先週末以降、広く報じられたトランプ大統領によるFRBの利上げ継続とそれによるドル高への批判。今年の1月には、ダボス会議(世界経済フォーラム)の場で、ムニューシン財務長官が「ドル安は米国の貿易にとって良いこと」と発言し、物議を醸したのは記憶に新しい。しかし、あの時は、トランプ大統領は、「文脈から外れて解釈された」とムニューシン財務長官を擁護した上で、「ドルはますます強くなるだろう。最終的に私は強いドルを望んでいる」としていた。また、自分は基本的に為替に関して話すのを好まない、ともしていた。
それが一転して週末の発言は、1月の当事者が入れ替わることになった。(強いドルは)「米国を不利な立場に置く」とは、大統領の発言で、「大統領は為替市場に影響を与えようとはしていない」と、火消しに回ったのはムニューシン財務長官。もっとも、火消しに回ったのは、大統領が、わざわざ問題発言を翌日にツィートで繰り返し、発言の“本気度”を印象付けたことによる。
今週末27日には、米4-6月期GDP速報値の発表が予定されており、前期比年率4%超えも予想に上っており、仮にそうなれば他の国・地域が減速傾向を示す中で米国「独り勝ち」を印象付けることになる。それゆえ、この数週間ドル高が続いてきた経緯がある。月末には日銀の金融政策決定会合も予定されている。思わぬ“口先介入” で荒れた市場だが、目先は週末の米GDPの結果を見てということになろうか。また、日銀の政策も、これ以上の緩和は考えにくいこともあり、(緩和策の)“縮小”をイメージさせる方向の話には、ドル円は円高方向に振れやすくなっている。
色んな分野について、金額に表せない米国の国益を、もっぱら損得勘定を前面に押し出して判断し処理するこれまでにない大統領につき、ドル高牽制発言は、本音が出てきたということだろう。
それが一転して週末の発言は、1月の当事者が入れ替わることになった。(強いドルは)「米国を不利な立場に置く」とは、大統領の発言で、「大統領は為替市場に影響を与えようとはしていない」と、火消しに回ったのはムニューシン財務長官。もっとも、火消しに回ったのは、大統領が、わざわざ問題発言を翌日にツィートで繰り返し、発言の“本気度”を印象付けたことによる。
今週末27日には、米4-6月期GDP速報値の発表が予定されており、前期比年率4%超えも予想に上っており、仮にそうなれば他の国・地域が減速傾向を示す中で米国「独り勝ち」を印象付けることになる。それゆえ、この数週間ドル高が続いてきた経緯がある。月末には日銀の金融政策決定会合も予定されている。思わぬ“口先介入” で荒れた市場だが、目先は週末の米GDPの結果を見てということになろうか。また、日銀の政策も、これ以上の緩和は考えにくいこともあり、(緩和策の)“縮小”をイメージさせる方向の話には、ドル円は円高方向に振れやすくなっている。
色んな分野について、金額に表せない米国の国益を、もっぱら損得勘定を前面に押し出して判断し処理するこれまでにない大統領につき、ドル高牽制発言は、本音が出てきたということだろう。