佐世保便り

2008年7月に佐世保に移住。
海あり山あり基地あり。そしてダム問題あり。
感動や素朴な疑問など誰かに伝えたくて…

首相へ そしてあなたへ

2010-05-06 | 平和
鳩山首相が沖縄で語った言葉
「すべて県外にというのは現実問題として難しい。
沖縄の皆さんにご負担をお願いしなければいけない」
を聞いて、がっくり肩を落としたのは沖縄県民だけではないでしょう。

友人Mさんは、その数日前、鳩山さんに再びメールを送りました。
辺野古移転案をなんとか思い直して欲しい、これ以上沖縄の人を苦しめないでほしい、
基地はもう日本中から撤去してほしいと、心を込めて訴えています。

このメールは首相だけでなく、あなたにも見てほしいと、私は思いました。
首相の考えを変えることができるのは、国民であるあなたや私だからです。
Mさんの了解を得て、再び公開させて頂きます。



鳩山首相へ

5月1日の琉球新報は次のような記事を載せています。

 「米軍普天間飛行場の返還問題で30日、鳩山由紀夫首相の秘書官の佐野忠克氏が喜納昌吉参議院議員(民主)に、辺野古沿岸部へのくい内桟橋方式により、1800メートルの滑走路1本の代替施設を建設する案で政府が最終調整していると明かした。」

 この記事は事実なのですか。
 こんなものが鳩山首相の「腹案」なのですか。

4月29日、9万人もの沖縄県民が「米軍普天間飛行場の早期閉鎖・返還と県内移設に反対し、国外・県外移設を求める県民大会」に参加した事実を、首相は重く受け止められたと思います。9万人という大勢の方たち、子供たち、学生、若者、父母、おじいおばあ、本当に多くの沖縄県民が、普天間飛行場の県内移設を拒否したのです。
この沖縄県民の方たちの大きな意思というのは、普天間基地の完全撤退以外にはあり得ない、というのは当然のことです。埋め立てを桟橋にしようが滑走路を1本に減らそうが、到底了承できるものではありません。

去年夏の政権交代は、私たち国民を、生活の面では苦境に陥らせ、賃金格差を拡大させ、そして外交の面では、私たちの意思に反してアメリカの軍事計画に加担させられて来た自公政権から、やっと実現した政権交代でした。この政権交代が実現する前から、鳩山首相は、普天間基地移設を「少なくとも県外」とおっしゃって来ました。

私は、その首相の言葉をずっと信じて来ました。鳩山首相なら、きっと本当に「少なくとも県外」を実現させて下さるものと思って来ました。まして沖縄県民の方々が、29日にあれ程の強い意思表示をされたのです。ですから、どうか、どんな形であれ、普天間基地移設を沖縄県内に置くようなことは止めて下さい。

私は山梨県に住む一人の主婦です。そして、沖縄だけでなく日本全土から全ての米軍基地を撤去して欲しいと強く希望する者です。

日米軍事同盟が大事だと政治家や官僚が言うのなら、その人たちの地元に米軍基地を持って行くよう提言なさって下さい。恐らく誰ひとりそれを受け入れる人はいないでしょうし、地元の方たちが猛反対するのは目に見えています。徳之島の人たちや沖縄県の人たちがあれ程の意思を持っているのと同様に、日本の全ての県民が、恐らく自分の県に米軍基地を置くことなど望んでいないでしょう。つまり、もう日米軍事同盟は、実際、ほとんど全ての国民が望んでいないものなのです。

これからは鳩山首相が仰るような世界各国との「友愛」の関係を築くことが大事であり、今はそれを実現させる絶好の機会と捉えられると思います。

この米軍基地問題では、鳩山首相が本当に悩まれていることを私たちは知っています。これまでの自公政権の時の首相らのように、国民の意思を踏みにじってアメリカの方だけを向き、弱い地方を犠牲にするような政治などは簡単に出来るでしょう。
一方、アメリカや一部の政府高官、官僚の意思に反した、それぞれの地域に住む一人ひとりの市民の意思を重んじて下さるような政治はそう簡単ではないと思います。
しかし、本当に日本の将来を考えるならば、世界の国々が友好関係で結ばれるような状況が最も安心安全な世界であり、鳩山首相はそのような世界の実現に向けて必ず踏み出して下さるものと、私たちは期待しております。それを実現させることができるのは、今鳩山首相以外にいらっしゃいません。

ですから、もう一度、私は首相に強くお願い致します。

どうか、普天間基地をどのような形にせよ沖縄県内に移設するような愚挙をなさらず、またそれだけでなく、アメリカに対しては明確に「全ての在日米軍基地撤退」を言い渡し、それに代わる対等な平和友好関係を築いて下さい。

2010年5月1日
                           山梨県北杜市
コメント (2)
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