昨日、過去最高規模に膨れ上がったファンドのロング(「買い建て」の手仕舞い売りで価格が下がるNY金について、一方で現物由来の金ETF(上場投信)には買いが入り、残高が増加しているとした。つまり投資という切り口で、先物市場では売り優勢、現物市場では買いが優勢となっていることを取り上げた。その際に1月時点で金ETFの総残高が2900トンを超えて過去最大になっていると書いたのだが、その更新後の日本時間の昨夜10時過ぎに国際的な金の広報調査機関ワールド・ゴールド・カウンシル(略称WGC、本部ロンドン)が、このETFの調査データを公表した。
それによると金ETF(及び類似商品)の残高は、1月末時点で2946.6トンと過去最高残高を更新していた。1月は61.7トンの増加。内訳としては、これは最近の傾向といえるが欧州での残高増が北米を上回る状況が続いていて欧州33.0トン、北米29.2トン、後はアジアなどその他となっていた。1月末時点では北米1469.70トン、この中には昨夜取り上げた現在約900トンの残を持つ最大銘柄「SPDR(スパイダー)ゴールド・シェア」が含まれる。対してロンドンやフランクフルト上場の欧州は1355.10トンとなり、北米に接近している。欧州では年金基金などが金ETFの保有を増やしているとみられる。
実は2019年は1年間で金ETFの残高はネットで401トン増えたが、前年は76トンだった。ロシアや中国などの新興国の中央銀行が650トンの金を購入したので、ETFと中銀合わせて1051トンの金を市場から吸い上げたことになる。NY金は昨年約16%の上昇となったが、こうした買いが大きな押し上げ要因となったということ。
そうこう書いているうちに先ほど1月の米雇用統計が発表されNFP(非農業部門雇用者数)は前月比で22万5000人の増加ということに。市場予想が16万人増となっていたので、大きく上振れとなった。失業率は3.6%と0.1ポイント上昇した約50年ぶりの低水準に変わりなし。インフレ率との絡みでも注目される平均時給の伸びは前年比で3.1%と12月の3%を上回っている。労働参加率も前月の64.2%から64.4%に上昇。要するに強い数字で、安定した労働市場が足元の米個人消費を支える構図は続いているということに。
この内容に金はどうなっているかというと、発表直後は1570ドルを少し出たところから1566ドルまで売られたものの、なんと直ぐに切り返し1570ドル台に復帰となっている。この後、株式市場が開いてくるが、今夜も最高値更新となるのかいなか。新型肺炎問題は、深刻度を増しているとみえるが、今シーズンインフルエンザに1900万人が罹患し1万人以上が死亡したとされるアメリカには、遠いアジアの話で切迫感はないのかも知れぬ。日本時間23時前だがNY金はアジア時間の高値を上抜いてきた。現時点で、強い雇用統計も跳ね返す勢い。明朝の値位置がどうなっているか興味深い。
それによると金ETF(及び類似商品)の残高は、1月末時点で2946.6トンと過去最高残高を更新していた。1月は61.7トンの増加。内訳としては、これは最近の傾向といえるが欧州での残高増が北米を上回る状況が続いていて欧州33.0トン、北米29.2トン、後はアジアなどその他となっていた。1月末時点では北米1469.70トン、この中には昨夜取り上げた現在約900トンの残を持つ最大銘柄「SPDR(スパイダー)ゴールド・シェア」が含まれる。対してロンドンやフランクフルト上場の欧州は1355.10トンとなり、北米に接近している。欧州では年金基金などが金ETFの保有を増やしているとみられる。
実は2019年は1年間で金ETFの残高はネットで401トン増えたが、前年は76トンだった。ロシアや中国などの新興国の中央銀行が650トンの金を購入したので、ETFと中銀合わせて1051トンの金を市場から吸い上げたことになる。NY金は昨年約16%の上昇となったが、こうした買いが大きな押し上げ要因となったということ。
そうこう書いているうちに先ほど1月の米雇用統計が発表されNFP(非農業部門雇用者数)は前月比で22万5000人の増加ということに。市場予想が16万人増となっていたので、大きく上振れとなった。失業率は3.6%と0.1ポイント上昇した約50年ぶりの低水準に変わりなし。インフレ率との絡みでも注目される平均時給の伸びは前年比で3.1%と12月の3%を上回っている。労働参加率も前月の64.2%から64.4%に上昇。要するに強い数字で、安定した労働市場が足元の米個人消費を支える構図は続いているということに。
この内容に金はどうなっているかというと、発表直後は1570ドルを少し出たところから1566ドルまで売られたものの、なんと直ぐに切り返し1570ドル台に復帰となっている。この後、株式市場が開いてくるが、今夜も最高値更新となるのかいなか。新型肺炎問題は、深刻度を増しているとみえるが、今シーズンインフルエンザに1900万人が罹患し1万人以上が死亡したとされるアメリカには、遠いアジアの話で切迫感はないのかも知れぬ。日本時間23時前だがNY金はアジア時間の高値を上抜いてきた。現時点で、強い雇用統計も跳ね返す勢い。明朝の値位置がどうなっているか興味深い。