凡々たる、煩々たる・・・

タイトル、変えました。凡庸な人間の煩悩を綴っただけのブログだと、ふと気付いたので、、、。

やるせない

2014-03-20 15:57:47 | 考え方
 入っているSNSのある人のブログをなんとなく読んでいた。上品で美しく、知的な、私と同年輩の女性のブログ。書かれている生活風景とか、関心を寄せている植物や人の描写とか、私にはないものをたくさん持っている人らしい。ご立派そうで、あんまり関心を惹かれるタイプではない。

 が、一つの記事を読んで、愕然とした。数日前からニュースになっている、ネットで知ったベビーシッターの男に二歳と八カ月の子どもを二泊三日で預けたら、その子どもが一人は死亡し、一人(赤ちゃんの方)は低体重症を引き起こしていた、という話に言及していた。そして、母親が攻撃の的。ブログを書いている人も、コメントを書いている人も、母親の愚挙を責め、母親の資格なんかない、と容赦なし。大阪での子ども置き去り餓死事件にも言及して、鬼畜親だと、罵っている。

 こういう年配女性たちの若い女性への容赦のなさは、今に始まったことではないが、なんだかなぁ、という感じだ。私も、インターネットで知った素性もわからない男性に幼い子どもを預けた、ということには驚愕した。考えられないことだ。しかし、そのような愚挙に至った事情があるのだろうと、想像することはする。

 母親を責めるのは最も安直で、楽だ。そして、母親を責め、「鬼畜」と呼んで心痛まない人たちが、子どもの命だの、子どもがかわいそうだのと言っている。
 この若い母親たちをここまで追い込むのは、このような女性たちが「正しい」という顔をして恬として恥じない社会であるからだ。子どもを見知らぬ男に二泊三日も預けるというようなリスクをおかさねばならない状況に追い込まれている女性に、おそらく、このような人たちは助けの手を差し伸べたりはしないのだろう。自分たちは、「正しい」場所に安座して、批判だけをしているのだから。

 「母親としてがんばりなさい」「そんなことでいいと思ってるの?」などと説教されたり、批判的なまなざしばかり受けていたら、見知らぬ、うるさいことをごちゃごちゃ言わないネット上の伝手を頼りたくなるのかもしれない。お金さえ払えば、黙って必要を満たしてくれる相手を選んだのだろう。子どもの不幸な事件は、結果だ。

 こういうおばさん連中って、やっぱり苦手だなぁ。自分は、どんな状況にあっても、間違ったことはしないと思い込んでいる想像力のない女たち。また、こういう人は、そこまで自分が追い込まれる前に、確かにちゃっかりと、身の安全を確保する才覚がある。その際に、少々他人を踏みつけても気には留めない。かなわんなぁ。こういう人たちがいるから、生きづらいのだ、と、やるせない思いだ。