昨日、ロンドンの取引時間帯の中盤で伝えられたギリシャがEU(欧州連合)やECBからの反発が強かった債務減免ではなく、債務の交換を求めたと話。ギリシャの債務問題の解決に道が開けるのではとの観測が広がり、市場全体の警戒感が緩む中で、当のギリシャ株を含め欧州株は全面高となり、また原油相場の上昇も見られ、さらに市場に安心感が広がることに。一方で逃避的な買いが膨らんでいた金市場では、まとまった売りが出されることになった。
件(くだん)のギリシャの提案だが、ECBとユーロ圏の公的機関が保有する国債など債務を、同国のGDP成長率に連動する新型の債券などに交換するというもの。その仕組みなどについては、内容を固めるにも時間が掛かるもので、まったくの未知数といえるもの。市場の反応は、やや行き過ぎと言えそうだ。ただし、まったく話し合いの場にも立てないような状況からは進展したのは事実であり評価できるとは思う。債務交換提案を「減免要求の撤回」と捉えているEUサイド・・・というか、(正確には)そういう報じ方をメディアがしたのだが、ギリシャ政府側は債務減免要求を取り下げていないようで、このあたりのかみ合わせの違いが、この先どうなるか。
要は、政治的な駆け引きが始まっているわけで、それでもカネ余りの上に浮かぶ株式市場は、brightサイドを見るのだが、結局、上に行きたがっているということだろう。それでも、賞味期限は長くはなさそうで、乱高下は避けられそうにない。好感された原油にしても、そもそも予想外の急落状態が金融相場の巻き戻しの結果であって、行き過ぎたものが何がしか戻るのは一般的な相場の姿ではないか。つまり、自律反発が起きており、したがって戻りも派手なものになっている。早晩、目先の需給に沿った線に収れんするのではなかろうか。
にわかにリスク‐オンモードになったことで、売られた金だが、ファンドの買い建て(ウィーク・ロング)が振るい落とされたというイメージではある。そうこうしながら、週末の雇用統計の発表が接近する。失業率よりも、就業者数よりも時間当たり賃金の動向に関心が向かっている。
名古屋駅近くの会場で夜のセミナーを終えて、新幹線にて東京戻りの途中。久々に新幹線車中で書きました。品川到着23時35分予定。立春翌日の明日は、雪の予報だそうで。
終了後の懇親会は、時間の関係で中座させてもらいました。

