イキウメ「図書館的人生vol.4 襲ってくるもの」シアターイースト 2018.05.16 19:00~
前川さんの舞台はいくつか見たことがあるんですが、イキウメとしてのに
来るのは初めてかも・・・
図書館的人生ってどういうことだ?そっからわかってないんですが、
Vol.4なんですね。
今回は「襲ってくるもの」という副題で「感情、衝動、思い出」についての短篇集だそうです。
1篇、40分くらいの3つのオムニバスのような感じ。
でも、キャスト表をみると、それぞれつながっているような・・・
観劇後、なんというか、ちょっと怖くなりました。
人間の持つ衝動って、わきあがってくるもので、何か原因があったりするものではない
感覚的なものだから、よけい怖いというか。
いつどこで、何かわからない衝動が「襲ってきて」、自分の理性ではコントロールできずに・・・・
「暴走」してしまうかもしれない。
これは誰にでも起こりうるもので。
うーん・・・なんか、うまく言葉にはできないけど、心の奥底に刺さる感じが強かったです。
最初の話は
#1「箱詰めの男」(2036年)
近未来の話で、脳科学者の山田不二夫は脳の病気を発症する。彼はそれを契機に、自分の意識や記憶を
コンピュータに移植する「マインドアップロード」を行う。
体はなくなっても、コンピュータで記憶を再現し、生きているのと同じように対応できる。
海外から帰ってきた息子の宗夫は、コンピュータの箱となった父をみて愕然とする。
問いかけには正確に答えるが、自発性がない。宗夫たちは、五感を感じないからだと思い、
その中でも一番記憶に働きかける「嗅覚」を感じる機械を
そのコンピュータに取り付ける。すると、過去の忘れたい記憶までよみがえるようになってきて、
不二夫はおかしくなっていく
自分の記憶をみんながマインドアップロードできるようになる時代になったら
どうなるんだろうと考えると恐ろしい。
そしてそこに集められる情報に支配されたら・・・・なんて思ったけど、
どうも、起こうるような感じがしなくて、漠然と見ていたような気がします。
#2「ミッション」(2006年)
交通事故を起こして刑務所に入っていた山田輝夫は出所してくる。
配達の仕事の途中で起こした事故で、原因は一時停止無視だった。
それは、意志とは違う、襲ってきた衝動にかられて、突っ込んだ上での
事故だった。
出所後、彼は衝動にさらに従うように、おかしな行動をとり始める。
その衝動は天からのお告げであり、彼のその行動により、この世界が
救われるという異常ともいえる考えをもつようになる。
3つの中で一番わかりやすいと思った。衝動ってどこから来るんだろう。
本能と衝動はどう違うんだろう・・・何か急に沸き起こる感情って
誰にでもあると思うから、それを制御できるかどうかは人の気質になるんだろうか。
でも、誰にでも起こりうるものだからこそ。。。怖いと思った。
#3「あやつり人間」(2001年)
就活を始めた百瀬由香里だが、母みゆきの病気が再発する。母は家族の勧めもあって、積極治療を行うことになる。
が、母は本当にそれを望んでいるのだろうか。また自分は就活をしているが、就活も大学も恋人も。。。すべて
自分で望んでいているんだろうか。全部リセットしたらどうなるんだろう。
しかし、母も兄も、また恋人もみんな優しく、由香里が困るからと反対する。
自分にみんなが優しくしてくれるのはなぜだろう。と由香里は違和感を感じだす。
その違和感を感じるようになると、頭上に黒い大きな岩が現れる
優しさの裏にあるもの。それはなんだろう。あなたのためを思っているのよと言いながら、
実は自分の思う方向に動かそうとする。。。それが支配力。
黒い岩は支配力なのか・・・
これは共感できる話ではある。みんなと同じようにしないと・・・というような
思い込みへの支配。これって、この世の中はみちみちている
この3つの話が淡々と繰り広げられ、
淡々と演じられるからこそ、ちょっと恐ろしさも感じたりして。
人間の持つ無意識を可視化するという挑戦的な感じもしたけど、
すごく面白かったです、。
舞台のセットも幾何学的というか無機的で、よかった
舞台を取り囲むような枠が、何重にもなっていて、
その中にダイニングテーブルと椅子が4脚。
シンプルですてきでした。
キャストのみなさん、みんなうまいな~
淡々と演じているように見えるけど、すごく深いなという感じがしました。
