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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

一巡した鉱山ヘッジの買い戻し(de-hedge)

2009年05月16日 22時57分55秒 | 金市場
日本時間の昨夜発表された4月の米消費者物価指数は前月比横ばい。市場予想と一致。エネルギーと食品を除いたコア指数はプラス0.3%。総合指数の前年同月比は2ヵ月連続のマイナスで0.7%の下落。3月に続き1955年以来のマイナスで下げ幅もそれ以来のものとなった。ただし前年は原油価格が急騰していた折でもあり、この下落はコア指数がプラスで推移していることもあり問題視はされていない。ただしマイナスは事実であり、引き続き要注目。

その他、目についたニュースを取り上げると。世界第3位の金鉱山会社南アのアングロ・ゴールド・アシャンティが1-3月期の決算発表があった。生産量は前期比13%減少の約34トン。この数字は前年同期比でも7.8%の減少。このところ南アは生産量の落ち込みが目立っており2007年には中国に首位の座を明け渡し、2008年には僅差ながら米国(234.5トン)にも抜かれ第3位(233.3トン)となっているのだが、その傾向が続いていることが見てとれる内容といえる。注目を集めたのは決算に際して発表した4-6月期中の15万4000オンスのヘッジ外しの計画だった。約4.8トンになるが、平均価格が900ドル近い水準にもかかわらず買い戻し意向ということは、先行きの価格見通しを強気に読んでいる証でもある。それでもはやりde-hedge(ヘッジ外し)についてはアングロに限らず峠を超えており、やはり2009年は急速に後退しそうだ。鉱山ヘッジ全体では500トン前後残っていると見られるが、ファイナンスがらみで銀行のヘッジ要請などもあり、この程度のヘッジ残は維持される模様。

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神宮三連戦 (fairlane)
2009-05-18 00:03:55


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