この重々しい石造りの塔はな~んだ?
どこにあ~る?
県内の方はご存じでしょう・・ね?
これは、虚空蔵山にある展望台でーす!
虚空蔵山と言っても、石木川の源流を生み出す川棚の虚空蔵山(608.5m)ではありません。
西海市の虚空蔵山(306.8m)です。
調べてみると、長崎県内には4つも虚空蔵山がありました~
前述の2つの他に、諫早市(295.6m)と佐世保市(209.2m)にも・・・
知らなかったなぁ。。
きっと虚空蔵という名のお坊さんがあちこちの山に籠って修行したとか・・?
そんな関係で付けられた名前でしょうか?
さて、今日は雪浦ウィーク最終日ということで、
雪浦に向かうその途中で、この展望台に寄り道したというわけです。
展望台からの眺めです。
お空が霞んでいて、眼下の景色も海の色もぼんやり。溶け合っています。
展望台にいるのは、私たちだけ。
いつも訪れる人もいないのか・・
それとも、こんな霞み空の日に展望台に登ってくるおバカさんは他にはいないってことなのか・・
さてさて、寄り道は短時間で済ませ、雪浦へ到着。
さっそく雪浦地区公民館でお弁当を買って1階のホールへ。
おかずも豊富な手作り弁当で、お味も very good!
ゆっくり食べ終わったころ、フォルクローレの演奏が始まりました。
今日の目的の一つが、これでした。
昨年秋、初めて雪浦を訪ねてお会いしたKさん。
第2雪浦ダム反対運動の話を聴きに行ったのですが、
そのとき、毎年開催されている雪浦ウィークのことを知り、来年は是非・・と思っていました。
そして今年1月、思いがけない「うたごえ」の場所で、Kさんのケーナ演奏を聴き、
すっかり魅了され、これは何としても雪浦ウィークに行かねば・・と改めて思ったのでした。
今日の演奏は、「コンドルは飛んで行く」から始まって、Kさん自作の曲も数曲聴けました。
雪浦の四季を歌った曲や、命の水を生み出す森をたたえた歌など、
どれも素晴らしくて、しかも大好きなフォルクローレ調。
明るくて哀愁があってどこか懐かしい・・
何回もアンコールに応えて下さって、ありがとうございました。
お腹も耳も満足して、次なる場所へ。
聖書を描いている方のアトリエや、パッチワークの大作が展示されているお宅などを訪ね、
次は「音浴博物館」へ。
と思っていたのですが、またちょっと寄り道を。。
先ほどお邪魔したお宅で、
「今日のような暑い日は、『つがね落としの滝』は最高ですよ」
「あそこはまだ水もきれいだしね・・」
との情報を得て、素直な(単純なとも言う)私は、すぐにgo!
河通川沿いの道をどんどん上って行くと、突き当りは河通ダム。
そのそばの駐車場で車を降り、ダムの橋を渡り、向こう側の山道に入ります。
少し行くと、こんなトンネルがあり、ここを抜けると、
到着です!
予想以上に大きな滝でした。
落差20mとか。
本当に緑に囲まれた爽やかな空間で、空気も涼しくて・・・
夏にまた来たいな~
ここは、古本屋さんでも田舎の図書館でもありません。
そう。ここが、音浴博物館!
SPレコード10,000枚、LPレコード150,000枚、
何十台もの蓄音器やスピーカー。
こういうものにはまるで疎く、関心もなかった私ですが、聴いてびっくり!
この部屋で案内人がかけてくれた「北国の春」。
CDとレコード盤で聴き比べると、全く音が違うのです。
はじめにレコードを聴いて、その後CDを聴くと、
硬くていかにも機械的な音に聞こえ、不愉快な感すら覚えます。
でも、いつも、この音を、この音楽を今の私たちは聴いているんですよね。
それに普段は満足しているのですが・・
説明が終わって、
希望者は好きなレコードをこの部屋に持ち込めば、係の人がかけてくれる
というので、私はカザロフの「鳥の詩」をお願いしました。
ネット上と、友人がダビングしてくれたテープでしか聴いたことがなかったので、
一度本物のレコードで聴いてみたいと思っていたのですが、
まさか実現するなんて・・とワクワク。
しかし、そのレコードが流れ始めて数分経っても、「鳥の詩」は始まりません。
しびれを切らして、
「あのー、時間がないので、『鳥の詩』だけ流してもらえませんか?」
係の方は頷くだけで、席を立ってプレーヤーのそばへ行こうとはしません。
少しイライラしつつも、「鳥の詩」は2番目だったから、きっともうすぐなのかな?
と、待ち続けました。
結局、私が聴きたかった曲を聴けたのは、10分近くが経過してからでした。
レコードは、CDみたいにトラックの順番を変えたりスキップしたりはできないから、
当然なのかもしれません。
こうやって私たちは、より便利なものを求め続け、便利な暮らしに慣れ、
その代わりに、上質なもの、価値あるものを、自ら捨ててきたのかもしれないですね。
音浴博物館を出たらもう4時半。
他の工房を覗く時間も無し、今度はハクチョウがいるという雪浦川のスポットへ。
教えてもらった周辺を探してみましたが、残念ながら出会わず・・
あきらめて、雪浦を出て、今日の最終目的地に向かいました。
ここは、崎戸のウォーターデッキステーション。
西海町から大きな橋を3つも渡って辿り着いた崎戸の島の先っぽにある珍しい施設。
超長いウッドデッキが折れ曲がりながら、260mも続いています。
満潮時、デッキの下はすぐ波で、海の上を歩いているような気分だとか。
残念がら今は干潮の時間帯。底がドーンと出現しています。
ここの海底は、千畳敷と呼ばれる、平らな大きな岩でできています。
表面の緑や茶色は海藻です。
向こうに見える人影は、海藻を取っているのでしょうか?
それとも、魚釣り?
「デッキの上で魚釣りはしないで下さい」という注意書きがところどころ掲げられていましたから、
きっと良い釣り場なのでしょう。
この豊かで美しい海の、
ずっとずーっと向こうに沖縄の海があり、
辺野古の海があり、
そこも、豊かで美しい海であり、
この海と同じように守りたい海であり、
そこに基地なんて造ってはいけない。
ぜったいにいけない。
どうしたら止められるんだろう・・
崎戸の夕陽は大きくて、
思わず祈りたくなってしまいました。