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佐世保便り

2008年7月に佐世保に移住。
海あり山あり基地あり。そしてダム問題あり。
感動や素朴な疑問など誰かに伝えたくて…

国民の信念は文化

2014-10-20 | 雑感

今朝の朝日新聞デジタル版に、美智子皇后が傘寿を迎えられたとの記事がでていました。

記者団が用意した3つの質問に文書で回答され、その全文が掲載されていましたが、その中で、とても興味深い箇所がありました。

(問3)皇后さまは音楽、絵画、詩など様々な芸術・文化に親しんで来られました。皇后さまにとって芸術・文化はどのような意味を持ち、これまでどのようなお気持ちで触れて来られたのでしょうか。

という質問に、日本の音楽や絵画や彫刻、建造物などへの関心を記したあとに、海外の文化について、このように書かれていました。

 

 それぞれの国が持つ文化の特徴は、自(おの)ずとその国を旅する者に感じられるものではないでしょうか。これまで訪れた国々で、いずれも心はずむ文化との遭遇がありましたが、私は特に、ニエレレ大統領時代のタンザニアで、大統領は元より、ザンジバルやアルーシャで出会った何人かの人から「私たちはまだ貧しいが、国民の間に格差が生じるより、皆して少しずつ豊かになっていきたい」という言葉を聞いた時の、胸が熱くなるような感動を忘れません。少なからぬ数の国民が信念として持つ思いも、文化の一つの形ではないかと感じます。

 

タンザニアってどこだっけ?

アフリカ大陸にある国ってことは知ってるけど、どの辺にあるのか地図上で示せなんて言われたら、お手上げ。

たぶん、ウガンダやザンビアやケニアや・・・なんかその近くだったような…たぶん南の方だったような気がする…その程度。

ましてや、ニエレレ大統領時代と言われても、それがどのくらい前の話か見当もつかない。

歴史も文化も全く何も知らない。

唯一記憶があるのは「セレンゲティ国立公園」の名前。

「生きもの地球紀行」とか「ダーウィンが来た!」とかでよく出てきたセレンゲティ国立公園。紹介するとき頭に「タンザニアの」とついていたっけ。

だから、自然豊かで、自然を大切に守っている国だろうという想像はつくけれど、文化なんて全然知らない。

と思っていたら、美智子さまは国民の信念も文化の一つと捉えていたということに驚き、

その信念の素晴らしさにまた驚き、ちょっと感動してしまいました。

 

それにひきかえ、わが日本は…

つい最近、憲法9条を世界遺産に!と大騒ぎしていましたよね~

私も護憲派の端くれとして、お!いいぞ!と初めは飛びつき賛同しましたが、

その後、憲法そのものは世界遺産にはなれないので対象は日本国民だということになり…

そんなら私は撤回します!

9条自体は素晴らしいけど、それを国民がよってたかって骨抜きにしてきたじゃない!

軍隊を持たないと明記しながら、実際には強大な軍事力を持つ自衛隊を有している!

つい最近は現政権によって集団的自衛権の行使容認を閣議決定してしまった!

「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」

という約束を反故にしてしまっておきながら、

その日本国民にノーベル平和賞が与えられるなんて、そんなバカな話はないし、

それを望むなんて、あまりにもアツカマシイし超恥ずかしい!

 

ま、結果的には、ノーベル賞は無事に免れて(?)良かったけれど、

なんだか日本人の心から、良心とか品性というものが欠けてきた気がする・・・

そう感じていたこの頃だったので、

このタンザニアの国民の信念というものが、すごく尊く思えて、

信念が文化だと述べた美智子さまの言葉にも感銘を受けたのでした。 

 


9月最後の空

2014-09-30 | 雑感

今日は朝から曇り空。

昼過ぎにやっとすこーし日が射してきたのでパチリ。

 

ブログの更新は1ヵ月ぶりです。

「8月最後の空」以来、開店休業状態で、遠くの友人たちが心配してメールをくれます。

どうしたの?何かあったの?体調でも壊したんじゃない?etc.

