goo blog サービス終了のお知らせ 

Blue Sky Love Sky

空を愛する者として各地を歩いた際の航空機の写真災害時の活用法などを掲載しています。現場の意見などコメントをください。

空中消火

2013-08-19 14:09:34 | 趣味・航空機
すでに報道されている通り、米国のアイダホ州やカリフォルニア州・ワシントン州など各地で山火事が発生し懸命の消火活動が行われている。地球温暖化によって山火事などの発生の頻度が増大すると警鐘が鳴らされて久しいが、米国では2009年頃から大規模な山火事が頻発しているように思う。ヘリコプターなどによる初期消火活動も行われているが散布水量が少ないため、固定翼機による大量の水を散布する機体も増えているように思う。例えば、米国ではすでにC-130を改造した消防用航空機が使われている。またわが国でもUS-1やUS-2を改造して消防飛行艇として活用しようとする動きがある。猛暑が続くこの夏、幸いにしてわが国では大規模な山火事は発生していないが、備えは整えておく必要がある。山火事の空中消火活動は、平成6年の夏、中国・四国地方で頻発した山火事に、約半月連続して陸自中部方面航空隊の隊員たちの懸命な空中活動が行われた。当時はまだ大型ヘリコプターが少なかったため、中型ヘリコプターでの連続消火で効果を得た。今は写真のような大型ヘリコプター(CH-47)が全国的に運用可能な機数があるので、規模によっては大型ヘリコプターによる初期消火が期待できる。空中消火の場合、大は小を兼ねる式の運用ができないこともある。中型の小回りを利用しなければならない狭い場所での消火活動があるからだ。いろいろ教訓はあったが、当時を振り返ると、とにかく初期消火が極めて重要であることを痛感している。規模が拡大すると手の施しようがない。山火事が同時多発した場合に備えて、中型・大型ヘリコプターによる迅速な初期消火を数か所同時に対応できる能力を整えるとともに、大規模になった場合に住宅地への被害を最小限にするため、大型固定翼機による空中消火能力を新設する必要があると考えている。まずは、すでにJAXAなどで散水投下シミュレーション等研究が進んでいるUS-1による消防飛行艇への改造を進めることだろう。陸自のヘリコプターでは、UH-1クラスが散水量約700リットル、CH-47クラスで散水約8000リットル程度である。機数を確保して連続散水することで、大規模災害時の都市火災(木造家屋地域)においても一定の消火の効果が得られることが平成11年の消防庁と自衛隊の共同実験で証明(平成13年3月に報告書)されている。将来固定翼機による空中消火の効果についても速やかに検証し、適切に運用されることを期待している。写真は2009年頃木更津で消火訓練展示をされた際撮影したものである。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。