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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

インドの金需要拡大・・・に変化の動きあり

2007年11月24日 22時52分12秒 | 金市場
金業界の話だが、今週はロンドン市場の取引業者の団体であるthe London Bullion Market Association(略号LBMA)の年次総会がインドのムンバイにて2日にわたり開かれた。したがってムンバイ発のニュースが多かったのだが、話題の“高値圏でも比較的堅調なインドの金需要”について面白いニュース(レポート?)が流れていた。それは、経済成長のもと所得の増えたインドで、これまで金需要というと10~1月、4、5月の婚礼シーズンに盛り上がるというのが一般的で実際に今年もそうだったのだが、こうした季節性が薄まる傾向にあるという。そういえばインドでの今年の婚姻数が1千万組に上ると見られるという数字があったが、いわれてみれば10億以上の人口を抱える国だけに“なるほど”ということだが、それでも驚異的な数字ではある。婚礼シーズンに金が売れるわけだ。ヒンズーの戒律では女性に相続権はない(もちろん法律では認められているが)。したがって嫁ぐ娘に両親は元より親類がゴールド・ジュエリーを持たせる習慣がある。これは光輝くものを身につけると邪悪なモノから身を守るというヒンズーの教えにも合致するとされる。こうして長い伝統の中で金は富と繁栄の象徴として位置づけられてきた。

世界最大の金需要国として知られるインドだが、経済発展に伴い年間1000を超える小売店が店開きをしているとされる。カースト制という身分制度が今なお社会に根付いているインドだが、経済の拡大はいわゆる“低階層”の人々の所得増加にもつながっている。その結果、これまでは金を買うなど思いもよらなかった層が、金の買い手として登場しているという。新たな購入者層の登場ということ。逆に上、中流階級では、“光るもの”ということで金ではなくダイヤモンドの売れ行きも増えているらしい。笑えるのは、使用人やお抱えドライバーが金を買うのを見た“ご主人さま(雇用主)”は、同じゴールド・ジュエリーではなくダイヤモンドの購入に向かい始めていると伝えられていた。使用人と同じ「金」は買えぬというインドならではの動きということだろうか。


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ダイヤモンド (fairlane)
2007-11-25 21:37:31
ダイヤってデビアスの価格統制が崩れつつあるので、資産防衛には向かないと読んだことがありますが、インドでは関係ないのですかね?
サファイヤとかルビーのほうが資産にはいいと言われてますが。
知り合いにインド人のSEがいますが、やはりカースト制は不合理だとこぼしてました。
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ebayでも買える??? (いつも拝見しております)
2007-11-25 23:29:09
お疲れさまです。

怪しげ系のようでそうではないようですが、手入れ食らってますね。
個人的には賛同したいのですが・・・

http://www.libertydollar.org/
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インドの投資 (ノリック)
2007-11-26 09:44:30
インドは株式市場がかなり好調なので、ゴールドより株式市場へ資金が流れるとばかり思っいましたが、やはり、インドの風習が変わる訳でも無いのでゴールドの需要は落ちないのでしょうか



インドルピーが高いためか、ルピー建てゴールド価格は割安なのかも知れません。



ところで、インドは相当たくさんの銀の在庫があると聞きました。インドの人々は銀も好きなのでしょうか?銀はゴールドより値上がりしているので、銀を売ってゴールドに乗換える人も・・・居ないかな?
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「金の値段の裏のウラ」 ()
2007-11-26 09:53:17
「天皇のロザリオ」の著者、鬼塚英昭さんの新著です。「金の戦争」が終わった今、金価格が1オンス1000ドルを超える日は近い、株式市場やドルは大暴落したあと再度上昇することはない、など刺激的な予測がされています。興味深いのは、欧米の中央銀行がスイス、フランスを除きほとんど金を失っていること、金の先物取引はもはや必要がなくなったのでいずれ廃止される可能性があること、というくだりです。飛ばし読みをしただけなので、これからじっくり読んでみようと思います。
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老様へ (小さな愛犬家)
2007-11-26 10:36:00
 老様へ。
 鬼塚氏の著書は興味津々ですので、アナリスト予測とは違った意味で、早速購入して呼んでみます。教えてくれて有り難う御座いました。
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鬼塚英昭さん (fairlane)
2007-11-26 12:47:20
この方は熊本の竹細工師でそのかたわら著作活動を続けてる方ですよね。「アルルの男 ヒロシ」さんのブログで知ってました。
ネットで目次を見る限り、例のアメリカ財務省統計資料の金の保有量に一文が付け加えられたことを指して、アメリカから金が流失したと書かれてるのではないかな? 最近その一文を付け加えたわけは、IMFの基準が変わったからだそうですが。
実はそのことサンプラザセミナーで先生に質問してたのです。
その最中にささやかさんが質問なさってた(笑)
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不愉快 (ナニユエ)
2007-11-26 23:30:42
金1000ドルの見出しの新刊 鬼なんとか氏の本 先日本屋さんで見かけました 買おうかなと迷いましたが買わないでよかったです。 本日のコメントでネットで見ていたらキリシタン大名が何万人も日本人奴隷をどうだのこうだの 当時の航海術から考えてありえないし 記載が扇情的。 頭から湯気でそう このひとクリスチャンの女性に振られたんですかね
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あの日は…中野へ (ささやか)
2007-11-27 00:03:08
還暦モード・赤いセーター着てお出かけしました。前年fairlaneの後ろでおとなしく待ってたら、先生の視界に入らなかったようなので、今年は目立とうと頑張りました。あの頃もっと金は上がると思っていたのですが、「下がります!」とお二人が声を揃えておっしゃるので、スゴスゴ帰りました。考えるとブログのファンの方もっといらしたのではないかしら?
それにしても円ドルが不安定なので、先物される方は読みが難しいですね。少し分かるようになりました。
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いまだに ()
2007-12-09 16:59:17
教科書やテレビ、新聞を基準にしかものを見られず、それに反することを言われると感情的に反発する人が、世間には結構いるらしいですね。
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征服された国家 (舞蝉)
2010-06-30 13:53:59
日本は戦争に負けて占領され
歴史も文化も戦勝国に好きなようにされた国

戦勝国により数千冊の本が焚書され
今の歴史の書き換えや情報の隠蔽にコントロールがされている国です。

GATTO WTO WHO 国連 がどれだけ日本人・日本企業や日本文化にむごい事をして来たのかを思い出せば

キリシタンが裏で日本女性を海外に売り飛ばして代わりに何を得ていたのかなど
キリスト教国には都合の悪い事は隠していると考えるのが 有り得る と言う結論にたどり着くのは難しく無いと思いますが

もちろん 検証できるのが一番良いですよね。
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