佐世保便り

2008年7月に佐世保に移住。
海あり山あり基地あり。そしてダム問題あり。
感動や素朴な疑問など誰かに伝えたくて…

首相退陣

2010-06-03 | 佐世保・長崎
昨日の夕方スーパーで買い物中、携帯が鳴った。
あわてて出てみると、某新聞社の某記者さん。
鳩山首相の退陣について感想を求められた。

えー!
なんで私に?!
政界のことなんて何も知らないしムリ、ムリ、ムリ!

「いえ、簡単でいいんです。
 鳩山さんの辞任は当然だと思いますか?残るべきだったと思いますか?」

(うーん。難しいなあ。一言では答えられないなぁ…)

確かに普天間移設の問題では公約違反だったと思います。
「最低でも県外」と言ったその言葉を守りましょうと筋を通した福島大臣を罷免して、 
筋を違えた本人が居座るのはおかしいので、そういう意味では辞任は当然だと思います。
でも、鳩山さんが辞めたからと言って次の総理が辺野古案を撤回してくれるとは思えないし、
普天間以外の問題でもまだまだ道半ばのことばかりだし…。
「コンクリートから人へ」という言葉に期待した人たちも多いはず。私もその一人です。
せめてこの点で公約が守れるよう、残って頑張ってほしかったという気持ちもありますねぇ。。

簡単に終わるはずだったのが、
二者択一ができなくて、その気持ちを説明しているうちに長くなってしまった。

他にも、小沢さんの辞任についてどう思うか?
次期総理は誰がいいと思うかなどなど質問された。

そして最後に「名前出してもいいですか?」というので、

それは勘弁して下さい!
(政党や政策について不勉強なので、間違ったこと言ってるかもしれない…)
とお願いして、年齢だけを伝えた。

今朝、我が家の新聞を開くと、(昨日質問を受けた新聞ではない)
1面から始まって、合計8ページにもわたり鳩山首相退陣関連の記事が掲載されていた。

社説では、「稚拙な言動」「実力の無さ」を指摘し、「退陣は当然」と断言。
市民の声としては、「リーダーシップの欠如」「優柔不断」「責任放棄」などの言葉が並び、
識者のコメントに至っては、鳩山さんの退陣表明の内容について、
「ジコチュー(自己中心)」「責任転嫁」「卑怯」とまでこき下ろしていた。


そうか~、そういうふうに受け止める人が多いのか…と思いつつも、なんだか違和感を感じる。

無責任なのは鳩山さんだけだろうか?
政治学の専門家さん、あなたはどうなの?
ジャーナリストの皆さん、あなた方はどうなの?
私たち一般市民はどうなの?

「最低でも県外移設」という言葉に感動し、民主党を支持した私たちだけど、
自分の地元に引き受けるとは誰も言わなかった。
私もそう。
日本中の人がみんな基地はイヤだと言えば、国外にいくかもしれないと思ったから。
沖縄の人たちから見れば、鳩山さんと同じくらい私たちも無責任でジコチューだ。

チェンジを求めて、古い体質の自民党に見切りをつけて、民主党に鞍替えした多くの市民。
昨夏の衆議院選挙では、この長崎でも全選挙区で民主党を選んだ。
だけど、県民は何をチェンジしてほしかったのか・・
無駄な公共事業を廃止して、自然や人々の暮らしを重視しようとする鳩山内閣の新しい政策に
県民自身がついていかなかった。背を向けた。
半年後の県知事選挙では、無駄な石木ダムや新幹線を推進し、諫早湾開門を否定する候補を選んだ。
結局古い体質を引きずり、チェンジできなかったのは私たち自身ではないのか。

5年続けて、首相がくるくる変わる私たちの国、日本。
その異常な現象は、よりよい社会を目指して新しい指導者、新しい内閣を求める国民感情が為せる業か。
けれど、選んだら、あとはその人にお任せ。その内閣にお任せ。
上手くいかなかったら、批判し、罵声を浴びせ、引きずりおろす。
そして、また新しい誰かに託す・・・
その繰り返しでは、あまりにも愚かで悲しい。

そろそろ私たち自身が変わらねば・・



コメント (3)
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