 

ううん。元気、元気。

ここんとこ、石木ダム関係が忙しくてね・・

あっちのブログを優先しなくちゃいけないし、こっちはつい後回しになって・・

と書きながら、そんな言い訳誰も本気にしないよな~

と、つくづく我が能力不足を痛感。

一度に二つのことができない私は、これが終わったらあれ、あれを終えたらそれ…

というように、いつも宿題に追われている感じ。

だから、すべての宿題が片付かないと、プライベートのブログにはとても向かえない。。

 

でも、今日で一ヶ月。

何も書かずに9月が過ぎてしまう。。

焦りにも似た思いで、今日の空を撮ることにしました。

私の頭と心の中を写しているように、どよ~んと曇った空。

 

この一ヶ月で、石木ダム以外にも気になった出来事はたくさんあった。

神戸女児殺害事件、イスラム国、川内原発、そして御嶽山の噴火・・

そんな中でも、私が一番驚き、衝撃を受けたのは、5日前の「クローズアップ現代」。

「おなかいっぱい食べたい ~緊急調査・子どもの貧困~」

 

正直なところ、私はこの現実を知らなかった。

日本の貧困がここまで酷くなっていたとは知らなかった。

貧しくて修学旅行に行けない、高校進学ができない・・などは予想していたけれど。

お腹いっぱい食べれない?!栄養失調?!

どこの国の話?いつの時代の話?と思ってしまう。

でも、それがいま日本社会でおきている現実。

 

NHKの番組紹介には、このように書かれていました。

「夏休みが終わる頃、体重が減る子どもがいる」学校教育の現場では、給食がない夏休みに食事を十分取れず、体調を崩す子どもの存在が危惧されている。背景にあるのは、貧困世帯における「食の貧困」だ。7月の厚労省の調査では、「相対的貧困」状態にある子どもの割合は6人に一人と、過去最悪の値。今回、貧困問題に取り組むNPO、新潟県立大学と共同で調査を実施したところ、「子ども一人当たりの食費が一日329円」と、子どもの成長に必要な栄養が取れないほどにまで食費が圧迫されている実態が見えてきた。食の貧困はなぜ起こり、どのように子どもに成長を脅かすのか。調査で明らかになってきた実態を分析するとともに、どうすれば貧困の連鎖を断てるのか、学校や地域で始まった先進的な取り組みを合わせて紹介する。

 そして、紹介された先進的な取り組みの一つが、栃木・大田原市の給食費無料化。

一人の給食費は、年間およそ5万円。市は約6000人分の給食費約2億7000万円を負担している。

保護者の多くから「経済的に助かった」という声が寄せられているらしいが、

何よりも、

「子どもに給食費の督促をする必要がなくなったため、子どもの表情が明るくなった」

という先生の言葉が胸に迫り、現場の切実さが伝わってきました。

これは全国で実施してほしい。。

 

また、東京の豊島区では、NPOが中心となり毎月2回、地域の子どもなら誰でも入れる食堂を開いています。

食堂は寄付や助成金でまかない、調理は地域の主婦たちのボランティア。

子どもたちは手伝いをすると無料で食べることが出来る。

中学生のAさんは、貧しいことが恥ずかしくて学校に通えなくなっていた。

が、この食堂に出会ったことで地域の人たちとの繋がりが生まれ、

引き籠りにならなかった。

おばさんたちとおしゃべりしながら調理したり、年下の子に絵本を読んであげたり…

皆で楽しそうに食卓を囲む様子は大家族のよう。

素晴らしい取り組みだと思いました。

 

それにしても、

「お腹いっぱい食べたい・・」と訴える子どもたちがいることが、まだ信じられない。

子どもの貧困率は16.3%にも達し、それは6人に1人で過去最悪だというけれど、

その数字を見ても「お腹いっぱい食べられない」とは想像できなかった。

つい数年前までは「飽食の時代」と言われていましたから。

全国で1年間に2000万トンもの食品廃棄物が出ていて、

日本は消費大国アメリカをも凌ぐ世界で一番食べ物を捨てている国だと。

あれはもう過去の話なのでしょうか?

それとも、食べ物を無駄にしている現実は一方で続いていて、

一方では飢える子どもたちが存在するということなのか・・?

 

いずれにしても、 

アベノミクスだ、オリンピックだと胸を張り、公共事業の大盤振る舞いをしながら、

子どもにひもじい思いをさせるなんて、安倍さんに親心はないのだろうか?

