄』に等しかった。同じく、ベノム送りと言った場合は『死刑』と同義にとった。惑星表面は酸を含んだ大気に覆われ、もしも無防備で曝されようものなら、皮膚も粘膜もものの数時間で焼けただれ、二目と見られぬ姿になる。腐食した粘膜からの血が気道に流れ込むせいで、呼吸するたびに激しくむせかえる。血と肉でできた雑巾としか見えなくなる頃には両目も白く濁っていて、本人はその姿を目にすることはできない。そして、風化したもろい岩壁から足を踏み外すか、硝酸の海に身を投げるか――いずれにしても、その命は恐るべき酸性の大気と大洋にしゃぶり尽くされ、骨の形も残らない。
 そのはずだのに。いまモニタの向こうの人物は何と言った?
「住みにくいところだと思ったよ、はじめのうちはな。なにせスーパー・マーケットの一軒もないのだ。公衆トイレもなければ、『サイエンス・オブ・ライラット』の定期購読を頼める書店もない」
 真顔のまま淡々と話す内容は、もしかしたら彼なりのジョークなのかもしれないが、笑う者は誰もいなかった。
「そこでだ、『住めば都』という言葉を信じて少しばかり努力をしてみたわけだ。5年と7ヶ月前に、私が起こした事件――皆さんはあれを、ただの破壊、殺戮だと思っているかもしれないが、私にとっては『革命』だった。まあ、今はそのことには触れないでおこう。
 その事件の前後に、いくつかの方法を使って、この星の一部に改造を加えたのだ。最初は雨風をしのぐ岩窟があるだけだった。学生のとき仮住まいしていたボロ部屋を思い出したよ。しかし小さな努力の積み重ねが実ったおかげで、こうしてジャックした電波で皆さんの快適な生活のなかに現れることもできるようになった――」

『スターシップディフェンダー』(DSiウェア)

2011年09月25日 22時14分22秒 | 『X(エックス)』ほか
 ゼルダの伝説25周年記念の、歴代リンクが集合したイラストに釣られ、ニンテンドープリペイドカード1000円分を買った。

 早速3DSに登録して、なにかダウンロードしたいものが無かったか考えたところ、『スターシップディフェンダー』を思い出した。
 これは、『スターフォックス64 3D』『スターフォックス コマンド』を制作したQ-GAMESが作ったDSiウェア。

 500円とはいえ無駄にはしたくないので、任天堂サイトやニンテンドーeショップで詳細を見てみた。
 なかなか面白そう。と思い購入。

 ……面白いです。数時間夢中になってしまった。

 スターシップディフェンダーの名の通り、自分は宇宙船の船長となって、飛来する敵集団から船を守り抜く。
 その方法は、表示される敵のルートが射程に入るよう、船体にレーザー砲やバルカン砲を設置すること。
 早い話が、ネットのFLASHゲームでよくある拠点防衛タイプのゲームです。

 だがそこいらへんの無料ゲームとは違って、DS向けに快適に作られている。
 倒した敵が落とすエナジーをタッチ&スライドで拾うのが気持ちいい。LもしくはRボタンで時間を早送りできるのもイライラしなくていい。あと、操作法を教えてくれるロボットがかわいい。

 おすすめです。

「ファルコとの出会い」その64

2011年09月23日 11時38分10秒 | 小説『ファルコとの出会い』

 同じ出来事は、アパートメントの206号室でも、101号室でも、あるいは隣の一軒家のなかでも、立ち並ぶビルディングに詰め込まれたオフィスの、自販機コーナーの一角に据え付けられたモニタの画面上でも起こっていた。スーツを着込んだイヌの会社員が、路地裏で煙草をふかしていたクマの運転手が、ウインドブレーカーを着こみランニング中だったオコジョのアスリートが、みな足を留めてビル壁面の大型モニタを見上げ、そこに映る顔を見た。
 よく知っている顔。Dr.アンドルフだった。

