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佐世保便り

2008年7月に佐世保に移住。
海あり山あり基地あり。そしてダム問題あり。
感動や素朴な疑問など誰かに伝えたくて…

まさにGウーマン!

2014-05-20 | 雑感

今朝は久しぶりにTVを見て感動!元気をもらいました。

それは、テレ朝の情報番組「モーニングバード」の中の「Gウーマン」という企画。

「元気」に「頑張る」「グレイト」な女性を紹介するコーナーで、
朝はたまにしかテレビを見ない私にとって、このコーナーに出会ったのは2回目ですが、
今日はとびきりgreatな女性でした!

 

その人の名は、紫竹昭葉(しちく・あきよ)さん、87歳!

北海道の帯広で園芸家として活躍中の、元気で明るくて可愛い美人のおばあちゃん。

花咲かおばあちゃんと称される「紫竹ガーデン」のオーナーです。

 

昭葉さんのどこがすごいかって?

それはね・・

1万8000坪もある紫竹ガーデンの2500種のお花の管理をしながら、

年間13万人ものお客様のガイドもするというバイタリティのすごさ!

だけじゃなく、その前向きな生き方が半端じゃないんです。

恐れを知らぬというか、不安とは無縁の方なのか、とにかくまっしぐら!なのです。

 

夫に先立たれふさぎ込んでいた昭葉さんは、ふと幼い頃遊んだ野原を思い出しました。

お花がいっぱい咲いてきれいだった…。

その光景を思い出すだけで幸せな気分になれた昭葉さんは、

大好きな野原のような花畑を自分で作ろうと思い立ちました。

その時、なんと63歳。

3人の娘たちはもちろん大反対。もう若くないのよ!経験もないでしょ!と。

そんな家族を説き伏せ、貯金をはたき、いきなり1万5000坪!の土地を購入。

(15000坪!?1500坪の読み間違いじゃないの?と疑ってしまいました~)

知りあいの建設会社に頼んで土をならし、一人で種や球根を植え、荒地を花畑に変えていきます。

しかし、帯広の夏は30度を超え、冬はマイナス20度にもなる過酷な気候。

最初の年は、霜にやられて花が全滅してしまいます。

それでも昭葉さんは挫けませんでした。

帯広の気候にに適した花を探し、3年間の試行錯誤の末、「紫竹ガーデン」をオープンさせます。

 

しかし、初めの頃は、「こんなものを見せて、お金を取るのか」と言われたほど不評でした。

(現在の入園料は800円ですが、当初は500円)

それでも挫けない昭葉さん。

コツコツとお花の種類を増やし、

変化にとんだ個性的なコーナー(例えば自由にお花を摘めるコーナーなど)を作ったり、

園内に自作の野菜や草花を料理して提供するレストランをオープンしたり、

きれいな花を咲かせるために独自の肥料(シャケの頭や内臓、大豆のかすなどを使用)や

虫除けスプレー(焼酎やトウガラシ、にんにくなどを水で500倍に薄めたもの)を開発したり、

大好きなお花のために次々と湧き出るアイデアを実践していき、

気づいたら、海外からもお客さんがやってくる大人気のガーデンへと成長し、

皆に愛される「花咲かおばあちゃん」になっていました。

 

 「紫竹ガーデン」は野原といっしょだから、どこを歩いてもいいのよ。

  ペットもOK。気兼ねはいらないわ。

と笑顔で話す昭葉さんは、まるで少女のよう。

 

「日々新たなり」という言葉が好きだと言う昭葉さん。

毎日、朝がくるのがとても楽しみなんだそうです。

きっと寝る前に考えて、わくわくするのでしょうね。

明日は、あのお花が咲き始めるかな?

明日は、あの野菜を収穫してこんな料理を作ってみようかな?

明日は、お客さんをどのコースに案内しようかな?

明日は、どんな出会いが待っているかな?

などと次々に浮かんでくるのでしょうね・・

 

それにしても、失敗を恐れず、これほど大胆に潔く生きてこられた秘訣は何だろう?

