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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

気を使う必要があったキプロス

2013年03月18日 21時34分42秒 | 金市場
先週の13日の水曜日にここでキプロスについて書いた。GDPの規模でユーロ圏全体の0.2%に過ぎず、取るにたらないといえば語弊があるが、そんなキプロスに気を使って対応する必要ありで、救済にあたり預金カットを避ける方向でドイツが検討を開始と伝えられているとした。小さな穴からダムが決壊に至るという話から「蟻の一穴」という表現を使った。

週末に結局ユーログループは、キプロス国内の預金者にも「税金」という呼び方の「預金カット」で負担を求めることを条件に100億ユーロの救済を決め発表した。そのニュースが流れた途端、キプロス国内ではATMに預金者が走り、カラになったと。口座から税金分が自動的に引かれる・・・というより、もろに預金が減額されるというイメージだ。思えば受け入れから実行までの時間も短いし、小口も大口も率は違うもののあまねく徴収というのも結構ラフなのだ。週明けのアジア市場から、やはりネガティブな反応が出たが、それに慌ててユーロ圏ではいまキプロスへの対応を巡って様々な憶測が飛んでいるようだ。

キプロスの預金者に負担を求めたのは例外的な措置といわれてもユーロ圏あるいはEUという傘の下で普段は動いているわけで、そうは思えないのは言うまでもない。だから気を使わねばならなかった。しかし、これでキプロス議会が支援の議案を否決したらどなるのか、救済策は宙に浮いてそれこそ税金は払った方が良かった・・・ということか。つまり、こうなってはどう転んでも問題は残るということ。その中でFOMCが開かれる。

今夜のNY株はどう反応するか。記録的な連騰という膨らんだ状態で発生した材料だけに、どうなるか反応が見もの。貴金属では金が買われ、プラチナが売られるという教科書的な反応となっている。大きなショートを抱えた金は、アジア時間に入るや真っ先に上昇で反応した。



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