無駄な公共事業(例えば石木ダム)につぎ込むお金があるのなら、

日本中の給食費をいますぐ無料にしてほしい。

 

子どもを大切に思わないなら、この国に未来はない。。。 

 

 


8月最後の空

2014-08-31 | 雑感

今日で8月も終わり。

今月は雨ばっかりだったな~こんなふうに気持ちよく乾く日も少なくて…

などと思いつつ洗濯物を取り入れていた時、ひつじ雲が目に飛び込んで来た。

 

ああ、もう秋なんですね~

なんだか夏が来ないうちに秋になってしまうようで、少し寂しい…

去年はあんなに猛暑だったのに、今年の8月は猛暑日は一日もなかった。

おかげで野菜も果物も値上がりラッシュ。

13階の我が家は風通しがよく、ほとんどエアコンは使わなかったから、

その分節約はできたけど。

 

南側のベランダに来てみると、空の色が全然違う。

西日がオレンジ色に染まり始めたからでしょう。

雲の形もまるで違う。

何雲というのかな?

 

今年は異常気象の連続で、なぜそうなるのか?気象予報士の解説に耳を傾けました。

エルニーニョが発生するとかしないとか。

海水温の上昇とか、偏西風の蛇行が固定されたとか・・

大量の雹や、竜巻や、集中豪雨の原因はいろいろあるようですが、

きっと、その遠因は私たち人間自身がひきおこしたもの。

 

地球は、海と森の絶妙なバランスの上で生き続けてきた星なのに、

人類が出現してから、猛烈な勢いで森が失われてきました。

今では、1分間にサッカーコート20面分の森林が地球上から姿を消しているらしい。

森林の喪失は二酸化炭素の量を増やし、それが地球温暖化に繋がると言われている。

 

自らの首を絞めながら生きている愚かな人類は、この星の厄介者でしょうね。

この星の他の住民たちに迷惑をかけながら、

霊長類などと威張って暮らしている。

 

水の星地球を守り続けている雲たちは、

時には大積乱雲や台風となって、雷や竜巻や大雨を降らし、

人間に警告を発し、まさに怒りの雷を落としているのかもしれない。。

 

そして、怒った後は、また美しい姿で私たちの上を流れていく。

 


ジンジャー

2014-08-23 | 雑感

この真っ白な花、ご存知ですか?

「庭に咲いてたから・・」と今朝友人が持ってきてくれました。

花の名前を訊くと、

「わかんない。でもね、根っこが生姜みたいな形をしてるの。匂いも生姜みたいでしょ?

 で、白い花だから、私は勝手にジンジャーホワイトって呼んでるの」

え?自分で名前つけちゃうの? アハハ、Y子さんらしい・・・

 

半分はリビングの窓辺に、残りの半分は、

書斎の机の上に置きました。

白い花が大好きな私は大満足でパソコンに向かっていましたが、

だんだんその強烈な香りが気になって・・ついに花瓶を別室に移動。

普段から香水や芳香剤などあまり使いません。

元々匂いに弱い体質のようで・・

 

これほど強い香りも珍しいので気になって、その花について調べてみると…

正式名は「ジンジャーリリー」、ショウガ目ショウガ科シュクシャ属の多年草でした。

短く「ジンジャー」とも呼ばれるらしい。

Y子さんがつけた名前、中らずと雖も遠からず。さすが!

ショウガと言っても、食用にはならないそうです。

 

バイオパークのブログにも紹介されていましたよ。

http://www.biopark.co.jp/staff/2007/09/post_139.html

「特筆すべきはその香りで、これまたジンジャーの名前の通り甘くさわやかな香りで

私たちを楽しませてくれます」と書かれています。

 

甘くさわやかね…

とても素敵な花なので間近で見たくて近づくとむせてしまう私は異常なのか…トホホ

 

 


安保法制懇の会議ってホテルでのお食事会のこと?

2014-08-13 | 雑感

この記事には本当に呆れてしまいました。

安保法制懇(安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会)は、安倍総理の私的諮問機関です。

でも、私的といっても、費用は国から、つまり国民の税金から出されています。

その内訳を見てびっくり!

①首相官邸で開かれた公式会合7回の他に、非公式会合が8回も!

②非公式会合の場所は帝国ホテル

③1回約2時間の会合で、41万円也(部屋代+サービス料)

④3月17日の会合では、「天重+コーヒー」のサービス(一人4,100円)

わずか2時間の会合に参加して、20,000円近い謝礼金と交通費をもらい、

その上、ホテルの豪華な部屋で天重を食べて・・・で?まさか世間話ではありませんよね?

