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"いのうえシェイクスピア"「鉈切り丸」 シアターオーブ 2013.11.17&22
新感線のいのうえひでのりさんの芝居、「鉈切り丸」見てきました。
シェイクスピアの「リチャード三世」を鎌倉時代に置き換え、源頼朝の弟・源範頼のミステリアスなキャラクターにスポットを当てた新作劇とのこと。
とにかく、森田剛くんの熱演がすばらしくて、感動でした。
正直、胃が痛くなるような重い芝居なんですよ。残虐だし、主人公の鉈切り丸は悪人なわけで、
でも、それを熱演する森田くん。特に最後のシーンの演技には、知らずに涙が出てきてました。
すばらしい。
公演はあと少し、続いていますので、ネタばれするといけないので、
少しスペースあけます。
公式のあらすじから
「時は平安、近江国。
鳶の鳴き声が響く中、源範頼は、目障りな存在である木曾義仲の息の根を止めようとしている。
かの源頼朝の弟にあたる範頼は、その姿醜く、顔には痣、背中に瘤。さらには片足をひきずり、馬にさえ乗れない。
幼名は鉈切り丸。へその緒を鉈で切られたことからそう呼ばれた。
幼少の頃から鉈を振り回して剣術を覚え、その姿からは想像及びもつかないほどの見事な剣さばきである。
目の前で夫・義仲を斬られても夫への忠誠を尽さんと気丈に振舞う巴御前の姿に、心奪われる範頼。
剣以上に長けたその口で、足早に逃げる巴の背中に豪語した。
どこまでも追ってやる。この先どこへ逃げようと、この国は鉈切りの支配下になる。
時は経ち、所変わって鎌倉。
源頼朝は、弟・源義経と家臣・梶原景時、和田義盛に壇の浦の戦いで平家を滅亡させた様子を訊ねている。しかし、義経は、平家の生き残りである安徳天皇の母・建礼門院の生き霊に取り憑かれ、一切を語ろうとしない。頼朝の乳母・比企尼も心配そうに様子を伺っている。
そこで範頼は、頼朝と頼朝の妻・北条政子に、京で尼になった建礼門院と会わせれば義経は治まるだろうと提案。これは義経の兄・頼朝への忠義を試すための策でもあることを、そっと耳打ちして。
頼朝と政子は、この一件で範頼に絶大なる信頼を置く。範頼の腹に一物あるのも知らずに・・・。
朝廷から官位を授かった義経と忠臣・武蔵坊弁慶ら一行は、京から鎌倉へ帰る途中に女郎屋へ立ち寄る。
そこで逃げ延びた巴御前と、範頼の母・イトに出会う。イトから範頼出生の秘密を聞いた巴は、仇討ちの策を練っていた。
そこへ、義経に謀反の濡れ衣を着せて討とうとやってきた範頼。巴と運命の再会を果たす。
兄・頼朝と弟・義経を陥れて、天下を獲りたい。たとえ血まみれ地獄になろうとも、この世を言いなりにしたい。
すべてを手に入れるため、範頼=鉈切り丸は悪の限りを楽しむと決めた。
果たして鉈切り丸は望み通り天下を手中に治め、大江広元の記す「吾妻鏡」にその名を残すことができるのか・・・。それとも・・・。」
範頼って名前だけは聞くけど、頼朝と義経の陰に隠れて、よくわからない人物ですよね。
なんで、芝居のあと、調べてみました。
Wikiより抜粋
「治承・寿永の乱において、頼朝の代官として大軍を率いて源義仲・平氏追討に赴き、義経と共にこれらを討ち滅ぼす大任を果たした。その後も源氏一門として、鎌倉幕府において重きをなすが、のちに頼朝に謀反の疑いをかけられ誅殺された」
「性格については、多くの小説などで「大人しい、温厚」という表現をされていることが多いが、『吾妻鏡』によると「私の合戦を好み・太だ穏便ならざるの ・由仰せらる」と残され、また御家人と乱闘を起こすなど、決して大人しいという事はない」
なるほど~
この芝居の結論からすると、
政子の指示通り、大江広元が記していた、吾妻鏡の記載は、ばっさりと変えられたということで。
範頼が頼朝を殺して天下を獲ろうとした話はまったく、すり替えられ、頼朝も生きていることになったと。
こんなの見ちゃうと、その時代の天下人の思うように、歴史の記録は変えられてしまうので、何が真実か。。。わからなくなってきますよね。
この芝居の範頼は、あらすじにあったように、足をひきずり、顔には痣、背中には瘤と、非常に醜い男です。けど、腕は立つ。また、頭が非常に切れる。
でも、コンプレックスから、その頭をよいことではなく、悪事の方に使っていく。
