佐世保便り

2008年7月に佐世保に移住。
海あり山あり基地あり。そしてダム問題あり。
感動や素朴な疑問など誰かに伝えたくて…

次世代エネルギーについて考えよう~

2012-10-09 | 佐世保・長崎

「ハウステンボス」と言えば、オランダの古き良き町並みを再現したテーマパークとして有名ですが、

5年前、日本で初めての「次世代エネルギーパーク」に認定されたこと、ご存知でしたか?

私は、kirara内の展示資料を見て、びっくり!とても感動したのを覚えています。

 

昨日、アルカスSASEBOで、「ハウステンボスの環境・エネルギーへの取り組みについて」の講演があるというので、期待して出かけました。

が、残念ながら期待はずれ。

正味30分くらいの講演で、半分は現在開催中のイベント情報や、この冬の新企画の紹介など。

やっと本題に入りましたが、

ほとんど、既知のことばかり。

新たな情報としては、

ハウステンボス内10箇所に設置した太陽電池だけでなく、

ガス会社買った天然ガスを使っての発電もやっており、

両方合わせて、900kwの電力を得ているとのこと。

昨冬、東洋一のイルミネーションとして話題を呼んだ「光の王国」は、

820万個の電球の全てがLEDで、しかも、このイベントに費やした電力は、

この自力発電システムで賄ったものだそうです。

さすが!

今年はさらにバージョンアップして1000万個をめざしているそうで・・・

行ってみようかな~

 

ところで、昨日の講演は、「SASEBOジャンボリー2012YELL!!」のワンコーナーでした。

佐世保青年会議所主催のイベントで、

「食」「生きる力」「郷土愛」「エネルギー」の4つのテーマを掲げ、

その一つエネルギーに関しては、3つの講演を用意、

その中の一つとしてハウステンボスの取り組みが語られたので、時間的に短くなったのでしょう。

同じ時間帯、大ホールでは、「生きる力」について、俳優の宇梶剛士さんの講演があり、

そのせいか、こちらの観客は20人ほど・・・

 

ところで、その講演の前に青年会議所自身がまとめた「地域の再生可能エネルギーを知ろう!!」

という研究発表があったのですが、意外にもこちらのほうが勉強になりました。

発表の途中から入ったので、前半の説明は聞きそびれました。

私が聴き始めたのは、このバイオマス発電から。 

 

 

 

 など、各自然エネルギーについて、システムや特徴、コスト、メリット&デメリットなどを紹介、

さらに、それらの特徴が、長崎県という地域の特性の中で活かせるかどうかの可能性、

等々をまとめ、最終的な評価を10段階で示していました。

聞き損なった太陽光発電や風力発電については、

発表終了後、後ろの掲示板に、このように展示してあり、知ることができました。

 

総合的に高い評価を得たのは、やはり太陽光と風力。

どちらも総合評価が8で、最高点でした。

しかし、総合評価はそれに次ぐ7点でしたが、

安定性やメリットの面で、9点という高得点をマークした地熱発電に、

私はかなり期待できそうなものを感じました。

 

なんといっても、季節や天候に左右されず、一年中安定的に発電できるのがいいですよね。

特に地熱バイナリー発電は資源が枯渇する心配もないし、メリットいっぱい。

ただ、掘削調査に時間がかかったり、建設コストの面で難点がありますが、

今後の技術開発に期待したいものです。

火山列島で温泉がいっぱいの日本、

地熱発電は、素人考えながら、私も有望だと思います。

 

ところで、

ハウステンボスさんの講演が終わったところで、「こんにちは~」と声をかけられ、

隣の隣の席に居た方が某市議さんだったことに気づきました。

保守系の市議さんですが、

お話していくうちに、原発には反対だということがわかりました。

理由は、やはり未来のこどもたちのために、

そして、リスクを一部地域に負わせるようなやり方にも疑問を感じていらっしゃるようで・・

「そういう意味では、福島も石木も同じですよね」とポロリ。

えっと思い、  顔に出ていたのか、

「それは、私も皆さんの話を聞いて、感じるものはありましたよ」と。

たぶん、石木ダム強制収用反対の請願時の趣旨説明のことをおっしゃっているのだと推察しました。

「嬉しいですね~、是非もっと聞いていただきたいし、私たちも皆さんのご意見を聞きたいし、

意見交換などしませんか?」と言うと、

「そうですね。委員会の委員を辞めたらね」と、かわされてしまいました。

 