日本の安全保障という極めてシビアな問題を議論なさったはず。

それがなぜホテルなのか? それも食事をしながら?!

 

安保法制懇と言えば、実は第一次安倍内閣の時に設置されていたんですね~

2008年6月に出された報告書では、「集団的自衛権の行使及び国連集団安全保障への参加」について、次のように書かれていました。 

(憲法9条の)国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使を「国際紛争を解決する手段としては、永久に放棄する」ものであって、個別的自衛権はもとより、集団的自衛権の行使や国連の集団安全保障への参加を禁ずるものではないと読むのが素直な文理解釈であろう。

 

ところが、第二次安倍内閣になって再開された同懇談会は一転、

集団的自衛権の行使は認められるべき”とする報告書を提出したのです。

 

「天重」のせい?  

 


御巣鷹に散った命を無駄にしないで!

2014-08-12 | 雑感

520名の命が御巣鷹山に散って、今日で29年。

あの日の翌朝の衝撃は未だに忘れられない。

本人の結婚式以来、ずっと会っていなかった友の夢を見て目覚めた。

胸騒ぎがした。

 

気になって、すぐにテレビをつけた。

次々と流れる乗客の名前に目を凝らす。

あった・・・

友人と彼女の夫と二人の子どもの名前が、そこにあった。

後で知ったのだが、夫の母の葬儀に参列して帰るところだったらしい。

友人の遺体は最後まで特定が難航し、

友人のお母さんが「この耳はS子の耳です!」と主張して引き取ったと聞いた。

 

4姉妹の長女で、芯はしっかりしているけれど控えめで、いつも優しく微笑んでいたS子。

彼女たち520人の命と未来を奪った大事故の原因は、後部圧力隔壁の金属疲労。

隔壁に亀裂が生じ、飛行中に破れて尾翼が吹き飛び、操縦不能になったのが事故原因だった。

きちんと整備がなされていたら守られた命だった。

 

日本航空の体質が厳しく問われ、一時は経営破たんし会社更生法の適用を受けた。

にもかかわらず、いつのまにか大企業として蘇り、大きな顔をしている。

その驕りからか、最近再び整備に関する重大ミスが続出しているらしい。

エンジンや車輪の部品の付け忘れなど、国に報告した整備ミスは昨年10月から計16件に上る。

 

29年前のあの惨事を忘れたのか?!

犠牲になった520の命を無駄にすることは、決して、決して許されない

 

 


ブヨ こわ~い!

2014-07-26 | 雑感

昨日は、隣町の川原(こうばる)というところに朝から出かけていました。

長崎県民の皆さんは新聞・TVの報道でご存知だと思いますが、

そこは石木ダム建設予定地で、ダム建設に反対している地権者の土地を県が強制収用しようと、

測量調査に来るというので、阻止行動がおこなわれました。

http://blog.goo.ne.jp/hotaru392011/d/20140725

 

私は数年前から、この石木ダム反対運動に参加しています。

昨日も仲間とともに9時少し前に現地入り。

上記のブログ報告にもあるように、県との対峙はわずか10分ほどだったのですが、

その間にブス、ブス、ブスと虫に刺されていたようです。

地元のIさんによれば、たぶんブヨだろうとのこと。

一緒にいた福岡の若い女性のIさんは、素足にサンダル履きだったのに、全然被害無し!

 

どーゆーこと?

私の血はそんなに美味しいの?

5月末のホタル祭りのときは、川原公民館で準備を手伝っていたら、ダニにやられた!

この時は完治するのに1ヵ月はかかった・・

また、阿蘇の家でも、夫は平気なのに、私だけ不明の虫刺され被害発生。

虫アレルギーなんだろうか?