口もたつから、周りは、範頼を信じて、いいように巻き込まれていくわけだ。
義仲の妻であった巴を自分のものとし、頼朝と義経の間をうまく立ち回り、結局は2人とも殺してしまい、自分が天下を取ろうとする・・・
が、最後の最後、頼朝と景時の本当の絆によって、悪事がばれ、討たれてしまう。
歴史に名を残したかったが、それもできずに、、、
ホントに悪い奴に描かれていて、巴を手籠めにしてしまうとか。。。最後は殺してしまう。
もう、胃が痛くなるようなシーンが多々あったんだけど、、、でも、それでも最後、
歴史にも名を残せず死んでいく無念。。。その範頼を見ていて、なんだか涙がでてきました。
こんな姿に生まれ、有名な兄弟のはざまで、、、もがいていたんだろう。と思うとね。
芝居的には、この重い芝居をひとえに、鎌倉幕府の頼朝さんと政子さんのシーンが
笑いを取るシーンで描かれ、バランスが取れていたと思います。
なんか、生瀬さんが出てくるとホッとしましたもん。
キャストそれぞれがすばらしかったので、本当にいい芝居だと思いました。
3時間以上と長い芝居だったけど、見応えがありました。
場面転換も、森?木をうまく使ったり、あと範頼が前で一人で演じてたりと上手いなと感じました。
最初のシーンは霧雨、そして最後のシーンは池というか水が本当に出てきて驚いた。。
舞台に本当に水が。。。前の方の方、濡れなかったのかな。
キャストの感想
まずは森田剛くん
初めて彼のお芝居を見たのですが、うまいですね~驚きました。
あれだけのセリフ量。そして全編不自然なかっこうでの演技、さらに殺陣まである。
なのに、最後まで全然落ちずにすばらしい。
さらに、上にも書いたけど、最後の範頼が息絶える場面は鬼気迫っていて、涙が出ました。
ホントに感情移入しちゃいました。
また、彼が出る芝居があったら、見てみたい!!
それから、政子の若村麻由美さんもすばらしかった。
まず、声がいいし、姿勢とか立ち姿、立ち振る舞いが本当にきれい。
気が強い政子を演じきられてましたね。この政子だから、頼朝の情けなさがいっそう目立ちました。
景時のいっけいさん。
お上手ですよね~頼朝の子供、頼家と実朝に、「父上に景時のことを一番信じよと言われた」と言われ、はっとして、範頼の罠にはまらなかった・・・そういう場面の表情とかさすがでした。
どうしても判官びいきに考えると景時って悪役なんだけど、この芝居では、いい人でしたね。
建礼門院の麻実れいさん
声がステキだし、シュッとしてますよね。亡霊役でしか出てこないのがもったいない。
イトの秋山菜津子さん
大好きな役者さんなんだけど、、、うまいね~
そして頼朝の生瀬さん
こういうコメディ系の役も上手いよね。シリアスなのも上手いけど。
意外にもいのうえさんの芝居は初めてだそうで・・・
生瀬さんが出てくると、くすっと笑えるのがよかった。
こういう役回りの人もいないとみてるのがしんどくなっちゃうもんね。
新感線で言えば、粟根さんあたりの役回りかな。
それからヒロモッティの山内さん
ちょいちょい彼が出る芝居拝見してますが、、、
ラップ大変そうでした(笑い)
で、、問題だったのは、やっぱり、可哀そうだけど成海璃子ちゃんかな
がんばってるのはわかるんだけど、力が入りすぎちゃって、
後半からは、一本調子でヒステリックにセリフを言ってるだけに見えてしまった。
初舞台だし、周りが上手い役者さんばかりだから、厳しいのはわかるんだけど、
どうしてもね。
この役は難しかったのかもです。
須賀くんや千葉さん、宮地さんは出番が少ないからもったいなかったかもね~
でも、とってもすばらしい芝居でした。
本当に森田くんの演技、あと若村さんも、圧倒されました。
2回見れてよかったな。
あ!!あと、音楽が生演奏だったんだけど、これがまたよかったです。
新感線は来年、天海さん主演で公演がありますね。
チケットがんばらないと!!ね。
"いのうえシェイクスピア"「鉈切り丸」 シアターオーブ 2013.11.17&22
新感線のいのうえひでのりさんの芝居、「鉈切り丸」見てきました。
シェイクスピアの「リチャード三世」を鎌倉時代に置き換え、源頼朝の弟・源範頼のミステリアスなキャラクターにスポットを当てた新作劇とのこと。
とにかく、森田剛くんの熱演がすばらしくて、感動でした。
