緑の館絵画を楽しむ会 (医療・介護の現場に癒しの絵画展示)

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緑の館仙台 絵画展示室

黄色いカバンの物語 Story of a yellow bag No.3

2012年03月31日 | 仙台敬老奉仕会

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(品川信良先生が脈を数える)

 吉永 馨 先生から「米国の介護のボランティア活動の視察に行きたいですね」と言われたのは4年以上前のことです。

 「行きたいですね」が「行きましょう」に変わったのが2年前になります。

 3人でも4人でもいいからロサンゼルスの介護施設を視察しましょうと話される吉永先生の目は希望で輝いていました。

 行くための準備をしますと話しをしましたが長旅なので内心は心配でした。

 当初は平成23年の6月に8人で行く準備をしていました。

 私は、東日本大震災のボランティア活動があるため引率が困難である事を伝えました。

 その結果、平成242月に変更することになりました。

 延期をしましたが参加人数は18名になりました。

 当初から参加を希望されていた弘前大学名誉教授の品川信良先生は吉永馨先生よりも更に高齢であるため吉永先生に品川先生のご家族に了解を得られていますかと思わず尋ねてしまいました。

 品川先生は案ずる必要はなく、すこぶる元気ですとのことでした。

 この様に困難な状況を乗り越えて米国介護視察の旅が実現したのです。

 品川先生は私が思っていた先入観を見事に覆してしまいました。

 品川先生は背中にリュックをしょって、さらに手荷物を持って全く遅れることなく元気に歩かれるのです。

 出発前の成田の税関の手荷物検査では品川先生のカバンの中の飲みかけのワインが持ち込み不可になって没収されそうになりました。

 そこで品川先生が取った行動は日本の侍の心意気を深く感じ入るものでした。

 税関職員がいる前で椅子に座って堂々と残っていたワインをゆっくり飲み干したのです。

 出来そうで出来ない男気を見せて頂きました。

 さらに記憶に残る出来事がありました。

 成田空港のレストランで昼食を共にするためテーブルに座って待っていた時のことです。

 品川先生が何気なく吉永馨先生の脈を数えているのです。

 見ていて思わずジーンときてしまいました、

 そのまま写真撮影をさせて頂きました。

 この写真こそがお互いがお互いを敬う敬老奉仕の原点であると思いました。

 更に米国の旅も中盤を迎えた頃です。

 リバーサイド市の介護施設の視察を終えてバスの到着するのを待っていた時の事です。

 ふと見ると近くにバプテスト教会がありました。

 下記の写真はその教会に吸い込まれるように行った際のものです。

 旅先で離さず持ち歩いた黄色のカバンには皆の思い出が沢山詰まっていました。

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《黄色のカバンと共に》

With a yellow bag

長寿を楽しむ心を教えて頂いたことに深く

感謝を申し上げます。

緑の館絵画を楽しむ会 代表 鈴木和美