もともと明るくてくよくよしない、おおらかで、肝っ玉の座った性格なのかもしれないけれど、

それだけではないはず…と思っていたら、

 

「夢を持つのも一つの才能じゃないかしら」とポロリ。

 

昭葉さんは、夢見る夢子さんだったんですね~

夢を持ち続け、追い続ければ、いつかきっと現実になる。

そんな言葉、どこかで聞いた記憶があります。

 

大人になると、私たちは、ほとんど夢を持たなくなる。

現実の暮らしに追われて、夢見ることを忘れてしまう。

でも、大人でも夢を持ってもいいんですよね~

 

そのことに気づかせてもらいました。

素敵な番組でした。

素敵な女性、昭葉さんに心から拍手! 

 


母の日に思うこと

2014-05-12 | 雑感

昨日は母の日。

息子夫婦と娘夫婦から届いたお花は、よく似ていた。

どちらも私の好みと、ズボラな性格を知っているから・・・

柔らかい色合いで、しかも手のかからないプリザーブドフラワー。

プラスチックの外箱を取ってみると、

ほんとに今切ったばかりのように生き生きとした花びら。

このまま1年以上もこの状態を保っていられるなんて・・まさに魔法の花。

こちらはケースから取り出せなかったので、上から撮ってみた。

どちらも素敵!

 

毎年欠かさず花を送ってくれる子どもたち。

もう長いこと、母親らしいことは何もしていないのに・・

 

母と私がそうであったように、

私と子どもたちも、子離れ親離れがとてもスムーズだった。

子どもたちが社会人になってからは、私は彼らのことにほとんど関知しなかった。

子どもたちも全く頼ってこない。

淡泊過ぎる親子関係だったかもしれない。

こちらに移住してからは、ますます遠く離れ、年に1回会うかどうか。。

おふくろの味とか手編みのマフラーとか、そんなものを送ったこともないし…

 

だから、母の日に、お花が届くたびに、少し後ろめたい気がする。

 

息子よ、娘よ、

出来の悪い母でごめん!

 

私は、

あなたたちや、

あなたたちに子どもができたら、その子どもたちの

命を守りたい

放射能の恐怖におびえる暮らしはさせたくない

徴兵制が敷かれ、戦場に送られ、誰かを殺したり殺されたりしてほしくない

どんな人生であろうと、

生れ出た命を他に侵されることなく、自分らしく全うしてほしい

原発の無い社会、平和な社会を、あなた達に手渡したい

そのための、ささやかだけど精いっぱいの抵抗をこれからもしていきます。

それがあなたたちを産み育てた私にできる唯一の母親らしいこと…かな? 

 


3Dプリンターで武器製造

2014-05-11 | 雑感

3Dプリンターで銃を自作し所持していたとして、20代の男が逮捕されたというニュースを聞いてびっくり!

彼は、「弱い者の自衛手段のため銃は必要だが、日本では買えないので、自分が作ることにした」

「大学生が銃をつくる米国のテレビ番組をみて、『自分ならもっと良いのがつくれる』と思った」

「3Dプリンターを購入し、ネット上で入手した銃の設計図に改良を重ね自作していた」などと話しているらしい。


動機にも驚いたけれど、もっとびっくりなのが3Dプリンターの普及。

これまでの平面的プリンターと違って、3次元の物を立体的にコピーできる夢のような機械。

工業製品の試作品などが早く安くできるので、設備投資にお金をかけられない中小企業も、大企業と同じように製品の開発ができるようになった。

21世紀の産業革命が始まる」と期待されたのも頷ける。

私もつい最近、3Dで造られた臓器の模型を使って手術の練習をする医療現場をテレビで見て、いたく感心したばかり。

 

需要の高まりと共に、機能も高度化し、価格は逆に急速に低くなっている。

業務用は数千万円だが、個人向けのものは、10万円前後で家電量販店で買えるという!

