2019年劇団☆新感線39(サンキュー)興行・春公演 いのうえ歌舞伎『偽義経冥界歌』
大阪フェスティバルホール 2019.03.17 13:00~
春公演は東京がなくて、大阪・金沢・長野で・・・
東京は来年になるみたいだし、キャストも一部変わってしまうということで、大阪まで見に行ってきました。
もうね。行ってよかった。2階席だったけどよかった。ほんとによかったです。
いつものごとく、長い芝居(笑い)でしたが、まったく長さを感じないくらい、内容に引き込まれて
見てました。いや~面白かった。
あと、キャストの皆さんの熱演が最高で、ほんとによい芝居だったと思います・
いのうえひでのりさんは神ですね~すばらしい!!!
最近の新感線はグルグル回ってばかりだったので、回らない劇場が久々で・・・
ちょっとそれも嬉しかったかも。
それと、義経の話で、源平の話。。。それも平泉の話も結構出てきて、
私、このころの歴史って大好きなんで、それもすごくうれしかったです。
というわけで、春公演はもう終わったので、、、、
ネタバレ込みの感想を書きますが、
来年まで知りたくないぞ!って人は、ここで回れ右をお願いいたします。
公式のあらすじから・・・
「<源頼朝(みなもとのよりとも)/粟根まこと>が鎌倉を拠点に力を蓄えていた一方で、国の北方、“みちのく”と呼ばれる奥州はどちらにも属さず独立自治を貫いていた。奥州をまとめていたのは奥華(おうが)一族。その都である奥泉は“黄金の都”と噂されており、また奥華の民は死者を木乃伊(ミイラ)にする風習があるため奥泉のはずれにある洞窟には先祖代々の木乃伊が眠っている。
その地元のものが聖なる場所として崇める洞窟で、ある若侍が暴挙を行った。彼の名は<遮那王牛若(しゃなおううしわか)/早乙女友貴>、頼朝の義理の弟で平氏の追っ手から逃れるために奥華によりかくまわれていたのだ。お目付け役の僧<常陸坊海尊(ひたちぼうかいそん)/山内圭哉>と<奥華次郎泰衡(おうがのじろうやすひら)/中山優馬>の制止を無視して死者を冒涜、とうとう次郎と斬り合いになる。そこに割って入った次郎の兄<奥華玄久郎国衡(おうがのげんくろうくにひら)/生田斗真>だったが、はずみで牛若を死なせてしまう。僧兵に追われ逃げる玄久郎の前に立ちはだかったのが<武蔵坊弁慶(むさしぼうべんけい)/橋本じゅん/三宅弘城>。玄久郎を錫杖で打ち据えると、奥華の屋敷へ連れていく。
屋敷では奥華の当主<奥華秀衡(おうがのひでひら)/橋本さとし>が待っていた。次郎をかばうためとはいえ頼朝の挙兵直前だったこともあり、牛若を殺したのは大問題だと頭を抱える一同。だが「牛若はそこにいる!」と玄久郎を指さす弁慶。弁慶や海尊ら僧たちが口裏を合わせ、さらに奥華の金塊を軍資金として差し出せば、義兄の頼朝は騙せると踏んだのだ。あまり深く考えず、その提案を受け入れる玄久郎は、ここで元服もし、以降は<源九郎義経(みなもとのくろうよしつね)>を名乗ることとなる。
そうして義経らが頼朝を丸めこみに行っている間、奥泉では先祖代々の木乃伊が並ぶ洞窟内で巫女たちが歌い踊り、酒宴が行われていた。そこで、秀衡の妻にして次郎の母でもある巫女長(みこおさ)の<黄泉津(よもつ)の方/りょう>は、次郎が正当な後継ぎであると主張。その企て通りに、次郎に秀衡を殺させる。
そんなことは露知らず義経は進軍を続けていたが、壇之浦にてさらに戦いは激化。その海辺にひとりの若い女性が現れる。<静歌(しずか)/藤原さくら>という大陸渡りの歌うたいで、ギターに似た楽器“六絃(ろくしん)”を操り滅んでいく平氏の兵のために哀悼の歌をうたっているのだった。すっかり心を奪われてしまった義経に乞われて死者を冥界に送る歌を静歌がうたうと、そこに血まみれの秀衡が現れ「妻と弟に諮られ、実の息子に手を下された」と語り、「仇をとって父の無念を晴らしてくれ」と義経に訴える。この不可思議な現象は、静歌の歌に秘密があると睨んだ義経は彼女を連れて奥華へ向かうことにするが……。
偽りの身分を盾にしつつ、常にポジティブシンキングと機転とで数々の苦難を軽々と乗り越えていく義経。その目に映るのは日の本の天下の光か、はたまた冥界に広がる闇か…? 」
公式のあらすじを読んだだけで面白そうと思いませんか?
