昨日、新城市の新庁舎基本設計の概要説明会がありました。
本ブログでもたびたびご紹介させていただきましたように、
今年の8月から3ヶ月間、市民スペースに関するワークショップを開催し、
市長に提案してまいりましたが、
今回は、それに議会スペースと執務スペースを合わせた庁舎全体のスペースに関する説明会でした。
クリスマスでの開催となりましたが、多くの方が集まっていました。
◆断面計画
都市計画法上の問題もあり、北側3階建て、南側5階建ての建物となっています。
環境首都を標榜する新城市らしく、ソーラーパネルを数多く設置する計画となっています。
南北に長い構造となっていますので、どうしても中が暗くなってしまいます。
それを補うために、吹き抜け部分を設け、自然光を取り入れています。
◆1階平面
新庁舎デザインワークショップで提案した意見が、ほぼすべて取り入れられています。
「情報カフェ」や「総合案内」、「キッズコーナー」、「多目的スペース」など、
限られた敷地での計画となるため、いくつかは削られてしまうことも懸念していましたが、
その代わり、執務スペースをかなりコンパクトに抑えて、市民スペースを確保していただきました。
現庁舎では、行政職員の方が昼食をとるスペースがないことが問題としてあがっていましたが、
結局、新庁舎においても昼食スペースはとらずに、市民スペースを優先していただいたことに
感謝しています。
◆2階平面
市民協働の分科会で議論したスペースですが、
ここは採光のため、市民提案図面とは少し異なるカタチとなっています。
会議室や談話コーナーが削られていますが、全体を考えるとこれも致し方ないことかと。
ただ、改めて2階を考えてみると、このままではなかなか市民が足を運びにくい感じがしました。
市民と行政が互いに顔の見える位置関係をつくることにより、協働を広げていくという理由により
2階への市民協働スペースを提案しましたが、2階へ足を運ぶための仕掛けや、
会議室の運用面での工夫が、今後必要になるだろうと思います。
◆3階平面
このフロアーには、市長室が防災対策関連部署と合わせて配置されています。
災害発生時には、司令塔となる重要なフロアーです。
北側の建物はここが最上階となります。
◆4階平面
ここには、教育長室をはじめ教育部関連の課が配置されています。
また、書庫も配置されていますが、実際にこのスペースだけでは足らなければ、
他の既存施設の活用も検討されるようです。
◆5階平面
ここには、議会スペースが集約されています。
よく見るとこれまであった会派室がありません。
私も他市の議会スペースを詳しく知っているわけではありませんが、
これは活気的なことなのではないでしょうか?
一方、市民との意見交換のための応接コーナーが新たなに配置されています。
限られた敷地の中で、多機能でありながらコンパクトにまとめられた良い案だと思います。
問題は建設コストが、概算では付帯設備(付け替え道路)や環境関連設備(ソーラーパネルなど)も含めると、
50億近くもかかってしまうこと。
50億が高いか安いかは、費用対効果の問題です。
市民スペースについても、ワークショップ参加メンバーにて、
あらためて全体スペースを見渡した上で、費用対効果の面から再度検討してみることも
必要ではないかと思います。
そうして、庁舎建設までのあらゆる場面で、市民自身が積極的に関わることにより、
建設後の庁舎に対しても、市民が愛着と誇りをもって関わることができるようになると思います。