今回逮捕された容疑者が作ったプラスチック製の銃に金属製の弾丸を入れて発射したら、暑さ2・5ミリのベニヤ板を15枚を打ち抜いたという。

それは、十分殺傷能力を持つもので、3Dプリンターは使いようによっては武器製造器にもなるってこと。

そこまでいかなくても、鍵の複製などはお手の物だろう。

いくらでも悪用できそう・・・

 

毒と薬が表裏一体であるように、技術革新も常にリスクがつきまとう。

戦後の三大発明は原子力開発、宇宙開発、コンピユータと言われるが、すべて戦争に繋がっている。

また、医学界では、IPS細胞だのSTAP細胞だの万能細胞を生み出す技術が発見開発されつつあり、

誰もがこぞって待ち望んでいるように報道されているけれど、私は素直に喜べない。

3Dプリンターで武器を作ったり、原子力で爆弾を作ったりするのが人間。

キチガイに刃物を持たせてはいけない。

 

ましてや、原子力は人間の手に負えるものではなかったことが明らかになったように、

遺伝子技術も侵してはならない分野に踏み出すようで怖い。

万能細胞を生み出す技術が、初めは癌などの治療のために活かされても、

いつかそれがクローン人間を生み出すのではないか?

そして、それが兵士として造られるのではないか?

そんなSF的発想にまで膨らんでいく。

 

子どもの頃、鉄腕アトムのアニメが大好きだった。

あんな未来都市は夢だと思った。

いま、当時の漫画そっくりのビルやインターチェンジが当たり前の風景になっている。

アトムもいずれ現実のものになりそう。。

アトムだけではない。

サイボーグ009のような改造人間が現れるかもしれない。

元祖人間の欲と野望のために。。

 

 


「のうなんかしょう」の和田さん

2014-04-29 | 雑感

珍しく本屋で買ったこの本を、3分の1くらいまで読んでいたときに、

偶然にも、シンポジウム「里山資本主義を深読みする」へのお誘いが…!

九州農文協主催とのことで、会場は福大、コーディネーターは熊大教授。

何やら難しそうでしたが、基調講演は和田芳治さんと聞き、行ってみることにしました。

 

和田さんは、新書大賞を受賞した「里山資本主義」に出てくる名物おじさんで、

「私はね、ノウナンカショウなんですよ」と自己紹介する人。

脳軟化症と思いきや、そうではない。

いつも「のう、何かしよう!」と言っては新しいことを始めるから、

「のう、なんかしよう」のおじさん、「ノウナンカショウおじさん」ということらしい。

 

例えば、灯油缶を使ったエコストーブを作って普及させたり、

逆手塾(過疎を逆手にとって里山暮らしの良さをアピールする活動)を進めたり、

70歳とは思えぬ元気なおじさんらしい。

その和田さんのナマの話が聞けるということで、興味津々。。

 

さて、当日。(4月26日)

主催者とコーディネーターによる少し難し目のお話の後に登壇した和田さん、

いきなり歌を歌いだしました。

「草を刈れ」という自作詞の歌。

 

草を刈れ 刈った草で牛を飼え

牛のウンコで 米作ろう

一粒三千倍の 米ぢから

食糧危機も 怖くない

  コツコツがんじょう 花が咲く

  コツコツがんじょう 夢も咲く

草を刈れ 刈れば雑草も山菜に

原価0円の山菜を

料理すれば ご馳走さ

笑顔にします 山の幸

  コツコツがんじょう 花が咲く

  コツコツがんじょう 夢も咲く

 

歌で講演が始まるのも驚きですが、その声量にびっくり!