奥州と鎌倉と壇之浦とそして京の都も舞台に・・・
めちゃくちゃ面白くて、大傑作と言えるお話だと思います。新感線の舞台・・・いのうえ歌舞伎は
大好きなのですが、その中でも1,2を争うくらい好きな話になりました。
話の内容としては
ここは奥州。国はずれの洞窟には、先祖代々のミイラが眠っていて、神聖な場所となっている。
そこで頼朝の義弟の牛若が、その洞窟に押し入ろうとしていた。牛若はわがままで暴れん坊。
従者の海尊や奥州の当主、奥華秀衡の息子の次郎が止めても言うことをきかない。
そこに現れたのは、次郎の兄の玄久郎。もみ合いになるうちに、牛若を殺してしまった。
牛若の従者、弁慶に捕まり、奥華秀衡のもとに連れていかれる玄久郎。
そこで、なんと玄久郎を牛若の代わりにして頼朝のところに行かせることに決まった。
頼朝は騙せると踏んだ面々。また玄久郎は後先考えないおばかさんなので、二つ返事で受けたのだった
奥州のミイラを祭る巫女の長は秀衡の妻の黄泉津。彼女たちは祈りを捧げ、ミイラから金を作り出していた。
彼女は次郎の産みの母。玄久郎は自分の子ではない。そのため、次郎を後継ぎにしようとし、秀衡の弟と共謀し
次郎に秀衡を殺させる
一方、玄久郎は義経と名乗り、平家との戦いに勝っていく。
壇之浦にまで来た玄久郎は、大陸から来た歌うたいの静歌と出会う。
すっかり彼女に魅了され、歌を聞くと「まっずいブドウを食べたように、胸がしめつけられる」ようになる。
静歌が死者を冥界に送る歌を歌うと、殺された秀衡が玄久郎の前に現れ、「黄泉津と次郎に諮られて
殺された」と伝える。
玄久郎は静歌とともに、奥州にあわてて戻る。
ちょうど、父秀衡の葬儀が行われていて、父をミイラにしようとしていた。
そのとき、玄久郎を襲う、弁慶と海尊。
実はこの二人は源氏のものではなく、朝廷と仏教からのスパイだった。
彼らの狙いは、源平で争わせお互いを滅ぼし、その後貴族と朝廷の世の中にしようとすることだった。
突然襲われた、玄久郎は死んでしまう。
ここで一幕終了
さて二幕。
冥界に行った玄久郎は、父や祖父、曾祖父たちと会う。
そこには、ミイラの洞窟にいた、ひからびさんや、牛若丸もいた。
頼朝が奥州に攻め入ろうとするのを聞いた玄久郎は静歌の歌により、
父や祖父たちと一緒に、現世に戻ってくる。
そして頼朝軍と戦うことになった。彼らは、もう死んでいるので
斬られても死なないという最強の状態。
頼朝軍を蹴散らし、平和な奥州に・・・しかし、父や祖父たちは
源氏も滅ぼして、天下を取ろうと戦い始める・・・
そこは意見が違う玄久郎は、父たちとも戦おうとする。
能天気な玄久郎は、父から、お前には何もないと戒められ、自分のことに悩み始め、
引きこもってしまう。
静歌と弟の次郎は、そんな玄久郎を心配し、歌を歌うと、自分のことを認めると
父や祖父たちを倒す太刀を手に入れる。
そして父や祖父たちを倒し、自分も傷ついた玄久郎。
大陸に帰るという静歌を弟の次郎に託した。頼朝には次郎たちを追わないよう
釘を刺し、次郎には大陸の王になれと。
静歌と玄久郎は歌いながらこの世を去っていく
幕
髑髏城もメタマクもよかったよ。よかったけど、がっつり団員さんがでていたわけではなく、
まあ、今回も古田さんと聖子さんはいないけど・・・
それにしても、開始早々に早乙女友貴くんは死んじゃうし、一幕でさとしさんも斗真くんも死んじゃって
え~?二幕どうするの?え~?