 やあ、コーネリアのみなさん。
 画面の中のアンドルフが、淡々とした声でしゃべる。
 かつてこの星の文明を、滅亡の危機に追い込んだ凶科学者。しかしいま画面に映る人物の表情からは、狂気も憎悪も読み取ることができない。
 病気のために長期療養していた有名人が、晴れてふたたび人々の前に姿をあらわした。そんな印象だった。
「私の名前と、この顔だけは、おそらく御存じだろうと思うが。ご挨拶しておこう……アンドルフ、と呼んでいただければけっこうだ」
 コーネリア軍基地作戦司令室では、ほの暗い室内に広がる無機質な光を浴びて、ペパー将軍はじめ軍の将校たちが、一様に苦い顔でモニタを見つめていた。
 壁面いっぱいを埋め尽くした十数個のモニタすべてが、アンドルフの顔を映し出している。
「どうせ今までもこれからも、そう呼ばれるのだからな」
 そう言って含みある微笑みを、科学者は浮かべた。

3DSカンファレンス+東京ゲームショー

2011年09月19日 15時45分21秒 | 日々のつぶやき
 『ドラクエX』『モンハン3G』の発表に続き、3DSカンファレンスと東京ゲームショーでこれからの3DSソフトが大量に発表された。
 『新・光神話 パルテナの鏡』が延期されたのが残念だけど、一気に賑やかになったからまあいいか。

『project mirai(仮)』
『レイトン教授VS逆転裁判』
『BIOHAZARD REVELATIONS』
『ACECOMBAT 3D』
『ルイージマンション2』
『マリオテニス(仮)』

 このへんが楽しみだな。

 あと、『鉄拳3D PRIME EDITION』最新映像は見るべきだ。おもしろいから。(任天堂サイトの、3DSカンファレンス2011のページで見られます)

「ファルコとの出会い」その63

2011年09月14日 17時39分28秒 | 小説『ファルコとの出会い』

「わかったぞ、オレが翼をもぎ取ったのは、てめえの機体だな」
『え? なんでわかったの?』
「てめえ以外に、誰がいるってんだ」
『ちぇ。何だよそれ』
「フッ、てめえにはあんまり、負けたって気はしないかもな」
 ザザ。雑音が入り、二人の会話にフォックスが割り込む。
『ファルコ。だがしかし、お前の機体の機動力を奪った新型弾を開発したのが、このスリッピーなんだ』
「なに」
『そうそう! ま、オイラはこの作戦の立役者、ってとこかな~っ』
『まぁた、調子に乗りおってからに……』
 ペッピーの呟きが、さらに割り込む。
 やはり自分は、この三人に負けたということか。ファルコは思った。
 もしも。もしももう少しだけ、この三人に出会うのが早かったなら。自分の運命も少しは変わっていただろうか。
 後悔に似た気持ちが浮かびかけ、慌ててそれを振り払う。前だけを見て突っ走ってきた自分が、いまさら後悔だと?
 前だけを見て、後に残された者をかえりみなかった結果がこれだというなら。なおのこと、前に進まねばならない。積もりに積もったツケを清算するために。
 たとえ行く先が監獄だとしても、地獄よりはましだろうさ。
 左右に1機ずつと、背後に1機。3機のアーウィンに囲まれて、ファルコはゆっくりと飛行を楽しんだ。この愛機ともこれでおさらばかもな、と思いながら。


 3機のアーウィンと、1機の改造移送機が捕物を繰り広げた海上から、30skmほど隔てたコーネリアの市街。
 ビルディングが林立し、空中ハイウェイのガイドビームが縦横無尽に走り、交差点は雑踏と喧騒にあふれている。
 人も物質も、情報も過密な都市のその中心部から二駅ほど離れた住宅地の、とあるアパートメントの205号室で、ひとりの主婦がソファの上で、横になるとも、座るともいえない格好のまま午睡していた。ソファの脇には電気掃除機が、コードを伸ばしたまま無造作に立て掛けられている。ソファの向かいの壁には、いまコーネリアで流行の、くるくると巻き取れるタイプのTVモニタが掛けられている。
 家事に疲れてひと休みするうちに、眠り込んでしまったというところだろうか。
 すうすう、と寝息を立てる彼女の前で、電源が入ったことを示す小さな音とともに、モニタの黒い画面がふうっと明るくなった。
 違和感を感じて、彼女は鼻先をあげた。両目にかかるほど長く伸びた白い体毛(彼女の自慢だった)を掻きあげ、寝惚けまなこをしぱしぱとまばたく。
 壁のTVがやけに明るく発光していることに気づいて、ガラステーブルの上の小さなリモコンに手を伸ばした。TVに向けて電源ボタンを押すが、発光は消えない。
 いやに、まぶしい。空いた手で光を遮りながらもう二三度、電源を切ろうとするが、発光するモニタは答えない。
 背面にある主電源を切ったほうが早い。そう思ってソファから立ち上がったとたん、TVから大音量で音楽が流れ出した。真っ白に発光するだけだったモニタが色づき始め、その奥から、茶色い体毛に覆われた、ひとりの小さな老人が姿をあらわした。
 その顔を見、彼女はすとん、とソファに腰を下ろしてしまった。
 どこかで見かけた顔だった。数年前のニュースではとくに。

