今朝の朝日新聞デジタル版に、美智子皇后が傘寿を迎えられたとの記事がでていました。
記者団が用意した3つの質問に文書で回答され、その全文が掲載されていましたが、その中で、とても興味深い箇所がありました。
(問3)皇后さまは音楽、絵画、詩など様々な芸術・文化に親しんで来られました。皇后さまにとって芸術・文化はどのような意味を持ち、これまでどのようなお気持ちで触れて来られたのでしょうか。
という質問に、日本の音楽や絵画や彫刻、建造物などへの関心を記したあとに、海外の文化について、このように書かれていました。
それぞれの国が持つ文化の特徴は、自(おの)ずとその国を旅する者に感じられるものではないでしょうか。これまで訪れた国々で、いずれも心はずむ文化との遭遇がありましたが、私は特に、ニエレレ大統領時代のタンザニアで、大統領は元より、ザンジバルやアルーシャで出会った何人かの人から「私たちはまだ貧しいが、国民の間に格差が生じるより、皆して少しずつ豊かになっていきたい」という言葉を聞いた時の、胸が熱くなるような感動を忘れません。少なからぬ数の国民が信念として持つ思いも、文化の一つの形ではないかと感じます。
タンザニアってどこだっけ?
アフリカ大陸にある国ってことは知ってるけど、どの辺にあるのか地図上で示せなんて言われたら、お手上げ。
たぶん、ウガンダやザンビアやケニアや・・・なんかその近くだったような…たぶん南の方だったような気がする…その程度。
ましてや、ニエレレ大統領時代と言われても、それがどのくらい前の話か見当もつかない。
歴史も文化も全く何も知らない。
唯一記憶があるのは「セレンゲティ国立公園」の名前。
「生きもの地球紀行」とか「ダーウィンが来た!」とかでよく出てきたセレンゲティ国立公園。紹介するとき頭に「タンザニアの」とついていたっけ。
だから、自然豊かで、自然を大切に守っている国だろうという想像はつくけれど、文化なんて全然知らない。
と思っていたら、美智子さまは国民の信念も文化の一つと捉えていたということに驚き、
その信念の素晴らしさにまた驚き、ちょっと感動してしまいました。
それにひきかえ、わが日本は…
つい最近、憲法9条を世界遺産に!と大騒ぎしていましたよね~
私も護憲派の端くれとして、お!いいぞ!と初めは飛びつき賛同しましたが、
その後、憲法そのものは世界遺産にはなれないので対象は日本国民だということになり…
そんなら私は撤回します!
9条自体は素晴らしいけど、それを国民がよってたかって骨抜きにしてきたじゃない!
軍隊を持たないと明記しながら、実際には強大な軍事力を持つ自衛隊を有している!
つい最近は現政権によって集団的自衛権の行使容認を閣議決定してしまった!
「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」
という約束を反故にしてしまっておきながら、
その日本国民にノーベル平和賞が与えられるなんて、そんなバカな話はないし、
それを望むなんて、あまりにもアツカマシイし超恥ずかしい!
ま、結果的には、ノーベル賞は無事に免れて(?)良かったけれど、
なんだか日本人の心から、良心とか品性というものが欠けてきた気がする・・・
そう感じていたこの頃だったので、
このタンザニアの国民の信念というものが、すごく尊く思えて、
信念が文化だと述べた美智子さまの言葉にも感銘を受けたのでした。