ウクライナに緊急避妊薬を届ける活動をしている団体は「レイプの結果、妊娠してしまうことは非常に大きなトラウマになる」と指摘しています。
ドイツ・ベルリンで行われた、ロシアによるウクライナ侵攻における女性や少女への暴力に反対するデモ。人工血液のついた白い服を着て、手をつなぎながら抗議する女性たち(2022年4月21日撮影)picture alliance via Getty Images
ロシアによる軍事侵攻を受けるウクライナ。
ウクライナでは、ロシア軍による攻撃で多数の民間人の犠牲が明らかになっているが、ロシア兵によるレイプも報告されていBBCは、ウクライナの病院でレイプの報告が増えているとし、ボランティアが緊急避妊薬をウクライナに届ける活動をしていると伝えている。
BBCによると、国際NGOである国際家族計画連盟(IPPF)が「モーニングアフターピル」と呼ばれる緊急避妊薬を約3000包提供し、ロシアによる侵攻で最も被害を受けた地域に届けられたという。
IPPFは妊娠24週目まで使用できる薬用中絶薬も送っているといい、ヒクソンさんは「戦争前はウクライナでも緊急避妊薬を入手することができましたが、サプライチェーンが寸断されたため、女性にとって緊急避妊薬を入手できることは本当に重要なことなのです」と語っている。
Newsweekもこの動きを報じており、ウクライナへの医療支援を行ってきた国連人口基金(UNFPA)も19の病院にレイプキットを配布し、ジェンダーに基づく暴力の被害者を支援する30の施設を支援していると伝えている。
UNFPAのウクライナ代表であるハイメ・ナダル氏の話として、「女性や少女からのニーズは高まっていますが、レイプを含む性的暴行を受けた女性のための医療サービスは、現場では不足しています」と伝えている。
ウクライナ議会の人権オンブズマンを務めるリュドミラ・デニソワ氏は4月上旬、自身のFacebookで、ウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊の町ブチャで、「14歳の少女が5人の兵士にレイプされた。 彼女は今妊娠している」などと訴えている。