ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

お寺詣りに行きたくなる~ぶつぞう入門

2010-12-02 00:45:54 | 本の少し
ぶつぞう入門 (文春文庫)
柴門 ふみ
文藝春秋

☆☆

柴門ふみが、「オール讀物」に、サイモン流のぶつぞう入門の旅と称し、
奈良、京都、みちのくへの旅へと、足早に、ぶつぞうの姿を見るだけに走り回る。

文面は、東海林さだお風で、例えば、三十三間堂の1000体の観音像の中から、
摩和羅女像に注目、その姿は、内館牧子さんのドラマ「昔の男」の中で、
雨に濡れながら不倫の夫の帰りを待つ富田靖子に似ていると〈雨に濡れた富田靖子〉という
あだ名をつけてしまう。

東大寺の戎壇院の四天王の中で、多門天と広目天は、マリナーズの佐々木顔と言い、
増長天と持国天は、ぎょろ目の花紀京という。

すべての像を身近なものに置き換えるのは、印象づけて、自分の記憶にとどめホウホる方法とすれば、
最高の方法であり、読者にも、一見同じに見えるであろう仏像が個性的に見えてくる。

本当に似ているのか、確かめたくなる、各々のぶつぞうを訪ねて、
寺巡りしたくなる「ぶつぞう入門」・・・・

釈迦と弥勒菩薩、阿弥陀如来に薬師如来と、仏教の基本にも興味は広がっていく
ぶつぞう入門に、イコール、仏教入門に最適な本でおますな。

早速、この本にある仏像を見に、出かけるぞ・・・。



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