ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

成功者へのジェラシー

2022年07月09日 | 価値観

【Live Information】


音楽好きのマスターが営む喫茶店があります。
たいてい毎週、土曜か日曜のどちらかに、そこでコーヒーを飲みます。
きょうは、珍しくアナログのLPレコードがかかっていました。
ちなみに、いまは「LPレコード」という言葉を知らない人が珍しくない時代なんですね。


レコードは、阿川泰子さんのライブ・アルバムでした。
1980年代に大人気だったジャズ・ボーカリストです。
演奏は「東京ユニオン」に「プレイヤーズ」(鈴木宏昌、松木恒秀、岡沢章、渡嘉敷祐一、斎藤正樹)という、豪華な面々
すごっ


阿川さんの歌を聴くのは、本っ当にひさしぶりです。
改めて(しかも何年?何十年?ぶりに)聴いても、やっぱり素敵なんです
「時間」という厳しい波に洗われ続けてもなお輝きを失っていないということは、やはり良いものなんですね。


しかし当時(40年ほど前)は、やれ「あんなのはジャズじゃない」だの、やれ「ルックスで売れただけ」だの、やれ「たいして上手くない」だの、いわゆる音楽通な方々からいろんなことを言われていました。
阿川さんって、音楽そのものとは関係なく「ネクタイ族のアイドル」として取り上げられることが多かったですから。
まあ、こんなことをおっしゃる方々(演奏する機会のある地方のアマチュア or セミプロミュージシャンの中にもこういう発言をする人はいました)は、考え方が幼かったのでしょう。
いま思うと、「ジャズ通として敬われたい人」「ジャズを手段として他人を支配したい人」たちの発するジェラシーだったのだと思います。


いまだにこういう類いの人は一定数いるような気がします。
だから「成功した人を、隙があったら引きずりおろしたい」空気が、今も昔も変わりなく存在しているのかもしれないですね。


このお店の「きょうのおすすめ」は、「キリマンジャロアデラ」でした。


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