マイクがなくても、400人収容のホールの端から端まで響き渡りました。

歌詞も聴いててすぐに納得のわかりやすさ。

「がんじょう」の意味だけは、聞き逃してしまいましたが…

 

和田さんがNHK番組の「里山資本主義」に出るきっかけとなったのは、 

意外なことに原発問題だったようです。

NHK広島の「ネット中国」という番組で原発問題について意見交換していたとき、

和田さんがこう言ったそうです。

「もしそんなに安全ならば、あの東京の、水があって広場がある場所に原発を造ればいいんではないですかね~」

(どことは言いませんが拍手喝采でしたよ、と和田さん)

ところが、40代くらいの男性が「いや、原発は必要だ。今や生活のすべてが電気で成り立っている。昔のように、薪でご飯を炊く時代ではない」と反論し、

「ちょっと待て。私は毎日エコストーブで、薪でご飯を炊いているが、不便と思ったことはない」と和田さんが言うと、彼は黙ってしまったそうです。

 

このシーンがディレクターの目に留まり、

「里山資本主義」という番組の取材をうけることに繋がっていったとのこと。

 

「里山資本主義」とは、

里山に眠る大きな資源…きれいな水であったり、山菜や果実やイノシシなどの食材がタダで入手でき、もちろん田んぼや畑で米や野菜が栽培できるし、木くずなどの森林資源からエネルギーも賄える等々、お金を出さなくても暮らしていける資本が存在する…

そんな意味かと思っていましたが、そんなことではなかったんですね~

 

里山にはお金に換算できない宝がある。

「マネー資本主義」の世界では、命を粗末にしたり、起業の歯車や家畜のような暮らしに甘んじたり、合利主義(合理主義ではない)が押し付けられがちなのではないか?

そんな非人間的な社会は嫌だ。

里山では暮らしを支える資源が眠っているだけではなく、物々交換したり、得意な分野で力を貸し合ったり、知恵を出し合ったりして、自分らしく生き生きと暮らしている。

それこそがマネーをはるかに超えた新しい資本主義の考え方であり、それを「里山資本主義」というのだと、私は初めて理解しました。

 

和田さんが大切にしている言葉に「志産志消」というのがあります。

「地産地消」だけでは、里山は元気になれない。

地域でつくって地域で消費する。

人口の少ない過疎地では、それでは少しのものしか作れない。

例えば、無農薬の野菜を作るには手間がかかるし見た目が悪い。

しかし、その価値を知り、それに見合った価格で買ってくれる志の高い消費者がいれば、頑張って作ろうとする生産者も増える。

つまり、志の高い生産者と消費者が繋がれば、里山はますます元気になる。

 

この言葉は、三重大学の児玉克哉副学長が提唱されたようですが、

和田さんも造語がお得意です。

高齢者ではなく、光齢者

市民ではなく、志民

共演ではなく、響演

商業ではなく、笑業

などなど、笑ってるうちに時間が来てしまいました。

 

講演会が終わって、主催者による親睦会に誘われ参加させて頂いたのですが、

その時いただいた名刺には「人間幸学研究所」所長との肩書があり、

そんな所長らしく、手作りのペンダントをお土産に持参。

参加女性にプレゼントして下さいました。

木の枝で創ったフクロウです。

フクロウは「不苦労(苦労せず)」や「福朗(幸福で明るい)」「福老(幸福な老後)」などの当て字を書き、縁起のいいものとして贈り物にされますよね。

しかし、和田さんの当て字は一味違います。

富苦労→苦労したことは結局自分の財産、富となるんだよ。

という意味でしょうか。

それとも、富は苦労して手に入れるもの、汗水たらして得たものこそ本当の富。

という意味でしょうか。

これも聞きそびれてしまいました。。

 


クローズアップ現代「独立する富裕層」を見て

2014-04-22 | 雑感

今日の「クローズアップ現代」には、本当にびっくり!

そして、ぞーっとした。

信じられないけど、これが今現在進行中のことだというのだから・・

アメリカという国は、壊れ始めているのではないだろうか?

人の心も、国のシステムも…

超大国と言われ、戦場と化したことのないアメリカが、

自らの手で自国を滅ぼそうとしているのか・・

 

アメリカの自治体で起きていること。

それは富裕層による“独立”が相次いでいるということ。

富裕層は、自分たちの税金が低所得者層への福祉に多く使われているという不満を持ち、

自分たちの高額な税金に見合ったサービスを受けるべきと考え、

その目的を達成すべく、法に則って、自分たちの「市」をつくり独立していってるのだという。

自分たちの「市」をつくるってどういうこと?

