完成後築16年、設計監理したこの建物内部を久しぶりに昨日見ました。
2020年3月3日の一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」快適な住宅の創り方(4) の続きです。
前回、耐震性についてご自身の要望を考えるときに
どの程度を求めたいかを考えるように説明しました。
そこまでの希望を考えておかないと優先順位が付かないですし、
業者を選択するとき、依頼するときの念押しも
それでかなり変わってくるからです。
実は、昨日の2020年3月3日に驚きの事実を知りました。
築16年の住宅でご主人様と建物内でお話ししたのですが、
「東北大震災の時に、2階リビングに娘といたのですが
地震に全然気付きませんでした。遠方にいる兄弟からの心配の電話で
初めて知ったのです」
「ええ~!?」と設計と監理をした私も驚きです。
耐震性には自信をもって設計や監理をしていますが、
調べたら、渋谷区で震度5弱の地域です、
そんなことあるの???
このページの地下室のある家です
同じ震度5弱だった私の事務所では、鉄筋コンクリート造の3階ですが
揺れの激しさにスタッフ4名がビルから飛び出して、
1階の道路にみんな立っていました。
当時、車で外部から戻ってきた私は、
「同じ逃げるなら、建物のない隣の駐車場の前で待っていないと
建物が、道路側に倒れてくるよ」
とアドバイスしたことなど、よく覚えています。
事務所に入ると、本棚から本がたくさん落ちていました。
「揺れに気付かない?震度5弱で? 凄いなぁ…」と
我ながら驚き、感心しました。
東北大震災の翌日に、
気になる新築やリフォームしたユーザーの家に
私が電話をしていったとき一番心配していたのが、
浦安で新築されたばかりの住宅でした。
「駅からの帰宅途中、多くの家が傾いていたり道路が波打っていたりしていたので
家の中が酷い状態になっているだろうなと思っていましたが、
何一つ倒れたものもなく、全く何ともなっていませんでした。」
とお聞きしたときは、ほっとしました。
地盤の弱い地域だったので揺れは大きかったはずですが。
ミタス一級建築士事務所では
単に耐震等級3をクリアしているというレベルだけでなく
数字にもチェック事項にも現れない、いくつものノウハウを
組み込んで設計しています。
阪神淡路大震災以降、いろいろ真剣に学ばせて頂きました。
阪神大震災以降に行われた、木造の構造学で大家の杉山英男先生の講演
を受けてショックだったことがあります。
「木構造って、本当は計算できないんだ。」
その理由と意味に納得し、
耐震設計の計算には現れない大切な考え方や
設計だけでなく工事方法や監理も重要だとういことを肝に銘じました。
話は、戻りますが
本当に耐震にこだわる人は、簡単に述べておきますと
耐震等級3以上、または建築基準法の壁余裕度1.5以上
さらに偏心率0.15以内
を最低でも希望してください。
業者選択の時の事前のやり取りや依頼方法はまた述べます。
建築基準法をクリアしていれば良い、
そこまでこだわらない人は、無視してOKです。
完全な欠陥住宅でない限り、全て最低限はクリアしているはずですので。
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ご意見があれば、お気軽にどうぞ!
注文住宅 横浜市
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