亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

TOCOMの金価格 上場来高値更新

2019年12月30日 16時47分32秒 | 金市場
NY金、やはり年末にかけての上昇が起きている。年内に1500ドル台復帰を考え、話したり書いたりしてきた関係で正直、やれやれという感じ。先週発売の週刊エコノミスト「世界経済総 予測2020」内の一文で、2020年「マーケット予測 金」にて2020年の安値を1500ドル(1月)とした前提が、年内に1500ドル台復帰という前提があった。残すところ2営業日どうなるか。

本日のTOCOM(東京商品取引所)の引値は5309円だったが、先週末の夜間取引にて5331円まで高値を見ており取引所としては上場来高値更新となる。店頭小売価格は、1980年(昭和55年)1月21日に6495円が高値だが、当時バブル化した海外市場のミラー相場にていわば瞬間最大風速値の850ドル(LND現物)、875ドル(NY先物)を当時の230円台後半のドル円相場で決まった価格だった。当時海外市場で800ドル超はわずか2営業日、国内で6000円超は3営業日のみ。ちなみに1月22日6415円で翌23日には5185円と1230円もの暴落状態に。1980年1月の円建て平均価格は5285円だった。

米株高が続いているが、個人的にも想定外のもの。20日にもここで触れたように、景気拡大期の3連続利下げ+短期金融市場へのこの3カ月(9月17日~12月25日)で3286憶ドル(約36兆円)もの資金供給という(実質的に)量的緩和に、米中合意期待が加わっての規格外の上昇相場だが、その賞味期限がどこまでかが問題。ここにきて「調印式」までやると言い出した米中合意イベントがひとつの節目になりそうだ。

それにしても米中首脳が集まっての調印式というのも、本当にやる気ならば双方ともに国内の目をそこに向かせたいということ。

今週は年明けの週末3日に12月のISM製造業景況指数の発表が控える。本日はシカゴPMI製造業に12月のダラス連銀製造業活動指数の発表が予定された12月のリッチモンド連銀製造業指数は-5と11月(-1)に続き2カ月連続で拡大・後退の分岐点となるゼロを下回ることに。プラスへの改善が予想されていたものの9月来で最低になり、予想外の悪化という結果だった。足元の怒涛の株高に違和感を持たせる内容といえる。


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