サム・ペキンパー監督の'61年作品『荒野のガンマン』(原題は『The Deadly Companions』(“生かしておけない旅の連れ”の意))をスカパーのBSイマジカで見ました。ペキンパー監督の長編劇映画デビュー作です。
朝焼けの中、馬で進む3人と馬車を逆光で捕えた画面にオープニング・タイトル。酒場でイカサマを働き、樽に乗せられ、首に縄を掛けられているターク。入ってきたキット(ブライアン・キース)は「何の踊りだ?」と問い、タークの首を吊ろうとしていたポーカーの連中をやっつけます。そこへタークに呼ばれて出て来たビリーは、キットがタークを助けるより早く、縄を拳銃の弾で切ります。そばの町の銀行を一緒に襲おうと言うキット。キットが元北軍の兵士であることに異を唱えるタークをなだめ、キットと組もうと言うビリー。
3人は銀行のある町に着き、酒場に向かいますが、ちょうど牧師が来るというので、酒場は営業せず、酒場で牧師の話が始まります。息子を連れて一番前の席に座った女性(モーリン・オハラ)はダンスホールで働いているということで、息子が私生児だと他の女房連中から噂されますが、毅然とした態度を崩しません。牧師に帽子を脱ぐように言われた3人でしたが、キットは頑に帽子を脱がず、女性を一目で気に入り、手に入れようと決意したビリーは、強引に女性にキスし、彼女から平手打ちを喰います。
牧師の集会が終わり、女房連中と3人は酒場から出ますが、そこへ3人よりも先に銀行を襲った連中が外に出て来ます。銀行強盗を撃とうとする町の人々。キットも強盗を撃とうとしますが、鎖骨に弾が入ったままの右手が不自由なため、狙いが狂い、女性の息子を撃って死なせてしまいます。息子を夫の眠る墓の隣に埋めてやろうと町を出る女性。キットは先住民から彼女を守るため、彼女から拒まれるも同行し、ビリーとタークも一緒に出発します。野営した夜、ビリーは女性を襲おうとし、それがキットに見つかり、ビリーは追放されます。自分だけ残されたことに不審感を持ったタークも深夜、キットから逃げ出します。それに気づくも、あえてキットに知らせない女性。実はキットは南北戦争時、元南軍の兵士だったタークから頭の皮を剥がされそうになり、その復讐を遂げるため、タークを探し歩いていたのでした。翌朝、女性は過って馬を逃がしてしまい、馬は2頭になってしまいます。そこでキットはタークをすぐに追うことは諦め、女性の護衛を続けることにします。
途中でヘビに馬が襲われたり、先住民に襲われたりしますが、2人は女性の夫の墓がある町に無事到着します。墓を探し、女性の夫の墓がないと言うキット。女性は「あなたは町の女房連中と同じだったのね!」と怒り、墓場を探し回りますが、やはり夫の墓はありません。絶望して町を去ろうとする女性を、倒れた木材の下から彼女の夫の墓を探し当てたキットが「見つかったぞ!」と言って呼び止め、2人は抱き合います。そこへ現れるビリーとターク。ビリーは女性を手に入れるため、邪魔なタークを殺してくれとキットに頼みます。人殺しとは一緒になれないと、頑強にキットを止めようとする女性。しかし目の前にタークが現れると、すぐさまキットは彼に銃を向けます。腕が不自由でなかなかタークを倒せないキット。ビリーは代わりにタークを撃ち、倒れたと安心したところで、タークから反撃を受け、死にます。タークの許にやって来たキットに、タークは金で先住民の傭兵を雇い、新たな南軍を作る夢を語り、キットにも制服を着させてやると言いますが、キットはタークが自分の頭の皮を剥がそうとしたことをタークに思い出させ、タークの頭の皮を剥がそうとします。「止めて!」と駆け付ける女性。タークは葛藤の末、タークを許すと、そこへビリーとタークを強盗の罪で追ってきた保安官たちが到着します。捕えられても自分の夢を語り続けるターク。キットと女性は新たな人生へ向かって出発し、夕焼けの中を進む2人が逆光で捕えられた画面で映画は終わります。
ペキンパーが'70年にジェイソン・ロバーツ主演で撮った『砂漠の流れ者/ケーブル・ホーグのバラード』を思い出しました。そんな静かな、しみじみと心にしみる西部劇だったと思います。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)
