三代目虎真之助blog 『森から出たまこと』

「森はいのちの源」 奥三河の森から学んだこと、感じたこと、得たものを書き記しています。

あれから1年…… 焼却作業

2012-02-16 17:34:24 | 土木

2011年2月16日(水) PM3:00

埋却作業の任務が終わり、そのまま会社に戻る。

2日間ほぼ徹夜状態だったにもかかわらず、不思議と眠気はなく、

留守にしていた間に溜まった要件を1つずつ片付ける。

 

そこに、再び支部の役員から電話が入る。

嫌な予感が……

 

「鶏の焼却業務を支部で担うことになった」

 

………予感的中。

 

翌2月17日(木) PM1:30

建設会館に支部会員全社が集められ、話し合いを行なう。

指令は、24時間体制で10日間かけて鶏をすべて焼却処分すること。

繁忙期でもあり、1社で担うのはとても無理なため、各社1日ずつを担当することとなる。

当然のように、当社はまたもや先陣をきることに。

しかも、ありがたいことに最後の10日目も担当することに……

 

翌2月18日(金) AM6:30

焼却作業を担当する作業員3名と、運搬作業を担当する作業員3名が現場到着。

作業手順を伝える。

鶏舎から2トントラックにて、殺処分した鶏が入った箱を運搬。

焼却炉は現場の隣とはいえ、敷地外のため、消毒作業を行なう。

焼却炉の裏口から、搬入。

箱は密閉されているため、感染拡大の恐れはないとのことだが、

衣服が汚れたり臭いがつく恐れがあるため、防護服を着用する。

焼却炉のゴミの投入口が4階にあるため、かごに積みクレーンで引き上げる。

4階の空きスペースに置けるだけ置く。

防毒マスクを装着するも、ゴミのすぐ横での作業のため悪臭・異臭がひどく、臭いに関してはほぼ効果なし。

この臭いに1時間以上耐えるのはとても無理なため、休憩・交代を入れながらの作業となる。

この箱を、焼却施設の係員の指示の下、20分おきに4箱ずつ投入。

いっぺんに投入したいところだが、鶏の脂分が強く炉が傷むとのこと。

また、運の悪いことに、炉は2基あるのだが、点検中のため1基のみでの作業となる。

 

私は、夜7:00~翌朝7:00まで12時間を担当。

繁忙期であり、人手不足のため、青年会議所の後輩たちにも助っ人を頼む。

 

しかし、この作業は辛かった。

あちらこちらに染みや汚れが付着したコンクリートの打ちっぱなしの作業場は、

その8割がゴミの山で占領されており、視覚的に嗅覚的にもかなり凹む空間だった。

1回投入を終えると、その後およそ20分間はすることがなく、

かといって次の指示がいつとんでくるか分からないため外に出るわけにもいかず、

ひたすら臭いと埃と眠気と戦うのみ。

 

持参した防臭剤の数々は、まったく何の役にも立たず、

爽やかさを求めて口にしたミント系のガムは、かえって鼻の通りが良くなり逆効果。

パイプイスに座り、週刊誌で気を紛らわすのが精一杯。

 

1時間置きの交代を繰り返しながら休憩所に戻ると、別の後輩が差し入れをもってやってきた。

 

ケンタッキーフライドチキンを……

 

4日前、とり五目とたまごサンドは食べたけど、

このときは、危うく後輩を殴りかかりそうになる。

 

そんなこんなで、翌朝7:00に次の担当会社との引継ぎを終え、帰宅。

 

これを10日後に、また行なうかと思うと、どこかへ逃げ出したくなる思い。

ところが、うれしいことに点検中の炉が再稼動し、作業量が倍に!

おかげで、当初予定より3日早く、作業が完了。

というわけで、当社の2回目の出番はなしに。

 

思わず小躍りをしてしまった。

 

これにて、鳥インフルエンザに関する任務はすべて完了。

 

今年は、発生しないことを、切に切に願っています。