どうやってつくるのだろう?

それは、こういうことらしい。

 

アメリカでは「州」に大きな権限があります。

州の下にある「郡」の住民が新しく「市」を作りたいと思えば、

まず州議会に法案を出し、承認を得て、住民投票を行い、

賛成多数で可決すれば新たに「市」が誕生するというのです。

 

新しく誕生した富裕層の「市」では、ほとんどの業務を民間企業に委託。

高いセキュリティに守られて、安心安全でより快適な暮らしを実現し、

一方、富裕層がいなくなって税収が少なくなった「郡」では、福祉サービスの予算を削減。

ますます貧困層が増え、暮らしに困り、犯罪が多発。

刑務所が維持できなくなり犯罪者が街に放たれるケースさえあるという。。

 

1%の富裕層と、99%の貧困層。

その格差はますます大きくなり、同じ国に住みながら、まるで別の国のようだと、

ジャーナリストの堤未果さんは話していました。

 

行政って何?

自治体って何?

国って何?

 

その壊れ始めてるかもしれない国の大統領が明日、日本にやってくる。

その大統領を頼りとしている我が国の首相は、

首脳会談でどんな話をするのだろう???  

 


雨上がりの叢で・・・

2014-04-19 | 雑感

昨日、阿蘇は朝から雨でした。

靄がかかって庭の樹木も無彩色。

 

昼頃ようやく辺りが明るくなってきました。

新芽についた雨粒が宝石のよう!

裏庭に出てみると、

クローバーにもたくさんの雨粒!

葉っぱたちはまるで競い合うように、透明の水玉でドレスアップ?

 

隣の敷地はまだ空地なので草原状態。

そこに入っていろんな雑草を観察していたら、

ギョギョッ!!!

これは何?

近づいて見ると・・・

うーん、植物には間違いないけれど、ゾッとしますね~

コブラの頭のような花、ヘビの鱗のような茎・・・

生まれて初めて見ました。

 

その姿形から「コブラ草」と言う人もいるけれど、

調べてみると、正式名称は「マムシグサ」でした。

どちらにしても、こわ~い!

 

サトイモ科の多年草で、球根や葉にはシュウ酸カルシウムの針状結晶が含まれ、有毒。

誤って食すと口中からのどまでに激痛がはしり、唾を飲み下すことすらできないほど。

とWikipediaにありました。

やっぱり・・・

外見だけでなく、マムシと同じように、毒をもっていたんですね~

 

野草も樹木も、植物については何も知らない私。

阿蘇に来るたびにいろんな発見がありそうです。。

 

次回はどんな出会いがあるやら・・・  

 


雨ニモアテズ・・・

2014-04-06 | 雑感

数日前、友人が教えてくれた詩「雨ニモアテズ」

とても印象的だったので、転載します。

 

この詩は、想像通り、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」のパロディで、作者不明だとか。

友人のメールに貼付されていたのは、2011年8月佐久総合病院の医師色平哲郎氏が地域医療の講演の中で紹介したものでした。

でもネットでしらべてみると、2007年のあるブログにも紹介されていて、そこには「作者はどこかの校長先生らしい」と書かれていました。

そして発端はどうやら産経新聞朝刊であったらしい…というのがわかりました。

2000年10月31日(火)の「産経抄 」にこのようにあります。  

詩人・宮沢賢治の「雨ニモマケズ」はいまなお不朽の光を放っているが、そのパロディに「雨ニモアテズ」というのがある。賢治のふるさと盛岡の小児科医・三浦義孝氏が、この夏、小児科学会で披露した。 ▼作者不詳だそうだが、出席した方からお知らせを受けたのでご紹介したい。

 

では、お待たせしました。「雨ニモアテズ」はこういう詩です。

 