朝焼けの中、馬で進む3人と馬車を逆光で捕えた画面にオープニング・タイトル。酒場でイカサマを働き、樽に乗せられ、首に縄を掛けられているターク。入ってきたキット(ブライアン・キース)は「何の踊りだ?」と問い、タークの首を吊ろうとしていたポーカーの連中をやっつけます。そこへタークに呼ばれて出て来たビリーは、キットがタークを助けるより早く、縄を拳銃の弾で切ります。そばの町の銀行を一緒に襲おうと言うキット。キットが元北軍の兵士であることに異を唱えるタークをなだめ、キットと組もうと言うビリー。
3人は銀行のある町に着き、酒場に向かいますが、ちょうど牧師が来るというので、酒場は営業せず、酒場で牧師の話が始まります。息子を連れて一番前の席に座った女性(モーリン・オハラ)はダンスホールで働いているということで、息子が私生児だと他の女房連中から噂されますが、毅然とした態度を崩しません。牧師に帽子を脱ぐように言われた3人でしたが、キットは頑に帽子を脱がず、女性を一目で気に入り、手に入れようと決意したビリーは、強引に女性にキスし、彼女から平手打ちを喰います。
牧師の集会が終わり、女房連中と3人は酒場から出ますが、そこへ3人よりも先に銀行を襲った連中が外に出て来ます。銀行強盗を撃とうとする町の人々。キットも強盗を撃とうとしますが、鎖骨に弾が入ったままの右手が不自由なため、狙いが狂い、女性の息子を撃って死なせてしまいます。息子を夫の眠る墓の隣に埋めてやろうと町を出る女性。キットは先住民から彼女を守るため、彼女から拒まれるも同行し、ビリーとタークも一緒に出発します。野営した夜、ビリーは女性を襲おうとし、それがキットに見つかり、ビリーは追放されます。自分だけ残されたことに不審感を持ったタークも深夜、キットから逃げ出します。それに気づくも、あえてキットに知らせない女性。実はキットは南北戦争時、元南軍の兵士だったタークから頭の皮を剥がされそうになり、その復讐を遂げるため、タークを探し歩いていたのでした。翌朝、女性は過って馬を逃がしてしまい、馬は2頭になってしまいます。そこでキットはタークをすぐに追うことは諦め、女性の護衛を続けることにします。
途中でヘビに馬が襲われたり、先住民に襲われたりしますが、2人は女性の夫の墓がある町に無事到着します。墓を探し、女性の夫の墓がないと言うキット。女性は「あなたは町の女房連中と同じだったのね!」と怒り、墓場を探し回りますが、やはり夫の墓はありません。絶望して町を去ろうとする女性を、倒れた木材の下から彼女の夫の墓を探し当てたキットが「見つかったぞ!」と言って呼び止め、2人は抱き合います。そこへ現れるビリーとターク。ビリーは女性を手に入れるため、邪魔なタークを殺してくれとキットに頼みます。人殺しとは一緒になれないと、頑強にキットを止めようとする女性。しかし目の前にタークが現れると、すぐさまキットは彼に銃を向けます。腕が不自由でなかなかタークを倒せないキット。ビリーは代わりにタークを撃ち、倒れたと安心したところで、タークから反撃を受け、死にます。タークの許にやって来たキットに、タークは金で先住民の傭兵を雇い、新たな南軍を作る夢を語り、キットにも制服を着させてやると言いますが、キットはタークが自分の頭の皮を剥がそうとしたことをタークに思い出させ、タークの頭の皮を剥がそうとします。「止めて!」と駆け付ける女性。タークは葛藤の末、タークを許すと、そこへビリーとタークを強盗の罪で追ってきた保安官たちが到着します。捕えられても自分の夢を語り続けるターク。キットと女性は新たな人生へ向かって出発し、夕焼けの中を進む2人が逆光で捕えられた画面で映画は終わります。
ペキンパーが'70年にジェイソン・ロバーツ主演で撮った『砂漠の流れ者/ケーブル・ホーグのバラード』を思い出しました。そんな静かな、しみじみと心にしみる西部劇だったと思います。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto)
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