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2019 合宿は新天地へ

2019-08-05 21:43:40 | お芝居演劇
 25年以上前から通い続けた淡路合宿。今年はアソンブレホールの閉館に伴い、新たな場所探しから始まった。安価なホール+手ごろな宿舎+大自然+交通機関ありと、抜群に微妙な条件をフルに満たすことは出来ず、やむなしでセレクトした施設が嬉野台生涯教育センター。演技・演出検定の年なら、劇場機構は無くても我慢できる。加東市にある野外活動の拠点的施設。小学5年生が宿泊学習に来る的な場所である。おまけに交通機関は三田駅から路線バスが午前中に2本というタイトさ。遅刻は致命的である。一事が万事そんな感じの合宿は、果たしてうまく回るのだろうか。不安なまま当日を迎えた。

 実は伊丹の高校演劇部は今、それ以上のピンチを迎えている。圧倒的な部員不足である。特に今年度の1年生の加入数は非常事態的少なさ。県立伊丹1名、伊丹西0名、伊丹北2名、市立伊丹1名。合わせてもたった4名なのだ。中学からある程度のボリュームを保持している伊丹市が、高校になるとなぜ? これについては検証すべきである。
 もはや手段を選んでいる場合ではない、僕は今まで合宿に参加していなかった伊丹北、市立伊丹を合宿に誘っていることにした。8/2,3がアイホールの高校生演劇WS、間髪入れず8/4,5 が合宿。顧問の先生的にはふざけるなって日程だが、生徒たちの参加希望もあり、伊丹連合合同合宿(11名)は成立した。そこへ昨年からの参加校である川西明峰。若手?顧問のタナチン先生率いる北方民族9名が加わり生徒数は20名。こうなると見た目はそれなりに成立するのである。

 暑い夏、遠い施設、冷房のない宿泊棟(ただし一泊150円)それでも僕には勝算があった。サポートに入ってくれるOBたちの存在である。伊丹西時代の相棒、式部が、伊丹の実情を聞いて仲間を引き連れて来てくれた。初参加なのは伊丹北のOGであるタマと、ご存じルイージ、そして合宿行くならウチ行くよって安定の毎回参加、照明の要ん。細かい打合せ一切無し。ただしやるべきミッションは寸分の狂いなく共有できている不思議な講師陣。たまらん心強さなのである。到着した午前中はただひたすらに名前鬼? ホントはもっと一杯のメニューを準備してきた式部だったが、メンバーの開放具合が高くないと判断すると無理せず同じ課題を飽きさせずにひたすら深く。リーダーっぷりも板に付いてきた。
 昼からは複数の会議室に分かれて学校ごとに来る演技・演出検定に向けての練習。この間も入れ代わり立ち代わり各部屋を回る。とにかく楽しんでる。それが高校生たちの心の壁を少しずつ溶かしていく。僕が無茶振る「即興でやってみて」のお題も、出来るかな~とか言いながらホントに楽しそうにこなしていく。それを見た高校生たちが「私もやりたい!」って動き始める。それは臨界を超えた核反応の様に、小さな演劇部に熱量を与え続けた。

 いかにも合宿って飯もうまい。夜は意味なくキャンプファイヤー。当然出し物はやる。時間がない中お互い本気でネタをくる。怖い話もちょっとだけ。定員48名の宿泊棟に全校の女子18名が共同生活。男子2名は男子くくりで若手教員やリーダーが潜り込む。朝6時半にはまたまた意味なくラジオ体操。布団のたたみ方にダメが出ないように本気の掃除。そして午前の締めに本気の模擬検定。審査員のリーダーから、本気のダメ出し級判定をもらう。全てがそんな感じの新天地。ひょっとしたらここは天国かもしれないなんて思いつつ、部員たちが乗ったバスを見送る我々であった。

 面白かった? そんな質問に誰もが笑顔で「面白かった!」を返してくれる。部員たちも、リーダーも、顧問の先生?も 新天地は探せば見つかるものである。仲間さえいれば…、ね。
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