もののふの 八十宇治川の 網代木に
いさよふ波の ゆくへ知らずも
=巻3-264 柿本人麻呂=
宇治川の網代木で一時停滞し、やがて行方知れずとなる波のように、滅びきった、近江の都に仕えていた人達は、いったいどうなったのであろうか、と言う意味。
柿本人麻呂が、近江の国より奈良へ帰る途中に、宇治川付近で作った歌。
網代は、秋から冬にかけて、魚を取る仕掛けのことで、杭を川の中に上流に向ってV字形に打ち、杭の間に竹等で編んだ簾をはり、氷魚(鮎の稚魚)を取るもので、この網代に用いる杭を網代木という。
宇治川の網代木の想像図
万葉歌碑<クリックで拡大>
この万葉歌碑は、宇治市の宇治公園 橘島にある。
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