 

昨日はモーレツなかゆみに悩まされ、

ダニのときに買った薬を塗っても治まらず・・

今朝起きたら、こんな足になっていました~

足首の上が赤く腫れて発熱。

歩くと痛いのです。

 

ネットで検索すると、

ブユは刺されると猛烈に痒いだけでなく、人によっては激しい痛みを生じたりいつまでも腫れが残ったります。リンパ管炎やリンパ節炎を併発し、歩行困難になるというような症状が出ることもありますので、アレルギー症の人は特に注意しなければいけません。

なんて書いてあって、とにかく早めの受診が大事とのことで、早速近くの皮膚科へ。

2時間待ちで、やっと受診。

やはりブヨ刺症だそうです。

セレスタミン配合錠という飲み薬と、デルモベート軟膏(どちらもステロイド剤)、

そしてサトウザルベ軟膏を処方されました。

 

今日は「さよなら原発させぼ」の集いですが、

「わ!すごく腫れてるじゃない」「もういいから早く帰って」なんて言われて

島瀬公園での集会にちょこっとだけ参加して、デモ行進はパス、早々に帰宅しました。

 

夜、入浴前にガーゼを剥いでみると・・・

いつのまにやら、 刺された跡が水泡に!

 我ながら、気持ち悪~い!

トホホです。

 

たかがブヨ、されどブヨ、恐るべしブヨ!

 

皆さんも山や川に行くときは、気を付けてくださいね~

                 

 

ブヨに虫除けスプレーは効かないそうです。

長袖長ズボンで完全防備が必須です。

私は昨日、ジーンズとソックスの間に1cmほどの隙間があり、

そこの部分をぐるりと8カ所やられていました。

これから座り込みの時は、分厚いハイソックスが必要かも・・

 


理解できない

2014-06-27 | 雑感

日本人でありながら、日本人が理解できないと強く思う今日この頃。

あの未曾有の原発事故を経験し、世界中のどこの国の人よりも原発の恐ろしさを知ったはずなのに、

そんなことはまるで遠い国の話であるかのように、全ての電力会社が再稼働を急いでいる。

脱原発議案は全ての株主総会で否決された。

3年経った今現在も事故は収束していない、汚染水は増え続け、現場は今でも高濃度。

だから廃炉作業も進まない。お手上げ状態。

その当事者の東京電力でさえ、福島原発の廃炉と県民への賠償のためにも経営基盤の確立が必要で、

そのためには原発が必要だという。

理解できない。まるで理解できない。原発が怖いと思わないのだろうか?

また事故が起きたら…と思わないのだろうか?

核廃棄物の最終処分場を造る場所もないのに、先のことが不安にならないのだろうか?

そして、それは、脱原発案を否決した株主たちも同じ。

半数以上の株主は、命や未来よりも、今の株価や自分の利益が大事なのだろう。

かつて日本人は「エコノミックアニマル」と呼ばれた時代があったけれど、

あの評価は当たっていた…

 

日本人でありながら、日本人であることが恥ずかしいと強く思う今日この頃。

日本の男たちの言動が恥ずかしすぎる。

首都東京の都議会で起こった信じられない暴言騒動。

 「早く結婚した方がいいんじゃないか」「産めないのか」のセクハラ野次が許せないのは勿論だが、

それ以上に、鈴木議員以外に名乗り出ない卑劣さ、知ってて知らん顔する卑怯さ、

彼らに正義感など微塵もない。彼らに政治を論じる資格はない。

こどものイジメを批判する資格もない。

そして、このままうやむやに済まそうという都議会の意識の低さ、情けなさ。

男性議員も女性議員も誰もが保身のために、ただ嵐がおさまるのを待っている。

都議会がこのままでは、東京に未来はない。

都議会だけではないかな?どこでも似たり寄ったりかも・・・

佐世保市議会は議員33人中、女性はたった1人。

この数字が、議会で女性がどんなに生きにくいか、その現実を伝えていると思う。

女性の人権を認めようとしない日本の社会に進歩はない。

 

そして、日本人でありながら、日本の宝を捨てようとする国会議員たちが理解できない。

なぜか日本国憲法の価値に気付かないらしい。

猫に小判?

彼らはまともな教育、いやそれ以上のエリート教育を受けてきた人が多いはずなんだけど…

日本国憲法に記された理念の素晴らしさと、それがもたらしてきたこれまでの恩恵、

戦後の経済発展、他国との友好関係、国際社会における信頼等々、それらを全く意に介していない。

国の最高法規である憲法を、解釈でいかようにも変更しようなんて、とんでもないこと!

