ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

クライマックス・シリーズ

2022年10月16日 | 価値観

【Live Information】


 ぼくは、実は野球Loveの人間です。
 阪神タイガースを愛するようになって※十年。
 今年は開幕9連敗、最大16の負け越しという絶望的なスタートを切ったにも関わらず、7月には一時2位まで盛り返し、最終的に3位となり、クライマックス・シリーズ(CS)への出場権を得ました。
 CSファースト・ステージでは横浜DeNAを破り、日本シリーズへの出場も夢ではなかったのですが、ファイナル・ステージでは東京ヤクルトに3連敗を喫して、今シーズンの戦いを終えました。あと一息だったのに、残念!!


・・・とはちっとも思ってなどおりません。
 ぼくがいくら熱烈な阪神ファンであっても、シーズンの戦績が負け越ししているチームがリーグを代表して日本シリーズに出るべきではないと思いますし、相手チームにアドバンテージがあるとはいえ、もし勝率5割にも達していないチームが日本シリーズに出るとなると、長いシーズンの意味はいったいなんだったのか、と思ってしまいます。今年の阪神は68勝71敗で、優勝した東京ヤクルト(80勝59敗)とは実に20ゲームも離されているのです。
 そもそもCSは、「1位と2位に大差がつくと実質的には早々にペナント・レースが終わってしまい、消化試合が増えてしまう」ということから、「山場を作ってエキサイティングなペナント・レースにしよう」という意味で始まったものだと記憶しています。
 しかし、このような人工的な山場って必要あるでしょうか。
 1973年の巨人と阪神、1988年の西武と近鉄、1994年の巨人と中日、今年のオリックスとソフトバンクなどのようなエキサイティングなシーズンには、いつもいつも都合よくなるはずがないのです。
 1位と2位の間に大差がつくシーズンもあれば、僅差のデッド・ヒートにもつれこむシーズンもあります。それが自然で当たり前なことですし、だからこそ僅差のシーズンがファンの記憶に残るのではないでしょうか。


 テレビ番組が、結末を人為的に予定されたものに導くために仕込みをしていた場合は「ヤラセ」として散々叩くのに、人工的に仕組んだ山場で盛り上がることについてはメディアは何も言及しません。これは「ヤラセ」とは少し違いますが、「人為的に盛り上がる結末を導くため山場を仕込んだ」という意味では同じことです。
 そんな仕込みや演出なんて必要ありません。
 日本シリーズの価値も下がります。
 セ・リーグとパ・リーグの2大リーグの優勝チームが相まみえて、その年の日本一を決めるのが日本シリーズだったはずです。


 消化試合うんぬんを心配するのなら、優勝争いはもつれこんでいても、2位と3位の間に、例えば10ゲーム以上の差がついている場合はどうなのでしょうか。
 3位以下なら消化試合でも構わない?
 「クライマックス・シリーズ」は問題点だらけであり、続ける必要のない制度だと思うのです。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 自分の行いは自分の作品 | トップ | 布施明 LIVE TOUR 2022-2023 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

価値観」カテゴリの最新記事