日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

中国C2C市場2009下半期

2009-08-13 | 中国経済関連
 今年の下半期に、中国のc2c市場がどうなるかという予測を、 中国B2B研究中心という所が出しています。海外からの購買代行=今日本で流行っている日本から中国へのオンライン販売もこの一つでしょう、に対する意識、僕らのように中国に来ているけど、グレーな形態で中国に商品を持ち込んでいる立場にかかるリスクが記載されています。

内容抜粋:

   中国経済は金融危機の影響を受けているがC2Cは逆に成長を続け前年比97.9%伸びるだろう。取引額は812億元=1兆2千億円程度になる見込み。

           課題として

1:C2Cの海外代理購入形態

  Tom-EbayがEbayのプラットホームを使った海外のサイトから購入できる仕組を紹介しているが、市場を短期間に大きく変えることは無いだろう。ネットユーザーの海外市場に対するニーズは大きくないし、ニーズが高いのは化粧品だろう。 

 海外の業者から購入するのは、相手の顔が見えないし買う側のリスクも高い。販売側の信用や、商品の質、返金などの問題が見えない。海外商品の購買代行をしている人やサイトは、税金や法律を逃げる事ができるというけれど、衛星許可証の無い商品を渡され、安全衛生の問題が起きたらどうなるんだろう。

2.純粋なC2Cの成長は緩やかになり、B2Cと融合していくだろう.

C2Cの商品は非正規なチャネルの商品が多い。中国の関係法律が整備され、知的所有権の保護体系が確立していく事を考えると、C2Cの成長は緩やかに成るだろう。淘宝网等のC2Cの販売側もこの危険を意識するようになり、B2Cの淘宝商城のプラットホーム二進出しだしている。これはC2Cが徐々にB2C二融合していく事を指している。

3.C2Cのプラットホームは無料になっている事から、プラットホームの構築には巨額の投資を必要とする。これは資金面だけでなく人や技術もさづ。百度が有啊を昨年ラウンチさせたけど、短期的には市場を大きく変えることは無いだろう(淘宝の圧倒的優位の立場)。

4.C2Cプラットホーム構築者の収益モデル

 TomEbayはEbayを活用した海外からの代理購買、拍拍はテンセントのユーザー、百度もその検索能力を使っている。一方、売り手買い手の参加者からお金を取らない仕組の為、何処から利益を獲得するかがまだ確立していない。

⇒今日は某日本の大手ベビー用品企業の代理店の人と食事をしながら話していました。当然そこは正規輸入で、かつ間に1社ハイっての取引になることからコストが合わずに今まではごく一部の商品しか仕入れていませんでした。当方の規模が大きくなった事から、逆に直接取引にする事、及び価格面でも優遇する旨の話を受けていて各商品の価格交渉をする事にしたのですが、

 肝は、上の2にあります。先方も3-5年という単位で現状の中国の法律の実効性の緩さ=税関すり抜け、は変わらないだろうけど20年後とかになったらわからないよねと。

 もう一つ、C2Cのサイトで1年弱やってきて顧客の分析をしてみたのですけど、優良だなと思える(まぁ富裕層の下の方か、中間層の上のほう)顧客数は10%いないんですね。そして、特価品とか安売りしている物を買う人ほどクレームが多く、非常識な人が多い。

 顧客の立場になればわかるんです。たかが20元(300円)のもの一つでも、収入の少ない人から見ればかなり思い切って買ったのでしょう。だから、高い物を買ったというステータスを感じたいのでしょう。一方僕らにとっては毎月数千元使うお客さんと比べると、こういうお客さんは酷い言葉ですが、ラージ客人(ゴミ客)という感じになってしまいます。本当はいけないって解っているんですけど、電話応対とかでついつい態度に出てしまうと思います。

 でも小売だけを目的としていないので、淘宝の限界がちょっと見えてきたなと思っています。上位の顧客100人を相手にビジネスしたほうが気持ちよいんですよね、僕だけじゃなく妻を含むスタッフも。でもそれを増やそうとするとB2Cもあるでしょうし、リアル店舗が必要ですね。

 まぁB2Cは正直良く見えないですね。所詮はネットですので本当の富裕層は来ないと思います。私の周りでも月に100万円以上稼ぐ人になると、数も少ないですが妻と友人的になった人ばかりですね、それにネットというより事務所に来ます。

 地方都市だと、違うんですよね。ほかに方法が無いからでしょうけど。

 後、北京の顧客は結構剛腹な人多いんですが、代理店の人から聞いたのは、上海はリアル店舗の売上は余り多く無い。つまり淘宝を含むネットで買う客が多い。でも北方系ではお金のある人は先ずリアルで買うみたいですね。淘宝の都市別取引量で上海が北京や広州より圧倒的に多いのですが、上海人のコスト志向の強さを改めて認識しました。
 
 優良顧客の囲い込みをする事業は、上海より北京や大連の方が良いかもしれませんね。北京は日本嫌いと一般的に言われますけど、もっと知らなければ。

 まぁ、9月には創業1周年になりますし、お店も今のクラウンマークが多分もう一つついて、タオバオ=C2Cのベビー分野では中国の上位100位以内には入れるでしょう。日本製品取り扱い専門店なんてほかに無いのでその分野では圧倒的No1のはずなんです。

 でも、多分淘宝の店舗は、妻よりしたの中国人で完全に回せるようにして、その分今の1000近いアイテムは最低300以上は減らし、国内で調達できる物、日本以外のアメリカなどの製品も扱う店にします。

 そして、次はB2Cに行くか、リアルで行くか。まぁ、B2Cは試しにやってみるでしょう。正規輸入品でも十分な扱い量になってきていますから。

 私自身も東京にベースを置く事になると思いますので、日本の市場ももっと勉強しないといけませんね。
コメント
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