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校内公演『ホット・チョコレート』

2018-03-07 22:13:49 | お芝居演劇
 学年末、教科会議と学年会議の間にある一覧表作成日にドンピシャで設定した校内公演。いつも稽古で使わせてもらっている会議室を劇場に見立て、先生やクラスのお友達を招いての公演です。チラシやチケットまで作って雰囲気は本公演みたい。チケットノルマ4枚で、お世話になっている人をお呼びしました。

 実はこの公演を企画したのにはある意図があったのです。上演を重ねなければ上手くはなれないから。稽古で正しく緊張できれば、こんな大がかりなことはしなくていいはず。全国に上がってくるような演劇部なら、これは普段の稽古場で自然に出来ること。ただし、そうではない多くの演劇部にとって、稽古できちんと緊張したり集中するというのは難しいんじゃないかなって思うのです。いつものメンバー、いつもの稽古場。人がいたりいなかったり。誰かが遅刻したり乗り気じゃなかったり。県立伊丹でもそういう問題が有りました。

 本当はお芝居を大事に、嘘から出来上がっている高度な遊びをやり遂げるってルールを本気で守ればいいだけのこと。でもそれが難しいのは、お芝居のルールより自分の心や体の都合を優先させてしまうからだと思うのです。それじゃいいものなんて出来るわけ無いのですけど。コンクールの時に体験した、稽古をすればするほど下手になるなんて泥沼は、全てここが原因。上演という緊張感はやはり、それじゃダメなんじゃないってことを無言で教えてくれるのです。

 上演の結果はどうだったかって? みんな正しく緊張して、脱がなきゃ行けない靴を履いたまま登場したり、気持ちをマックスまで持って行けなかった悔しさに涙が止まらなかったり。でも終わった後にやり遂げた満面の笑顔になれたのは本当によかった。やってみるもんだよなって思ったごのいでした。

 そしてもう一つの上演成果は、お客様から頂いたアンケート。演劇部に宝物が一つ増えた気分です。なにせ演技エリアを360度囲むように置かれた客席で1時間付き合ってくださった皆さんです。思ったこと、感じたことをストレートに返してくださいました。僕も、部員たちも嬉しくなって何度も読み返します。本当に幸せな公演でした。

 当日来てくださったある先生から頂いたアンケートを紹介します。

「友達を思い、大声を出し怒るキッコを見て、こんな人間関係を(県高の)生徒みんなに味わってほしい。生の心と心の触れあいがあれば、きっと豊かな人生になる…と。そう思いました。」と。

 高校生が演じた未熟な舞台を見たことで、ご自分が接していらっしゃる生徒たちのことを思い、どうなればその生徒たちの人生が豊かになるかなんて思いをはせる化学変化を起こしてくださっている。小さな演劇の、大きな可能性を教えていただいたように感じました。

 どうです?みなさん。校内公演、やってみませんか?

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