方向感の出ない保ち合い相場が全般的に続いている。金市場も1200ドル台には戻ったものの、テクニカル上1220ドル突破が欲しいところだが、この水準に売り物が控えているようだ。市場を広く見渡せば、米国株は高値保ち合いで、為替市場も方向感が出ない。ここに来て米債は賃金上昇が前年比で2.9%となったり、PCE(個人消費支出)物価指数が2%を突破したことから、売られて利回りは上昇中で、とりわけネックとなっていたインフレ率の上昇加速を思わせるデータに10年債も3%に急接近中となっている。
もっとも、利回りの上昇ピッチが速いのが2年債で、ここに来て2008年7月以来10年ぶりの水準にまで押し上がったのは、そのまま利上げ観測の高まりを表す。長短金利の縮小については、長いものも押し上げられているので、金利差に目立った変化はないが、縮小トレンドが続いているのは間違いなかろう。8月24日のジャクソン・ホールでのパウエルFRB議長の講演を受けて、10年・2年の金利差は2007年以来の最小となったが、いわゆるフラット化が進むのは、理屈の上では引き締め過ぎを暗示するシグナルということになる。ハト派のFRB高官はそれゆえ利上げの加速に反対している。結局、このこう着状態は、FOMC待ちということか。
もっとも、利回りの上昇ピッチが速いのが2年債で、ここに来て2008年7月以来10年ぶりの水準にまで押し上がったのは、そのまま利上げ観測の高まりを表す。長短金利の縮小については、長いものも押し上げられているので、金利差に目立った変化はないが、縮小トレンドが続いているのは間違いなかろう。8月24日のジャクソン・ホールでのパウエルFRB議長の講演を受けて、10年・2年の金利差は2007年以来の最小となったが、いわゆるフラット化が進むのは、理屈の上では引き締め過ぎを暗示するシグナルということになる。ハト派のFRB高官はそれゆえ利上げの加速に反対している。結局、このこう着状態は、FOMC待ちということか。