ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

文太さん二席~第467回・田辺寄席

2008-07-21 10:23:38 | 田辺寄席
日曜の昼下がり、田辺寄席ヘ。
150人の満席大入。


開口〇番、桂文太・・・・・・・・「三題噺」

お客様から、お題を三ついただき、それを織り込んで
ひとつの噺に仕上げる。
昔は、頂いたのを、翌日発表、この場合は完成度が試されるが、
翌日も客が引き続き来るので、興行的にはオイシイ。
仲入り前にもらって、中入り後の発表。
究極は、もらってその場でやる、「らくごのご」スタイル。

すべて、お客様との掛合いがおもしろさ・・・。

この三題噺からできた名作に、
「芝浜」・・・(酔払い、財布、芝浜)
「鰍沢」・・・(玉子酒・毒消しの護符・鉄砲)がある。

お題の基本は、「人の名」、「品物」、「場所」だそうだが、
いやはや、落語家さんには、緊張感たっぷりの高座ですな。

その他、日本人は、三大と言うのが好き。
三大祭り、三羽鴉、三大名所、・・・・・・と。


一、笑福亭呂竹・・・・・・・・・・・「時うどん」

ようやく弟弟子ができた。が、名前は。。「呂・・」と記憶力低下とほほ。

つい最近まで、やっていたそばやの符丁について、
白ご飯を「シマ」と、これは米相場の堂島から、
ご飯の小を、「シマさくら」と、大を「シマ大」と
そのままやんか・・。

はなしは、そばではなく、うどん・・・時うどん。
二人で冷やかす、「ひっぱりなぁ」の、笑福亭の時うどん。

でも、味はあっさりめの、大阪の薄口味、。

冬の最中に、聞いた時は、さぞうどんが食べたくなるぐらいの
味付けに、期待・・・・でも・・呂竹さんは好青年ですな。


二、桂しん吉・・・・・・・・・・・・・「遊山船」

まさに、天神祭り、真近の夏の噺。
今朝の、なみはや亭で、ざこば師匠で聴いたところ。

でも、ところどころ解らぬ言葉に、解説いれる親切さ。

振袖に南京豆いれたら食べ難いというところ、
ざこば師匠の掛合いはいれて欲しいところ。

今日のしん吉さんで、吉朝門下全員、落語拝聴。
正統派、師匠のあとを継いで、全員落語道邁進中。
上方落語を支える、一門ですな。

外の猛暑が、多少やわらいだ、「遊山船」でした。


三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・「植木屋娘」

娘さんが、小さい時、セーラームーン、一辺倒で育った話。

私も、娘がいますが、娘は本当にカワイイものですな。
幸右衛門みたいに、本当にカワイければ、結婚さす気になるのか。
それが厭なので、養子を貰おうと・・・・可愛さ余っての行為か。
・・・・・まぁ父親と言うのは、淋しいものですな。


四、春野美恵子・・・・・・・・・・・「領国夫婦花火」

良かったですな・・・・浪曲。
ほんのり・・泣かせる。

親の子を想う気持ち。
妻が夫を想う気持ち。
仕事一途に打ち込む職人気質。

世間体という言葉で、素直になれず、ねじれてしまう。

両国に上がった一発の、花火が、すべてを・・無に・・解決に。

春野美恵子さんの「両国夫婦花火」・・・
夏の夜空に、大輪の花火が目の前にひろがった・・
聴き応えのあった、一席でした。


五、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・「幾代餅」

文太さん得意の江戸落語からの噺。
同じ噺でも、円生の三遊亭がやると「紺屋高尾」
舞台は、米屋から、紺屋に変わり、
幾代太夫が、幾代太夫に変わるが内容は同じ。
(噺の、大層さは多少違うが)

まぁ、男にとっては、夢物語で。
夫婦なったあと、餅屋を開き、繁昌したというのが良いですな。

「いくよ餅」と、「くるよ(胡桃)餅」と擽りもいれながらの
噺自体が、あるかもしれないと思えるような、軽いタッチで仕上がった
文太師匠の人柄の優しさが出た、「幾代餅」でおます。


本日は、久ぶりの文太師匠二席の、田辺寄席で、たっぷり堪能。



第467回・田辺寄席
2008年7月20日(日)午後1時10分開演
阿倍野青年センター

一、笑福亭呂竹・・・・・・・・・・・「時うどん」
二、桂しん吉・・・・・・・・・・・・・「遊山船」
三、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・「植木屋娘」
中入り
四、春野美恵子・・・・・・・・・・・「領国夫婦花火」
五、桂文太・・・・・・・・・・・・・・・「幾代餅」


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