亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

「一部に08年秋を思い出させたゴールド・スワップ」

2010年07月12日 18時54分25秒 | 金市場
先週は、それまでの米・欧を覆っていた景気減速や財政金融問題への懸念が後退し、世界的に株高が目立った週だった。独立記念日の振り替え休日明けの4営業日の取引でNYダウは511ドル、前週比5.3%の週間ベースで今年最大の上昇となった。前週までは週間ベースで1930年代以来や数十年ぶりといった飾り言葉がつく週間ベースの下げに見舞われていたので180度違う展開といえる。これも現下の“カネ余り相場”の成せる技 . . . 本文を読む
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中国の輸出回復・・・に思うこと

2010年07月10日 23時50分52秒 | トピック
「中国の6月の貿易黒字は拡大し、今年最大となった。輸出が予想を上回り過去最大となったことから、人民元の上昇容認を求める中国政府への圧力は一段と強まる見通しだ。米財務省は8日に公表した為替報告で、人民元は“依然として過小評価されている”と指摘していた」・・・・これはブルーンバーグの伝えるところ。 中国の6月の貿易黒字が、前年同月比で140%増の200億ドル超(約1兆7700億円)となったというニュ . . . 本文を読む
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御見それいたしました

2010年07月09日 17時23分09秒 | 金融市場の話題
まず金市場の話から。いわゆる「ポジション調整」と呼ばれるが、NYコメックスの建て玉残高を示す取組は、7月7日時点では57万1466枚(1枚=100オンス)と4営業日で3万4326枚と約6%減少した。ファンドが取引から“降りている”ことを示しているが、米・欧ともにかなりポジティブなデータなり見通しなりが出ない限り1200ドル近辺の価格を維持したまま日柄調整が進むとみる。 昨夜はECB(欧州中銀)定 . . . 本文を読む
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“大き過ぎて動けない” China

2010年07月08日 20時38分35秒 | 金市場
金市場では、ここ数日の益出し売りを基調とした資金流出に一巡感も出て買い戻しの動きにつながった。ただし、未だ断続的なポジション整理が続いている。前夜は米非製造業の景況指数が予想を下回ったことを受け警戒モードが高まり各国ともに株安の連鎖となっていたが、市場心理とは移ろいやすい。7日のNYダウは前日比274ドル高で1万ドルの大台を回復という流れ。ユーロ圏で実施されている金融機関に対する資産査定(ストレス . . . 本文を読む
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ポジション整理(益出し)して夏休み?

2010年07月07日 14時41分00秒 | 金市場
独立記念日の連休明けの7月6日のNY市場の金価格は反落。先週木曜日以降に目立ち始めたファンドの益出し売りが引き続きみられ、NYコメックスの先物価格は12.60ドル安の1195.10ドルと5月24日以来となる1200ドル割れの水準となった。海外メディアの場況では欧州や上海の株式市場が落ち着きを取り戻し、NY株も上昇するなか、金市場に対する関心がやや薄らいだというふうな解説となっている。 株が上昇し . . . 本文を読む
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ゴールド・スワップ

2010年07月06日 22時46分35秒 | 金市場
スイス、バーゼルに本部を置くBIS(国際決済銀行)は公的部門の金に関連する取引の仲介者としても知られる。そのデータに346トンという金を使ったスワップ取引(金を担保に資金を調達)が実行されていたことが判明。ゴールド・スワップとして過去最高規模とされる。資金を必要としていたところということで、必然的にユーロ圏の国の名前が挙がっている。単体なのか複数なのか特定はできていない。もともとギリシャは112ト . . . 本文を読む
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ドル建て1200は心理面、テクニカル双方ともに節目

2010年07月05日 15時37分46秒 | 金市場
(雇用統計が印象付けた・・・「回復はしている、しかし予想以上に遅い・・・このままでは」) 先週末3日土曜日の午後は、都内にて丸紅経済研究所代表の柴田(明夫)さんと当方のパネルという企画があった。柴田さんとは以前から面識もあるが、こういう形でご一緒したのは初めてだった。同じテーマに対し見方が異なる点もあり興味深かった。その前日、金曜日の夜はラジオNikkeiにて米雇用統計の発表を受けての金市場の捉 . . . 本文を読む
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“売らねばならぬ内部の事情”で急落状態

2010年07月02日 12時29分22秒 | 金市場
我慢に我慢を重ね保持も、ついに堰を切ったように。1人降り、2人降り、続々と。先物主導の下げ展開。レンジ下限に到達。今夜は言うまでもなく昨夜ここに取り上げた雇用統計。どう出て、どう相場に反映されるか。今後を読むに注目。 以下、今朝書いた住友金属鉱山メールです。ご参考までに。 「ファンドの手仕舞い売り殺到で急落(評価益の実現)」 7月1日のNY市場の金価格はファンドの手仕舞い売りが時間の経過と . . . 本文を読む
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NYダウ9774ドル年初来安値更新が示すもの

2010年07月01日 17時51分49秒 | 金融市場の話題
午前中こそプラス圏で推移していたNY株も、現地時間の午後2時頃、米格付け会社ムーディーズがスペインの格付けを引き下げ方向で見直すことを発表、そこから売られた。ただし、3大格付け会社でスペインの格付けを最上級にしているのはムーディーズのみだったので、見直しは時間の問題と見られていた。 発表直後に株価が下げ足を速めたのできっかけはこのニュースかも知れぬが、やはり雰囲気を重くしているのは、午前中に雇用 . . . 本文を読む
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