週明け16日のNY金は続伸。前週末比11.60ドル高の1789.80ドルで終了した。中国経済指標の悪化や、アフガニスタン情勢を巡り高まりを見せる地政学リスクなどを金上昇の背景と指摘する向きもあるが、アジア午後、ロンドンの時間帯にはマイナス圏で推移しており、それらに対する金市場の反応は薄かった。むしろ前週後半に急速に水準を切り上げたこともあり益出し売りが出たものと見られた。
NY金の買いが膨らんだのは、通常取引に入ってすぐに発表されたNY連銀製造業景気指数の予想を超える下振れに反応してのもの。その結果に債券市場が反応、長期金利(10年債利回り)が低下する中で、騰勢を強めることになった。
その8月のNY連銀製造業景気指数だが、18.3と、7月43.0から急低下となった。市場予想は28.5となっていたので予想以上に悪化ということだが、実際に前月から24.7ポイントの低下は過去最大。新型コロナ禍からの回復過程は、このようにデータも上下に振れやすいということか。ワクチンが普及すれば正常化加速とのシナリオに狂いが生じる可能性があり、不透明感が増している。騰勢を強めた金は、そのまま昼前には1791.30ドルの高値まで買われた。さすがに節目の1800ドル接近の水準では売り物が控え、この上は重かったが切り上げた水準は維持することになった。
指数の急低下というと、前週末の8月ミシガン大が消費者信頼感指数(速報値)でも起きている。7月の確報値81.2から70.2へと、過去50年で3番目に大きな落ち込みとなりサプライズとなった。本日は、7月の小売売上高が発表されるが、市場予想は前月比で0.2%減少となっているが、仮に下振れとなると指標悪化が目立つ中で市場の反応も大きくなる可能性がありそうだ。そうなれば、NY金は節目の1800ドルにトライということになりそうだ。内容にもよるが、売り物が控える。ここまでの上昇がショートカバーとみられ、新規買い(フレッシュ・ロング)を呼び込む結果となるか否か。
本日はパウエルFRB議長が教育者とのタウンホール討論会に参加する予定となっている。様々な質問に回答するとみられるが、経済や金融政策に関し言及する可能性は少ない模様。
なお、16日中国国家統計局が発表した7月の鉱工業生産と小売売上高は、ともに前年同月比の伸び率が6月から鈍化し、市場予想も下回った。輸出の減速に加え、新型コロナ変異株の国内感染拡大や洪水で景気の下振れ圧力が強まる兆候が見られている。中国の減速は、金市場よりも産業用メタルや原油価格への影響が大きい。中国は世界最大の原油輸入国であることによる。実際に中国の7月の石油精製量が前年比で減少し、1年2カ月ぶりの低水準と伝えられたこともあり、米国産原油WTIは週明けも3営業日続落で取引を終えている。
NY金の買いが膨らんだのは、通常取引に入ってすぐに発表されたNY連銀製造業景気指数の予想を超える下振れに反応してのもの。その結果に債券市場が反応、長期金利(10年債利回り)が低下する中で、騰勢を強めることになった。
その8月のNY連銀製造業景気指数だが、18.3と、7月43.0から急低下となった。市場予想は28.5となっていたので予想以上に悪化ということだが、実際に前月から24.7ポイントの低下は過去最大。新型コロナ禍からの回復過程は、このようにデータも上下に振れやすいということか。ワクチンが普及すれば正常化加速とのシナリオに狂いが生じる可能性があり、不透明感が増している。騰勢を強めた金は、そのまま昼前には1791.30ドルの高値まで買われた。さすがに節目の1800ドル接近の水準では売り物が控え、この上は重かったが切り上げた水準は維持することになった。
指数の急低下というと、前週末の8月ミシガン大が消費者信頼感指数(速報値)でも起きている。7月の確報値81.2から70.2へと、過去50年で3番目に大きな落ち込みとなりサプライズとなった。本日は、7月の小売売上高が発表されるが、市場予想は前月比で0.2%減少となっているが、仮に下振れとなると指標悪化が目立つ中で市場の反応も大きくなる可能性がありそうだ。そうなれば、NY金は節目の1800ドルにトライということになりそうだ。内容にもよるが、売り物が控える。ここまでの上昇がショートカバーとみられ、新規買い(フレッシュ・ロング)を呼び込む結果となるか否か。
本日はパウエルFRB議長が教育者とのタウンホール討論会に参加する予定となっている。様々な質問に回答するとみられるが、経済や金融政策に関し言及する可能性は少ない模様。
なお、16日中国国家統計局が発表した7月の鉱工業生産と小売売上高は、ともに前年同月比の伸び率が6月から鈍化し、市場予想も下回った。輸出の減速に加え、新型コロナ変異株の国内感染拡大や洪水で景気の下振れ圧力が強まる兆候が見られている。中国の減速は、金市場よりも産業用メタルや原油価格への影響が大きい。中国は世界最大の原油輸入国であることによる。実際に中国の7月の石油精製量が前年比で減少し、1年2カ月ぶりの低水準と伝えられたこともあり、米国産原油WTIは週明けも3営業日続落で取引を終えている。