ドラクエとモンハン

2011年09月11日 12時14分26秒 | スタフォ以外のゲームソフト
 一週間の間に、Wii・3DSに動きがあったな。

 『ドラゴンクエストX オンライン』の発表と、『モンスターハンター3(トライ)G』の発表。

 ドラクエXがWii、Wii Uに出ると聞いて安心した。もしかしたらプレステのほうに行ってしまうのではと思っていた……。
 任天堂の信奉者として嬉しく思う。

 そして、オンラインか。
 オンラインゲームを遊んだことのない僕の勝手なイメージでは、オンラインを遊ぶには月額いくらのお金を払わなくてはいけなくて、それゆえに間口は狭く、いざ接続すると他のプレイヤーに気を遣わなくてはならず、協力してクエストを進めるにも時間がかかるから気軽に入ったり抜けたりできず、人間関係のトラブルが頻発し、レアアイテムはネットオークションで高値で売りさばかれる。膨大な金と時間を浪費して、得られるものは虚しさだけ……。
 そんなマイナスイメージばかりなのだが……大丈夫かな。

 開発コンセプトとして『新しい感動』『ずっと遊べる喜び』『安心して遊べる信頼』の3つが掲げられてる。
 なんとなく、ニンテンドーWi-Fiコネクションの『カンタン』『安心』『無料』を思い出す。
 ドラクエXも『カンタン』『安心』『無料』だったらいいんだけどね。発表会には岩田社長も姿を見せていた。ドラクエXがよい作品になるよう、任天堂からもバックアップがあったらいいんだが。
 まだまだ詳細はわからない。課金があるかどうかも。続報を楽しみに待つとしますか。

 『モンスターハンター3G』。Wiiの『3(トライ)』の進化版かな?
 看板モンスターや、武器の変更もあるみたい。

 Wiiの『3(トライ)』は一度やってみたが……なんだか自分には合わなかった。
 一緒に遊ぶ仲間がいなかったしなぁ……一人で気ままに遊びたい方だし……。

 そして、3DS本体に装着する拡張スティックも出るとか。
 ……重くないか、それ……。

 なんか否定的な感想ばかり述べてしまった。実のとこ僕は、ドラクエもモンハンもまともに遊んだことがない。今回も遊ぶかどうか。
 でも一応気になるから、横目でこっそり見守ることにします。

「ファルコとの出会い」その62

2011年09月04日 11時34分08秒 | 小説『ファルコとの出会い』

 モニタには通信元の機体ナンバーが浮かんでいる。ファルコ機のものだ。
 フォックスは手を伸ばし、通信回線をつなぐスイッチを入れた。
「……、よお」
 初めて聞く声。
「ファルコ・ランバルディだな?」
「ああ、そうだとも。そっちは」
「遊撃隊・スターフォックスだ。ファルコ。これから一体、どうするつもりだ?」
「どうっ、て」
 いざ言おうとすると、ファルコはうろたえた。それは意地でも口に出さずにきた一言だった。自分の意地とプライド、生き方のすべてを守るために。
 心にナイフで切りこまれたような痛みを感じる。だがそれでも言わねばならない。言わなければ前に進めない。
「スターフォックス。オレの負けだ。どうとでも、好きにしろ」