国会議員は誰よりも「憲法を尊重し擁護する義務を負う」と99条で規定された人たちなのに、

平気で踏みにじろうとしている。今まさに。

そして、それを私たち国民は黙って見過ごそうとしている。

彼らを選んだ者として、私たちにも責任があるのに、声をあげるのは少数派。

大多数の国民は傍観者。

 

原発事故も、卑劣な暴言も、憲法の破壊も、すべて見て見ぬふりの日本人。

同じ日本人でありながら、日本人を理解できない。

ずっと以前、日本人であることをちょっぴり誇りに感じていた頃もあったけど、

その日本はどこに行ってしまったのだろう・・・

 


伊藤真~憲法を考える講演会

2014-06-08 | 雑感

少し前のこと。

6月3日、伊藤真さんの「憲法を考える講演会」に出かけました。

以前と変わらない、爽やかな雰囲気、わかりやすいお話でした。

私も憲法について、久しぶりに考えることができました。

 

いま話題の、集団的自衛権の話など聴けるかな・・と思っていたのですが、

それはほんの少しで、ほとんどの時間を

日本国憲法の神髄の部分について丁寧に、ていねいに語られました。

 

憲法とは、国家権力を制限して国民の権利・自由を守る法で、

あくまでも人権保障が目的

法律が国民の自由を制限して社会の秩序を維持するためのものとは正反対。

それは知識としては覚えていたけれど、実感はあまりなく・・

あまりにも当たり前すぎて、そのありがたさが少しも分かっていなかった気がする。。

 

空気も水も有るのが当たり前と思っているように、

平和も人権も生まれた時からそばにあって、空気のような存在になっていたのかもしれない。

 

空気、それが無くては私たちは生きていけない・・

その空気が汚染されて徐々に濁って汚くなってきても慣らされてしまうように、

憲法が今、最大限に汚されようとしている時に、気づかないまま、

いえ、気づいているんだけど、大した事でもないような錯覚にとらわれている私たち。

そのことを突き付けられた気がしました。

 

いま手にしている自由や平和を失いたくなかったら、

危機に瀕した憲法を、私たち自身が守ろうと行動しなければ、誰も守ってはくれない。

その自由や平和はいとも簡単に奪われてしまうのかもしれない・・

 

そんな怖さを感じました。

でも、どう行動すればいいのだろう・・

 

伊藤さんは私たちに求められていることとして、

・憲法を学び使いこなして、主体的に生きること

・おかしいことには、おかしいと声をあげること

の2つを示されました。

 

そうですね~

憲法の本質を変えるような重大なことを閣議決定でやってのけようなんて、おかしい!

絶対おかしい!と声をあげよう。

 

身近なところでも、

命が何より大事だから、玄海原発の再稼働はしないで!

福島原発の事故処理も収束していないのに、再稼働なんておかしい!と言おう。

 

石木ダムは要らない!

もう佐世保の水は足りてるし、これから人口は減るのに水不足なんておかしい!と言おう。

 

あなたも、

ぜひ、おかしいことはおかしいと、声をあげませんか?

 


悲しみの轍

2014-05-25 | 雑感

昨日の新聞に、忘れられない少年事件の被害者遺族の手記が掲載されていました。

神戸児童連続殺傷事件の被害者 土師淳君のお父さんによる手記です。

 

17年前日本中の親たちを震撼させた事件は、高校生の娘をもっていた私にとっても、

酒鬼薔薇聖斗(さかきばらせいと)という名前と共に今でも強くインプットされています。

しかし、当時は、その少年の行動があまりにも衝撃的で理解の限度を超えていたので、

被害者とその遺族よりも、加害者とその家族への関心の方が高かったように思います。

 

どちらの家族も、深い深い傷を負って生き続けていて、

その苦しみは私たち未体験者には 想像すらできない、計り知れないものだとはわかっていました。

でも、どこかで、被害者遺族の傷よりも加害者家族の傷の方が深いのではないかと、

比較してはいけないし、比較できないことなのに、かってに思い込んでいました。

 

その愚かさに気づいたのは、「悲しみの轍」というタイトルの特集記事(23日から長崎新聞に連載)を見て。

酒鬼薔薇事件から7年後、佐世保市でおこった小学6年生の女の子による同級生殺害事件。

こちらも日本中に衝撃を与えた少年事件ですが、あれからまもなく10年になろうとしています。

そんないま、長崎新聞佐世保支社の5人の記者たちが、

「愛する家族を奪われた遺族の悲しみの歳月と関係者たちの思いをたどった」特集です。

 

