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マイケル・ムーア監督『華氏119』その4

2020-01-24 05:23:00 | ノンジャンル
 また昨日の続きです。

 ベン=ギアット「批判者にとって支持はナゾです。でも強い者や独裁者が成功した時は前々から人心をつかんでいる。彼もそうです。忠誠の誓いで」。
 トランプ、支持者たちに囲まれて、「誓いを立てようか? 右手を上げて。誓いますか? 明日は投票に行ってトランプに票を入れると? みんな愛してるよ」。(中略)
 トランプ「選挙システムを批判したが、勝ったからもういいんだ。関係ない。本当だ」。
 スナイダー「独立宣言の署名者たちは民主主義は続かないと考えた。民主主義の主役は民だ。民が黙れば民主主義の意思は消える。そして何らかの過激な形態……ファシズムなり、有権者が減らされていく形態になれば、非常時法が発動されたり、金で選挙が決まる世界になる。すでにその傾向だ。いずれにせよ失うものは大きい」。
 トランプ「アメリカで内戦が起きるでしょう。キリスト教徒がついに表舞台に」
 反トランプの看板。「看板はリベラル派よ。トランプ弾劾なら命はない」。
 R・ストーン(トランプの長年の顧問)「やってみろ。国中で暴力が起こり、暴動が荒れ狂う」。
「国民の3%だけで1億6000万挺もの銃を保有している。なぜそんなに必要なんだ?」「革命が必要だから銃を取る。私は暴力的じゃない。牧師だ」。
 A・ジョーンズ(『インフォウォーズ』ホスト、サプリの営業マン)「マイケル・ムーアは“議事堂を囲め。立ち上がれ。暴れろ”と言ってる。暴力革命の扇動だ。バカでも分かる」。
 射撃練習をする兵士たち。
 S・バノン「2012年、国の未来を決める10~20年闘争だ。先日のように強く毅然とあらねば。彼らのように努力すれば勝てる」
「白人の支配層は今やマイノリティだ」。
 父「準備オッケー? よし撃とう。(息子とともに等身大の人形を撃つ。)血を流してるぞ」。
 ムーア「スーザン・ソンタグは“あと1度の9・11で民主主義は失われる”と」。スナイダー「私は悲観的だ。9・11がなくても失われる。歴史では起きてきたことだ。ニセの安全のために自由を手放す。だが対テロに必要なのは安全でなく自由だ」。
「未確認情報ですが、世界貿易センターに航空機が突入。ビルの2方向から煙が上がっています」「この邪悪な行為の犯人は捜索中だ」「同時多発テロの6週間後、愛国者法が成立。国民の医療や財務記録、PCや電話の会話から、図書館の記録まで、捜査が可能に。人々は“テロと戦うためなら喜んで自由を差し出す”と。我々と共に戦うか、テロリストの側につくか。ドナルド・トランプは完全に阻止する。ムスリムは入国させない。移民税関捜査局は全州で強制捜査を実施。新政策では、子供たちが親から引き離される」。
「出身は?」「エルサルバドル」「君は?」「グアテマラ」「泣くな」「おばさんとパパは?」「この女性が助ける」「パパ―、パパ―」
「赤ん坊を親から引き離し、別々に収容するなど……彼らは誰も傷つけていない。くだらない法に反しただけだ。これは人道に対する罪だ。自由の女神の台座にある『疲れし者、自由を求める群衆を私に委ねよ。私が希望の炎を掲げよう』。その炎はどこだ? この国にはない。心が痛む。だがそれが我々の世界だ。変えるか滅びさせねば」。
「何カ月後かに僕らの望んだ民主主義が叶えられず、国家の緊急事態のために手中のものまで失った時、彼らは自問するだろうか? “いつ状況を変えられた? 手遅れにするために”と。教師が副業を始めた時か? 気さくな警官のこんな姿(完全武装している姿)を見た時か? こんな車を乗り回した時か? 処方された鎮痛剤を飲み続け、依存症になったあげく、本当は鎮めるべき傷みなどなかったと気づいた時か? 愛する大統領が証券会社から莫大な献金を受けていると聞いて、誰かに言いたいのに、言えずに、ヘドを呑み込んだ時か? こんな不幸は他人事と決め込んだ時か? この国は子供たちよりも、ずっと銃を愛している。もしそんなアメリカを守るなら自問すべきじゃないか? “なぜ?”と。なぜこのアメリカを? 僕が守りたいのは、まだ見ぬアメリカだ。こんな最後じゃない。今なら間に合う」。
 抗議行動をする人々。
「“悪”は動きの鈍い生物だが、巨大な恐怖と合体したら手遅れだ。僕らは気休めを言い過ぎた。憲法が守ってくれると。選挙が盾になると。特別検察官もいると。弾劾制度があると。希望を持ち続けた。でも僕らを殺したのは希望だ。希望は憧れであり、受け身で、安らぎだ。だが必要なのは安らぎじゃない。行動だ。僕は思う。トランプのおかげで目を覚ますことができたと。彼を現した腐ったシステムを一掃する必要があるのだ。この今こそ気づかねば、もう時間はない。すぐ行動を……。

(また明日へ続きます……)

 →サイト「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto