モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

初夏の秋田駒ヶ岳。(2015年6月21日)

2023年01月07日 | 秋田駒ヶ岳

本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。(再アップ)。


今回(6月21日)はずっと早池峰に行くつもりで居たが、直前になり、より近場の秋田駒ヶ岳に変更した。
理由は直前の天気予報で、岩手の降雨確率が高かったからだが、
後で聞いたら、早池峰の方もまあまあの天気だったとのこと。

それはさておき、今回、秋田駒で最も感動したのは、大焼砂のタカネスミレの大群生。
その場所には高山植物の女王コマクサも生えており、それを目当てに多くの人が訪れるが、
植物学的にはタカネスミレの方が珍しく、
これだけ大規模な群生が見られる場所は
おそらく国内でもここだけだろう(岩手山にも有るが疎らだ)。

通常ならば、山の花記録は登山口から歩き始めて出会った順に紹介しているが、
今回はいきなり大焼砂のタカネスミレから始めよう。


タカネスミレ




秋田駒には過去に何回(十数回?)も登っているが、不思議とタカネスミレの印象が薄い。
今回、その理由がわかった。
要はコマクサの時期に合わせて登っているからなのだ。
その頃にはタカネスミレの花は終わっている。だから印象が薄かったのだ。

ところでコマクサは・・・




コマクサ

 


ご覧の通り、咲き出したばかりだ。

秋田駒で面白いのは他にも黄色いスミレが多く、今の時期ならば三種類見られる。
キバナノコマノツメは大焼砂ではタカネスミレと隣り合って岩手側の草地にいっぱい咲いているが、
そこだけではなく阿弥陀池や男女岳にも広く見られる。

キバナノコマノツメ



オオバキスミレは下界では4月下旬に咲くが、駒の八合目付近では二ヶ月も遅れ、今頃咲いている。

この種類は低山に多く、阿弥陀池や大焼砂までは上がっていない。

オオバキスミレ



再び、タカネスミレの群生。




【大焼砂で見かけた他の花】

ミヤマキンバイは秋田駒では至るところで見かけるが、大焼砂のものが一番良いように感じる。




ホソバイワベンケイ とキバナノコマノツメ                         コミヤマハンショウヅルの花の中を覗いてみた。
 


コミヤマハンショウヅル


今回の非合法マップ。


大焼砂を訪ねたら、いつもならムーミン谷に下りるのだが、

今回は横岳山頂に戻り、そこからあまり通ったことの無い馬ノ背の稜線を辿ってみることにした。 

馬ノ背稜線のミヤマダイコンソウとミヤマキンバイ



ミヤマダイコンソウ                                                                                         
エゾツツジ
 


コマクサほどポピュラーではないが、秋田駒には他の高山ではあまり見かけない花が大量に生えている。

例えば、ミヤマダイコンソウ。これはミヤマキンバイをでかくしたような草姿で、
葉は丸くて立派だが、花つきはあまりよくない。
よって、話題になることは少ない。
エゾツツジは和名や学名からも分かるように北海道以北では一般的な高山植物。
秋田駒ケ岳はその分布の南限付近に当たるが、数はしこたま多い。

丈の割りに花がでかく、鮮やかなマゼンタはよく目立つ。今回の山行きではまだ蕾ばかりだったが、一株だけ咲いてるものがあった。

【岩場に咲く花】

イワウメとミヤマダイコンソウ


イワヒゲ                                                                                                                      こちらはヒメイワカガミか。

 



馬ノ背から今回行かなかったムーミン谷を見下ろす。

小岳付近


女岳付近 。右上に田沢湖。




阿弥陀池に降りて、最高峰・女目岳を眺める。




【阿弥陀池周辺の草地で見た花】

ヒナザクラ                                                                                                    ヒナザクラの横顔
 


チングルマとイワカガミ




イワカガミとミヤマキンバイ                     ムシトリスミレとチングルマ

 


ミヤマウスユキソウ



【降りる途中、八合目近くで見かけた花】

イワテハタザオ


イワテハタザオは地味だが、岩手山と秋田駒にしかないと言われる希少植物だ。
 

今日は視程はあまり好い日とは言えなかったが、朝登るときは北の方の山々がよく見渡せた。

乳頭山。左奥は源太ヶ岳、右奥は三ツ石山。


乳頭山や笊森山、岩手山など。



このあと季節的には、発表済みのレポート、秋田駒ヶ岳は花盛り(2017年7月10日)に繋がる。

以上。


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