1.あの日 現実 受け止められず (5月23日)

2.予兆 やり過ごし 今も後悔  (5月24日)

 ここでは、被害者 怜美さん(小6)の兄(当時 中3)にフォーカスして書かれていました。

遺族と言うと、つい親の悲しみにばかり目がいきますが、

実は遺族の中には兄弟もいて、事件が衝撃的であればあるほど、

未熟なこどもたちの心の傷は、大人の何倍も深いはずです。

事件当時埼玉に住んでいた私は、怜美さんにお兄さんがいたことも知らなかったので、考えたこともなく…

 

先日、西日本新聞で、お兄さんが初めて一般の人の前で語るシンポジウムがあることを知り、

昨日、福岡の会場まで聴きに行きました。

 

 

「第2回 犯罪被害シンポジウム~犯罪被害と子ども達~」

主催者の「みどりの風」とは、九州沖縄犯罪被害者連絡会の名称で、政党の「みどりの風」ではありません。

 

怜美さんの父(55歳 新聞記者)と兄(24歳 大学生)の対談というよりも、

両者の間に座っている精神科医がコーディネーターとして質問しながら、

事件当時からこれまでの思いをお二人からうまく引き出し語って頂くという形でした。

 

同じ遺族として、しかし、父と息子という関係の中で、互いに気遣いながら、

それでも気づかなかった、気遣うが故に気づけなかった辛かった思いが、

コーディネーターのユーモアとフォローによって、ごく自然に語られたのはすごいことだと思います。

 

* 兄は、事件直後から父親が自殺するのではないかと、ずっと恐れていた。

それほど父は憔悴しきっていたし、目はうつろだし、ゾンビのようだった。

母親が病死し、妹は殺され、父親まで失ったら自分も生きていけないと思い、怖かった。

 

* 父は、自分が周りからそのような目で見られていることにツユほども気づかず、

残された2人の子ども(当時長男大学生、次男中学生)を守らねばと、そればかり考えていた。

特に同居している次男をメディアから守ること、早く学校へ行けるようにすること、

そして、子どもたちが殺した相手に復讐心を持たないように気を付けねばと思っていた。

 

* 兄は、父親に立ち直ってもらうには、自分がしっかりして早く日常に戻ろうと努力。

心に蓋をして、泣くこともなく、受験勉強などに逃避した。 

 

* 翌年春、佐世保支局から福岡へ移動した父と共に、友達のいる佐世保を離れ、

福岡の高校へ進学した兄は、受験勉強という逃避場所がなくなったこともあって、

蓋をしていたものがなくなり、頭の中は事件のことでいっぱいになった。

 

* 兄は事件の前、妹から加害女児とのトラブルのことを相談されていた。

自分のアドバイスがまちがっていたのか?何と言えばよかったのか?

自問自答を繰り返し、自分を責めた。

頭が痛くなり、何も手につかなくなって保健室に駆け込む。

そんな自分の姿を父には知られたくなくて、普通に通学しているように装っていた。

 

* 出席日数が足りなくなって学校から呼び出された父は、やっと息子の苦悩に気づき愕然とする。

騙されていたと思った。仕事を休み、カウンセラー探しに奔走し、息子に寄り添った。

 

* 兄は父の様子を見て、やっと、この人はもう自殺しないと確信し、嬉しかった。

カウンセリングはうまくいかなかったが、学校へ戻ろうと思った。

 

* その後、知り合いの記者(父が佐世保支局に勤務していたころの部下)から取材を受け、

初めて当時のことを語った。

その記者が文字おこししたものを見て、やっと自分の思いに気づいた。

 


このとき、あの日以来、固く封じ込めていたものから解き放たれたのでしょう。

今は笑顔で語れるようにまでなって、本当によかった。

「言葉にすることは大事。まず聞いてほしい。見守りましょうだけでは守れない」

というお兄さんの言葉が印象的でした。

 

最後にコーディネーターがお父さんに感想を求めると、

「こんなに話をする子だったのかと驚いている、まるで家にいる時の1年分の話を聞いたようだ」

と言って、会場の雰囲気を和ませてくれました。

 

この父子の対談を報じる新聞記事を、

加害児、いえ、もう大人になった彼女が、どこかで読んでくれていることを願います。