一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

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建築調停

2012年03月27日 10時31分48秒 | 住宅検査・トラブル相談
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建築トラブルのメールや電話などの相談が、よくあります。


今回は、建築調停に関して一般論を述べます。


「調停にかけて賠償請求ができるかどうか?」

という判断を求める相談もあります。


多くは、「メールの内容だけでは、わかりません」とお答えする内容が多いです。

もちろん中には、「それは当然、大丈夫です」とお答えするものもあります。



最初に申し上げたいことは、

調停は、裁判と異なり、両者の話し合いです。

両者での話し合いが付かないから、

第三者の専門家を入れて判断やアドバイスをもらいながら
話し合うことになります。

合意すれば、最高裁の判決と同じ法的な効力を持ちます。
相手が守らなければ、強制執行も可能です。


ですが、話し合いをせずに、いきなり調停ということは
建築調停では、お勧めいたしません。

まず、相手と話し合ってください。

その上で、相手が逃げたままで対応してくれない場合や
お互いの主張が食い違って納得できない場合に、


「納得できないので調停にかけますよ」とまず通告して
返事が無い、まだ相手が突っぱねていれば、


そこで初めて、建築調停にかければ良いでしょう。

この段階までで、相手が対応して解決してくれれば、
それが一番良いからです。


私のホームページやブログでは、
本音でどんどん過激なことを書いていますが


私は、トラブルが起こったら実際には
できるだけ穏便に納めることに勤めています。
争っても、お互いの利益にはならないからです。


ですが、トラブルを未然に防ぐためには、相手が誰であっても
業者はもちろん、それが例え、お客様でもガンガン叱ることも、
厳しいことも要求します。


もちろん、トラブルが起こってしまった場合、
明らかに間違っている場合は、毅然として対応しますが


完成後も長く工事業者と付き合うには
あまりどうでも良いことで、揉めるのではなく

今後も、気持ちよく対応してもらえるように
相手の立場も考えて交渉します。

いきなり調停をお勧めしない、するなら順を追って
という理由がこれです。



また、調停で賠償請求はできるか?という質問ですが
調停では、請求はなんでもできます。

但し、それが正しくても正しくなくても
また、賠償請求できるレベルであってもなくても

裁判とは違いますから、
相手が納得して応じるかどうかにかかっています。

それは、私には判断できないことです。


また、その判断は、一方的な説明、
しかもメールや電話では、実際はできないとうことを
何度も実感しています。

両者の主張を聞くと、全く話が異なる、
どちらが被害者かわからない、ということは
珍しくないどころか、その方が圧倒的に多いのです。


調停や裁判では、両者の言い分を必ず聞きますから
そこでどう判断されるかを、片方の話をメールや電話で聞いての
判断は、私が裁判官であっても到底無理ですし、
無責任な言葉となってしまいます。


そのため、一般論や明らかな場合以外は、
無責任なことは、申し上げないようにして

多くは、今後どのうな考え方でいけば良いかの
アドバイスにとどめています。


また、納得して合意してもらうなら、

調停をしてもしなくても
同じ話し合いという方法はあるわけです。

事前にそれを行って、できれば刺々しい調停を
行わずに解決するのが、両者にとって望ましいのですから

まず、その努力をして、それでもというなら
相手の主張や意見もわかるわけですから

それから、ご相談や調停、裁判を考えるようにして下さい。

 







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ご意見があれば、お気軽にどうぞ!

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