いくつかの偶然を期待して作品にトラップを仕込む。それが最近の僕のやり方。こうすればこうなるからみたいに狙った所で思った通りの作品に仕上がった事など一度も無い。だったら出来るかどうか分からないけど、種だけは一杯蒔いておこう。期待通りいくつかの種は花を開き、いくつかの種は芽を出さなかった。運とかじゃなく、必然性があってそうなったのだから、それで良いのだ。種を蒔かなければ何も起きないのだから。
「舞台美術や多すぎるサブプロットに対してタイトルのにがい雪を表す白いキャンバスがあまりに小さすぎました。」と講評してくれた小原さんと終わってからお話するチャンスがあったので、「実はキャンバスだけじゃなく、立っているパネルが白いのも、足跡が刻まれているのも、一面の雪を表していたんですよ。」と告げると、「そうですか…。それは気がつかなかった。」と小原さんは少し申し訳なさそうな顔をした。僕は少し救われた気持ちになり、「そうだったんですよ。」って笑った。
伝わらなかったのはこちらの落ち度。だからといって伝えることを第一目標にしていては作品という風貌のお芝居は作れないのも事実なのです。効かないと効きすぎるの狭間を狙って、確実に毒を送り出す技を磨く。そんなトライ&エラーをもうしばらく続けていこうと思う。
「舞台美術や多すぎるサブプロットに対してタイトルのにがい雪を表す白いキャンバスがあまりに小さすぎました。」と講評してくれた小原さんと終わってからお話するチャンスがあったので、「実はキャンバスだけじゃなく、立っているパネルが白いのも、足跡が刻まれているのも、一面の雪を表していたんですよ。」と告げると、「そうですか…。それは気がつかなかった。」と小原さんは少し申し訳なさそうな顔をした。僕は少し救われた気持ちになり、「そうだったんですよ。」って笑った。
伝わらなかったのはこちらの落ち度。だからといって伝えることを第一目標にしていては作品という風貌のお芝居は作れないのも事実なのです。効かないと効きすぎるの狭間を狙って、確実に毒を送り出す技を磨く。そんなトライ&エラーをもうしばらく続けていこうと思う。