って、マジに思いました。そしたら、まさかの冥界からゾロゾロと。。。
そうか~こう来たか!!って感じですよね。
キャストの感想行きます
玄久郎の生田斗真くん
もう最高でした。かっこいいんだけど、ちょっとネジが緩い役って、斗真君に最高に似合う。
殺陣はもちろん演技もすべて、玄久郎そのものでした。めっちゃかっこよかったです。
彼は舞台ですごく映える人ですね~
次郎の中山優馬くん
ごめんなさい。優馬ファンの方々
彼がこんなに演技がうまいなんて。殺陣がうまいなんて。歌がうまいなんて知りませんでした。
もう素晴らしかった。感動しちゃいました。
ジャニーズとかの枠を超えてますね。今回の大発見でしたね・・・うん。
若き武者をしっかり演じてました。また父を殺してしまった葛藤とかも見事でした。
黄泉津の方のりょうさん
めっちゃかっこよかった。巫女の衣装がすごく似合ってましたね。
燐とした強い女、奥州をしょって立たなきゃいけないんですもん。
殺陣も披露してくれました。
静歌の藤原さくらちゃん
アミュフェスで歌ってる姿は毎年見てたんですけどね。
ちょっと物憂げな歌い方をするんで、この芝居に合うかと思ってましたが、
こういう場面で歌うと、そりゃあぴったりですわ。すばらしいです。
牛若の早乙女友貴さん
あっという間に死んじゃうからもう出番ないのかよ!って思ったら、そんなことはなかった。
殺陣を満喫させていただきました。お兄ちゃんも準劇団員ですが、弟さんもそうなりつつありますね。
じゃじゃ馬な感じがよく出てたし。。さすがだった。
殺陣のしなやかさが、お兄様によく似てます。
こういう芝居には絶対必要ですね。
頼朝の粟根さん
さすがの安定感。政子(鉄をバリバリしちゃう)に頭があがらないけど。。。しっかりと愛人はいる。
愛人とのわちゃわちゃバカップルがいいのだよね~粟根さん
いのうえ歌舞伎にすると、頼朝もダメ人間になっちゃうのね。
弁慶のじゅんさん
相変わらずの芸達者。粟根さんとじゅんさんがいるとすごく安心です。
でも、思ったより目立ってなかったんだよね。
来年は三宅さんに変わっちゃうから、もう少し存在感あるじゅんさんが見たかったな。
海尊の圭哉さん
へへへ。。。好きだわ~圭哉さん。
ドラマでガッキーを怒鳴り散らすより、こっちの方があってる!
じゅんさんとセットで動く感じもよかったです。
秀衡のさとしさん
もう最高でした。存在感抜群。でかいから、さらに存在感が・・・
前半はちょっとコメディ入ってたけど、2幕になって冥界から出てくるとあのメイクもあってか、めっちゃ
凄味があって怖い人に。。。。
そういう演技を見せられるのはさとしさんならではです。
新感線の舞台にまたたくさん出てほしい
すごく楽しそうに演じられてました。
それとひからびのインディさん
インディさんけっこうキモとなる役でしたね。生きてる時から干からびてるから
ミイラ化しなくても大丈夫って(笑い)
とにかく大満足の舞台だったのでした。
来年の東京公演も楽しみ。
その前に。。。夏公演もあるんだよね~新感線。
古田さんが主演だよ。。。
チケットもとりあえずゲットできました。これもまた夏の楽しみです。