正直、胃が痛くなるような重い芝居なんですよ。残虐だし、主人公の鉈切り丸は悪人なわけで、
でも、それを熱演する森田くん。特に最後のシーンの演技には、知らずに涙が出てきてました。
すばらしい。
公演はあと少し、続いていますので、ネタばれするといけないので、
少しスペースあけます。
公式のあらすじから
「時は平安、近江国。
鳶の鳴き声が響く中、源範頼は、目障りな存在である木曾義仲の息の根を止めようとしている。
かの源頼朝の弟にあたる範頼は、その姿醜く、顔には痣、背中に瘤。さらには片足をひきずり、馬にさえ乗れない。
幼名は鉈切り丸。へその緒を鉈で切られたことからそう呼ばれた。
幼少の頃から鉈を振り回して剣術を覚え、その姿からは想像及びもつかないほどの見事な剣さばきである。
目の前で夫・義仲を斬られても夫への忠誠を尽さんと気丈に振舞う巴御前の姿に、心奪われる範頼。
剣以上に長けたその口で、足早に逃げる巴の背中に豪語した。
どこまでも追ってやる。この先どこへ逃げようと、この国は鉈切りの支配下になる。
時は経ち、所変わって鎌倉。
源頼朝は、弟・源義経と家臣・梶原景時、和田義盛に壇の浦の戦いで平家を滅亡させた様子を訊ねている。しかし、義経は、平家の生き残りである安徳天皇の母・建礼門院の生き霊に取り憑かれ、一切を語ろうとしない。頼朝の乳母・比企尼も心配そうに様子を伺っている。
そこで範頼は、頼朝と頼朝の妻・北条政子に、京で尼になった建礼門院と会わせれば義経は治まるだろうと提案。これは義経の兄・頼朝への忠義を試すための策でもあることを、そっと耳打ちして。
頼朝と政子は、この一件で範頼に絶大なる信頼を置く。範頼の腹に一物あるのも知らずに・・・。
朝廷から官位を授かった義経と忠臣・武蔵坊弁慶ら一行は、京から鎌倉へ帰る途中に女郎屋へ立ち寄る。
そこで逃げ延びた巴御前と、範頼の母・イトに出会う。イトから範頼出生の秘密を聞いた巴は、仇討ちの策を練っていた。
そこへ、義経に謀反の濡れ衣を着せて討とうとやってきた範頼。巴と運命の再会を果たす。
兄・頼朝と弟・義経を陥れて、天下を獲りたい。たとえ血まみれ地獄になろうとも、この世を言いなりにしたい。
すべてを手に入れるため、範頼=鉈切り丸は悪の限りを楽しむと決めた。
果たして鉈切り丸は望み通り天下を手中に治め、大江広元の記す「吾妻鏡」にその名を残すことができるのか・・・。それとも・・・。」
範頼って名前だけは聞くけど、頼朝と義経の陰に隠れて、よくわからない人物ですよね。
なんで、芝居のあと、調べてみました。
Wikiより抜粋
「治承・寿永の乱において、頼朝の代官として大軍を率いて源義仲・平氏追討に赴き、義経と共にこれらを討ち滅ぼす大任を果たした。その後も源氏一門として、鎌倉幕府において重きをなすが、のちに頼朝に謀反の疑いをかけられ誅殺された」
「性格については、多くの小説などで「大人しい、温厚」という表現をされていることが多いが、『吾妻鏡』によると「私の合戦を好み・太だ穏便ならざるの ・由仰せらる」と残され、また御家人と乱闘を起こすなど、決して大人しいという事はない」
なるほど~
この芝居の結論からすると、
政子の指示通り、大江広元が記していた、吾妻鏡の記載は、ばっさりと変えられたということで。
範頼が頼朝を殺して天下を獲ろうとした話はまったく、すり替えられ、頼朝も生きていることになったと。
こんなの見ちゃうと、その時代の天下人の思うように、歴史の記録は変えられてしまうので、何が真実か。。。わからなくなってきますよね。
この芝居の範頼は、あらすじにあったように、足をひきずり、顔には痣、背中には瘤と、非常に醜い男です。けど、腕は立つ。また、頭が非常に切れる。
でも、コンプレックスから、その頭をよいことではなく、悪事の方に使っていく。
口もたつから、周りは、範頼を信じて、いいように巻き込まれていくわけだ。
義仲の妻であった巴を自分のものとし、頼朝と義経の間をうまく立ち回り、結局は2人とも殺してしまい、自分が天下を取ろうとする・・・
が、最後の最後、頼朝と景時の本当の絆によって、悪事がばれ、討たれてしまう。
歴史に名を残したかったが、それもできずに、、、
ホントに悪い奴に描かれていて、巴を手籠めにしてしまうとか。。。最後は殺してしまう。
もう、胃が痛くなるようなシーンが多々あったんだけど、、、でも、それでも最後、