 安堵のため息を、フォックスは吐き出しそうになった。しかし慌ててこらえると、もう一度マイクに向かい話す。
「その言葉。信用していいんだろうな」
 レーダーで敵機の位置を確認する。ファルコ機は低空をゆっくりと直進している。逃げるつもりではなさそうだ。
「信用できなければどうする。オレを撃ち落とすか?」
「……いいや。俺たちの母艦が、海面にフロートを下ろす。そこに降りてくれ」
「わかった」
「ナウス、聞こえたよな? 着水用フロートの設置をたのむ」
「オ任セクダサイ」
 ファルコが本当に投降するつもりなら、陸地に降りたほうが話は早い。しかし沿岸に近づいた途端、身をくらます可能性も捨てきれない。まだ完全に信用したわけではない。フォックスは自分に言い聞かせた。
「……」
 みな無言だった。なぜ急に敗北を認めたのか? 気になりながらも、気安く触れられない何かを感じる。
「オイ。どうした。何とか言えよ」
 ぶっきらぼうなセリフが沈黙を破る。
「ああ。すまない」
 謝ってどうする、と自分の言葉に苦笑する。
「教えてほしいことがある」
「何だ?」
「お前らの名前さ」
 そう言えば、まだ名乗っていなかった。
「俺はフォックス。フォックス・マクラウド。この遊撃隊のリーダーだ」

 理知と情熱、その両方を感じさせる青年の声。
「フォックス、か」
「ワシはペッピー・ヘア」
 どことなく時代がかった、精悍そうな声。
「スリッピー・トードだよ~!」
 いきなりひょうきんな声が聞こえ、ファルコはずっ転けそうになった。

「ファルコとの出会い」その61

2011年09月03日 22時17分32秒 | 小説『ファルコとの出会い』

「ペッピー、スリッピー。以後はレーザーを使うな。撃墜の危険がある」
「了解したよ」
「了解。しかし……」
 意味ありげな唸リ声が、ペッピーの元から聞こえてくる。
「どうした? ペッピー」
「フォックス。奴はなぜ、シールドを消したと思う?」
「俺たちに撃墜の意思がないことを読まれたんだ。まさか、シールドを張らない相手にレーザーを使うわけにはいかないだろう?」
「本当にそうか?」
 答えるなり、問いが返される。ペッピーの言葉はさらに続いた。
「フォックス。奴は自殺を図ったのかもしれんぞ。ワシらのレーザーを凶器にしてな。相手が自暴自棄になって死を選ぶ可能性のことは、作戦前にも話し合ったはずだ。……気をつけろ。レーザーで死に損ねたあとは、こちらに体当たりを食らわしてこないとも限らんぞ」
 フォックスの心に動揺が走った。確かに、作戦会議中、ファルコがヤケをおこして特攻してくる可能性についても検討していた。自分はそれを心に留め置いたはずなのに。
 ファルコが死のうとしたかもしれないことよりも、自分がそれを想像できなかったことが、よりフォックスの精神を揺らがせた。
 論理的に思考を組み立てたつもりでいて、本当は無自覚のうちに、気づきたくないことに目を伏せていたのかもしれない。すなわち、自らの手で他の誰かを死なせるということ。自分の放ったレーザーが、血もあり肉もある一個のヒトを、跡形もなく消し去るということ。
 脳裏にふたたびあの光景がよみがえった。ベノム、峡谷、無数の砲門、燃え上がる炎、その中にいたはずの自分の父親!
 モニタの情報も、目の前の光景も見えなくなった。見えるのは頭の中にある地獄の光景だけだ。
「ぐうぅ、ゲッ。げぇっ」
 喉を越えて胃酸が逆流してくる。不快な酸臭が口の中に広がり、耐えられずにフォックスは自分の膝の上に吐き出した。
「フォックス! 大丈夫!?」
 目尻に涙を浮かべ、ぜいぜいと息をつく。左ひざの上には、吐物が手のひらほどの染みを作っている。
「大……丈夫だ」
 なんとか返答したフォックスの前で、通信を求めるランプが明滅を繰り返していた。

【TAS】スターフォックス64 ベノム2 362HIT(ウルフ編)【Normal】

2011年09月03日 20時48分08秒 | 『スターフォックス64』(N64)
【TAS】スターフォックス64 ベノム2 362HIT(ウルフ編)【Normal】


 『スターフォックス64』ベノム2で、ウルフェンⅡにチャージ弾の爆風を当ててHIT数をかせぐ動画。スゲー。
 これ『64 3D』でもできるかな??

 簡単そうにやってるけど、自分でやると難しいんだろうな~。

(2011/8/4 追記)
 『64 3D』で、マネしてやってみたらできた。
 追ってくるウルフェンⅡを引き寄せて、地表近くでチャージ弾。うまく爆風に巻き込めればHIT+1。
 けど相当難しいね……。この動画みたいにバカスカ稼げない。まぐれで2HIT稼げただけ。
 『64 3D』のスコアアタックなら、練習するのにはいいですね。