う~ん、残念。

辞めてからでは遅いと思うのですが…

でも、この市議さんも、強制収用が現実味を帯びてきたら、きっと反対してくださるに違いない

と感じて、少し嬉しくなりました。

 

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アーサー・ビナード「減発ゼロ」の話

2012-10-09 | さよなら原発

10/4文化放送「そこ大事なトコ」の話題。

 

政府が原発を減らさないで、なんとしても核燃料サイクルを維持しようとしていること、

そのサイクルを断ち切るためには、大間原発を止める事が大事だと言うお話。

そんな難しい話をわかりやすく面白く語ってくれたのはアーサー・ビナードさん。

 

友人のHさんが、わざわざ文字起こしをしてくれました。

ご紹介します。

 

●吉田照美
今日のキーワードは「減発(げんぱつ)」減らすに発。

●アーサー・ビナード
ちょっと、計算するのがややこしいのですが、政府が言ってる「原発ゼロ」って、
どう考えても合わないんだよ、計算が。
だって、大間原発の建設をやるんだって。これから何年かかるかわかんないし、
30年代にゼロにするって、もうどう計算したってかみあわない。

●吉田
矛盾してますよね。

●アーサー
原発ゼロがどういう意味なのかって、僕はほら日本語のビギナーなので、一生懸命考えるんで。

●吉田
ありがとうございます。

●アーサー
で、要するに漢字が間違ってるんだよ。
「減発」=「減らす原発」はゼロにするってこと。
もちろん減った原発はあるんです。
福島第一原発の一号炉、二号炉、三号炉みんな爆発してメルトダウンして
四号炉は動いてなかったけど吹っ飛んだでしょ。だから4基減って50。
だからこれ以上減らさないためにどうするか。
ところが活断層の真上に乗っかっているのが、少なからずあって、
日本はすべて活断層の国だから、原発の安全性はあり得ないし、
委員会はいろいろ誤魔化すだろうけど、政府がやってることは、全て減らさないためにどうするか。
30年代にしたのもすべてハッキリ線引きするとごまかしがきかなくなるし、
ま、次の選挙で政権交代した時に、全部戻してもらうという準備なんですね。

●吉田
なるほど

●アーサー
で、この青森の大間原発。
正式に言うと「大間違い原発」なんですけど。
「違い」がちょっと抜けてるんだけど。

●吉田
なるほど

●アーサー
この「大間違い原発」は実はとっても大事な、ある意味 要、
要にちょっとくっついているような大義名分みたいな存在なんですね。
田中俊一原子力規制委員長、彼がどうして選ばれたかと言うと、
彼が核燃料サイクルを死守する専門家なんですね。
核燃料サイクルが全ての核政策の要。
原発が発電のためにあるんじゃなくて、核兵器を作るためにあって、
その要が高速増殖炉「もんじゅ」と青森の六ヶ所にある「再処理工場」
この二つを名目変えても予算を変えても、
どうしても何があってもこれを維持するのが政府の使命であり、
田中俊一委員長のこれは絶対一番ゆずらない、というラインなんだね。
だから、ここを市民で突いて、ここを崩さないとダメなんだね。
で、大間原発と、どういう関係があるかというと、
もんじゅがプルトニウム、最高級、松の上の核兵器用のプルトニウムを作る装置。
六ヶ所は核兵器製造施設を兼ねていて、六か所を正当化するためには
モックス燃料と言うプルトニウムを入れたより危険な燃料を入れたフルモックスの現場。
それが「大間違い原発」
「大間違い原発」に終止符を打つのは、大間の町の行政、地元の政治はどうにもならない。
Jパワーの下請けになってしまって、もう罠にはまっちゃって、
なので、函館とか北海道側で戦うことが重要になってくる。
で、函館の工藤市長が提訴するって動きをとってて、僕も明日から函館行きます。
で、七井町?で喋って、土曜日は函館で喋って、だって函館は30キロ圏内に入るんですよ。
見えるんです。
大間からは見えない。見えないように山を高くした。

●吉田
なるほど

●アーサー
でも、その、大間原発をもし僕らが止めて、燃料サイクルのペテン、
つまりプルトニウム作りのカラクリに終止符を打つことが出来れば、もうこれで勝利です。

●吉田
なるほど

●アーサー
原発の再稼働の嵐がこれからやって来るんだけれど、要は「もんじゅ」と「六ヶ所」と、
それにくっついてるモックスの「大間違い原発」です。

●吉田
なるほど。わかりました。ありがとうございました。
「減発ゼロ」というキーワードでした。

 

 

コメント (2)
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