歴史にも名を残せず死んでいく無念。。。その範頼を見ていて、なんだか涙がでてきました。
こんな姿に生まれ、有名な兄弟のはざまで、、、もがいていたんだろう。と思うとね。
芝居的には、この重い芝居をひとえに、鎌倉幕府の頼朝さんと政子さんのシーンが
笑いを取るシーンで描かれ、バランスが取れていたと思います。
なんか、生瀬さんが出てくるとホッとしましたもん。
キャストそれぞれがすばらしかったので、本当にいい芝居だと思いました。
3時間以上と長い芝居だったけど、見応えがありました。
場面転換も、森?木をうまく使ったり、あと範頼が前で一人で演じてたりと上手いなと感じました。
最初のシーンは霧雨、そして最後のシーンは池というか水が本当に出てきて驚いた。。
舞台に本当に水が。。。前の方の方、濡れなかったのかな。
キャストの感想
まずは森田剛くん
初めて彼のお芝居を見たのですが、うまいですね~驚きました。
あれだけのセリフ量。そして全編不自然なかっこうでの演技、さらに殺陣まである。
なのに、最後まで全然落ちずにすばらしい。
さらに、上にも書いたけど、最後の範頼が息絶える場面は鬼気迫っていて、涙が出ました。
ホントに感情移入しちゃいました。
また、彼が出る芝居があったら、見てみたい!!
それから、政子の若村麻由美さんもすばらしかった。
まず、声がいいし、姿勢とか立ち姿、立ち振る舞いが本当にきれい。
気が強い政子を演じきられてましたね。この政子だから、頼朝の情けなさがいっそう目立ちました。
景時のいっけいさん。
お上手ですよね~頼朝の子供、頼家と実朝に、「父上に景時のことを一番信じよと言われた」と言われ、はっとして、範頼の罠にはまらなかった・・・そういう場面の表情とかさすがでした。
どうしても判官びいきに考えると景時って悪役なんだけど、この芝居では、いい人でしたね。
建礼門院の麻実れいさん
声がステキだし、シュッとしてますよね。亡霊役でしか出てこないのがもったいない。
イトの秋山菜津子さん
大好きな役者さんなんだけど、、、うまいね~
そして頼朝の生瀬さん
こういうコメディ系の役も上手いよね。シリアスなのも上手いけど。
意外にもいのうえさんの芝居は初めてだそうで・・・
生瀬さんが出てくると、くすっと笑えるのがよかった。
こういう役回りの人もいないとみてるのがしんどくなっちゃうもんね。
新感線で言えば、粟根さんあたりの役回りかな。
それからヒロモッティの山内さん
ちょいちょい彼が出る芝居拝見してますが、、、
ラップ大変そうでした(笑い)
で、、問題だったのは、やっぱり、可哀そうだけど成海璃子ちゃんかな
がんばってるのはわかるんだけど、力が入りすぎちゃって、
後半からは、一本調子でヒステリックにセリフを言ってるだけに見えてしまった。
初舞台だし、周りが上手い役者さんばかりだから、厳しいのはわかるんだけど、
どうしてもね。
この役は難しかったのかもです。
須賀くんや千葉さん、宮地さんは出番が少ないからもったいなかったかもね~
でも、とってもすばらしい芝居でした。
本当に森田くんの演技、あと若村さんも、圧倒されました。
2回見れてよかったな。
あ!!あと、音楽が生演奏だったんだけど、これがまたよかったです。
新感線は来年、天海さん主演で公演がありますね。
チケットがんばらないと!!ね。
やはり、食べず嫌いはダメですね。
周りの方も豪華ですね。
生瀬さんはコメディ担当ですか?
シリアスセクシーダンディな生瀬さんも好きですが、コメディタッチの面白可愛い生瀬さんも好きです。
DVD、絶対観ます!
これはおすすめです、森田剛くんが、あんなにすごいとは思いませんでした。ジャニーズの方は、意外と(といったら怒られそうですが)、芝居もダンスもレッスンされているから、基礎ができててうまいと思います。
生瀬さんと若村さんのコンビがなかなかでしたよ。ぜひ、見てくださいね。
若村さんと生瀬さんのタッグなら、ケッペキの護りですね。
安心して観られそうです。
ジャニーズも踊りやダンス、歌など、芝居の基礎訓練が出来上がっているから演技も出来るのかも知れませんね。
若村さん無名塾なんですか。なるほど~
声もきれいなんですよね。
観たかったなあ~。
仲代達矢さんの娘さんがお父様と共演されたのは観ました。
気さくな良い娘さんですね^ - ^