雨ニモアテズ、風ニモアテズ、雪ニモ夏ノ暑サニモアテズ、

ブヨブヨノ体ニ、タクサン着コミ意欲モナク、体力モナク、

イツモブツブツ、不満ヲイッテイル、

毎日、塾ニ追ワレ、テレビニ、吸イツイテ遊バズ、

朝カラ、アクビヲシ、集会ガアレバ、貧血ヲ起コシ、

アラユルコトヲ、自分ノタメダケ考エテカエリミズ、

作業ハグズグズ、注意散漫スグニアキ、ソシテスグ忘レ、

リッパナ家ノ、自分ノ部屋ニ閉ジコモッテイテ、

東ニ病人アレバ、医者ガ悪イトイイ、

西ニツカレタ母アレバ、養老院ニ行ケトイイ、

南ニ死ニソウナ人アレバ、寿命ダトイイ、

北ニケンカヤソショウガアレバ、ナガメテカカワラズ、

ヒデリノトキハ、冷房ヲツケ、ミンナニ、勉強勉強トイワレ、

叱ラレモセズ、コワイモノモシラズ、

コンナ現代ッ子ニダレガシタ

 

 


およって静かにねんねんよ

2014-03-21 | 雑感

日本には子守唄がたくさんありますね~

私も大好きです。

五木の子守唄、竹田の子守唄、島原の子守唄、中国地方の子守唄、波の子守唄など…

昔から歌い継がれてきたものが多く、よって作者不明のものが多いのですが、

島原の子守唄や波の子守唄など、戦後作られた唄でも、

子守唄には共通する懐かしさや哀愁を感じます。

 

ところで、ただ「こもりうた」と題された子守唄をご存知ですか?

それは、こんな歌詞の唄です。

 

1  昔々よ 北の果て オーロラの火の燃えている
   雪のお城がありました
  「それから、かあさんどうしたの」
  「黙ってお聴きよいい話 お話きいてねんねんよ」


2  雪のお城のお庭には 氷の花が咲いていて
   雪の小人が住んでいた
  「本当にかあさん、おもしろい」
  「黙ってお聴きよいい話 お話きいてねんねんよ」


3  雪の小人は十五人 揃って白い雪帽子
   帽子の玉は銀のふさ
  「おやおや!かあさん すてきだな」
  「黙ってお聴きよいい話 お話きいてねんねんよ」


4  帽子の房をふりながら 一日踊ってくたびれた
   眠った小人は十五人
  「そうしてかあさん、おしまいね」
  「いえいえ黙っていい話 お話きいてねんねんよ」


5  眠った間にいたずらの 白い小熊がもってった
   房のついてる雪帽子
  「・・・・・・・・・・」
  「あらあらおねむり お利口よ、およって静かにねんねんよ」



作詞・野上彰  作曲・團伊玖磨 の作品です。

3日前に、友人が歌って聞かせてくれました。

題名を聞いたときは知らないと思ったのですが、歌を聴いて、

まず旋律を思い出し、その後で1番の歌詞を思い出しました。

やはり遠い昔、どこかで聴いていたようです。

でも、3番以降の歌詞は、記憶の欠片もありませんでした。

 

ところが、友人曰く、

「5番、この最後の5番の歌詞がいいのよ!」と。

 

ん?「およって静かにねんねんよ」?

「およって」って何?どういう意味?と訊きますと…

 

「およる」とは「寝る」の尊敬語。おやすみになるという意味だそうです。

こどもに尊敬語を使った、この詩人の感性に友人は感動したのです。

私も同感です。

 

こどもを平気で殺す大人がいる、

子育てを放棄する親がいる、

こどもの健康を無視して原発推進を進める為政者がいる、

そんな今を生きていると、

私にもその言葉は衝撃的にさえ聞こえました。

 

そして、ネットで調べてみると、この歌が作られたのは、私が生まれた年でした。

私が少しだけ覚えているのは、母が歌ってくれたからでしょうか?