また、イキウメぜひ見たいです。面白かった。
好きな劇団がまた増えました。
前川さんの舞台はいくつか見たことがあるんですが、イキウメとしてのに
来るのは初めてかも・・・
図書館的人生ってどういうことだ?そっからわかってないんですが、
Vol.4なんですね。
今回は「襲ってくるもの」という副題で「感情、衝動、思い出」についての短篇集だそうです。
1篇、40分くらいの3つのオムニバスのような感じ。
でも、キャスト表をみると、それぞれつながっているような・・・
観劇後、なんというか、ちょっと怖くなりました。
人間の持つ衝動って、わきあがってくるもので、何か原因があったりするものではない
感覚的なものだから、よけい怖いというか。
いつどこで、何かわからない衝動が「襲ってきて」、自分の理性ではコントロールできずに・・・・
「暴走」してしまうかもしれない。
これは誰にでも起こりうるもので。
うーん・・・なんか、うまく言葉にはできないけど、心の奥底に刺さる感じが強かったです。
最初の話は
#1「箱詰めの男」(2036年)
近未来の話で、脳科学者の山田不二夫は脳の病気を発症する。彼はそれを契機に、自分の意識や記憶を
コンピュータに移植する「マインドアップロード」を行う。
体はなくなっても、コンピュータで記憶を再現し、生きているのと同じように対応できる。
海外から帰ってきた息子の宗夫は、コンピュータの箱となった父をみて愕然とする。
問いかけには正確に答えるが、自発性がない。宗夫たちは、五感を感じないからだと思い、
その中でも一番記憶に働きかける「嗅覚」を感じる機械を
そのコンピュータに取り付ける。すると、過去の忘れたい記憶までよみがえるようになってきて、
不二夫はおかしくなっていく
自分の記憶をみんながマインドアップロードできるようになる時代になったら
どうなるんだろうと考えると恐ろしい。
そしてそこに集められる情報に支配されたら・・・・なんて思ったけど、
どうも、起こうるような感じがしなくて、漠然と見ていたような気がします。
#2「ミッション」(2006年)
交通事故を起こして刑務所に入っていた山田輝夫は出所してくる。
配達の仕事の途中で起こした事故で、原因は一時停止無視だった。
それは、意志とは違う、襲ってきた衝動にかられて、突っ込んだ上での
事故だった。
出所後、彼は衝動にさらに従うように、おかしな行動をとり始める。
その衝動は天からのお告げであり、彼のその行動により、この世界が
救われるという異常ともいえる考えをもつようになる。
3つの中で一番わかりやすいと思った。衝動ってどこから来るんだろう。
本能と衝動はどう違うんだろう・・・何か急に沸き起こる感情って
誰にでもあると思うから、それを制御できるかどうかは人の気質になるんだろうか。
でも、誰にでも起こりうるものだからこそ。。。怖いと思った。
#3「あやつり人間」(2001年)
就活を始めた百瀬由香里だが、母みゆきの病気が再発する。母は家族の勧めもあって、積極治療を行うことになる。
が、母は本当にそれを望んでいるのだろうか。また自分は就活をしているが、就活も大学も恋人も。。。すべて
自分で望んでいているんだろうか。全部リセットしたらどうなるんだろう。
しかし、母も兄も、また恋人もみんな優しく、由香里が困るからと反対する。
自分にみんなが優しくしてくれるのはなぜだろう。と由香里は違和感を感じだす。
その違和感を感じるようになると、頭上に黒い大きな岩が現れる
優しさの裏にあるもの。それはなんだろう。あなたのためを思っているのよと言いながら、
実は自分の思う方向に動かそうとする。。。それが支配力。
黒い岩は支配力なのか・・・
これは共感できる話ではある。みんなと同じようにしないと・・・というような
思い込みへの支配。これって、この世の中はみちみちている
この3つの話が淡々と繰り広げられ、
淡々と演じられるからこそ、ちょっと恐ろしさも感じたりして。
人間の持つ無意識を可視化するという挑戦的な感じもしたけど、
すごく面白かったです、。
舞台のセットも幾何学的というか無機的で、よかった
舞台を取り囲むような枠が、何重にもなっていて、
その中にダイニングテーブルと椅子が4脚。
シンプルですてきでした。
キャストのみなさん、みんなうまいな~
淡々と演じているように見えるけど、すごく深いなという感じがしました。
また、イキウメぜひ見たいです。面白かった。
好きな劇団がまた増えました。