母が、「およって 静かに ねんねんよ」と

歌ってくれたのでしょうか・・・

 


あれから3年 避難生活26万7419人、震災関連死3048人

2014-03-12 | 雑感

昨日の午後は「地球屋」という飲食店にいました。

このお店の2階で、『ダムのツボ出版記念展』というのをやっているので、
https://www.facebook.com/hozumikoubaru/media_set?set=a.411287439008062.1073741827.100003804288928&type=1

受付というか、案内というか…店番みたいなものかな?

でも、ランチタイムのお客さんは少ないし、

1階で食事をしたらほとんどの方はすぐ帰るだけなので、

数人の方が見に来てくださいましたが、2時を過ぎると、暇になりました。

 

携帯の時計が14:46を刻んだので、一人黙とうをしました。

とたんに忘れていた映像が瞼に次々と浮かびました。

濁流の中をおもちゃのように流れていく車や家。

飛行機までも。

そして夜、海が燃えていた光景。

翌朝、ヘリから撮影された消えた街並み。

陸に取り残された大きな船。

 

テレビでみただけの私の脳裏にも、こんなにくっきりと残っているのに、

被災者の脳裏に刻み込まれた光景はどんなに鋭く深いものだろう。

3月10日現在、東日本大震災による被害者は次の通り。

死者=1万5884人

行方不明者=2633人

避難生活者=26万7419人

 

しかも、震災関連死が3048人!

もちろん圧倒的に福島県民が多い。

原発事故のせい。

長引く避難生活、先の見えない不安、ストレスが限界に達している人も多い。

 

なぜだろう?

経済大国と言われ、先進国と自負し、人権や平和主義を重んじてきた国で、

災害から3年も経っているのに、まだ放置されている人々がたくさんいて、

復興計画も進まないなんて・・・

 

復興が進まない理由の一つに、工事の資材・人材不足が言われている。

オリンピック関連工事のために、被災地の作業員が引き上げていると…

 

何かが狂っている。。

 


たったひとつの尊い存在 まど・みちお逝く

2014-03-02 | 雑感

まど・みちおさん死を、新聞各紙が大きく報じていた。

「ぞうさん」 「一ねんせいになったら」 「ふしぎなポケット」など、

懐かしい、誰もが知っている歌の詩を書いた童謡詩人。

 

私の大好きな詩人、谷川俊太郎さんが唯一のライバルと言っているのを知った時、

ふ~ん…と思っていた。

 

5~6年前に、まど・みちおさんのこの詩に出会って、

私も、やっとわかった気がした。

 

さくらの はなびら


えだを はなれて 

ひとひら

さくらの はなびらが

じめんに たどりついた


いま おわったのだ

そして はじまったのだ

ひとつの ことが 

さくらにとって

 いや ちきゅうに とって

うちゅうに とって

 あたりまえすぎる

ひとつの ことが

かけがえのない

ひとつの ことが

 

この広い宇宙で、かけがえのないたった一つの存在、たった一つの命、

その素晴らしさ、尊さ。

それに気づいたまどさんだからこそ、こんな詩が書けた。

 

うさぎ


うさぎに うまれて

うれしい うさぎ

はねても

はねても

はねても

はねても

うさぎで なくなりゃしない


うさぎに うまれて

うれしい うさぎ

とんでも

とんでも

とんでも

とんでも

くさはら なくなりゃしない

 

嬉しいのは うさぎだけじゃない

すべての生き物が 自分の命を生きる喜びを感じている

私たち人間も 本来はそうであるはず…

と、まどさんは信じていた…のかな?

 

くまさん


はるが きて

めが さめて

くまさん ぼんやり かんがえた

さいているのは たんぽぽだが

ええと ぼくは だれだっけ

だれだっけ


はるが きて

めが さめて

くまさん ぼんやり かわに きた

みずに うつった いいかお みて

そうだ ぼくは くまだった

よかったな

 

わたしがわたしであることを

わたしも「よかった」と思いたい…