前回の続きである。
個別に考えを巡らせたい。
1 旭岡をどう捉えるのか?
旭岡団地は、市の計画で造成した土地である。ここから小・中学校ともに無くするというのは、市の都市計画上どうなのかという疑問がある。
さらに、規模のより大きくて建築年代の新しい旭岡小を、規模の小さい建築年代の古い上湯川小に統合というのは理解が得られるのだろうか。
2 亀尾小・中の特認校制度をどうするのか、鱒川小・中はなぜ統合しないのか?
亀尾小・中で採用されている特認校制度自体を函館市はやめるのか。隣接するより規模の小さい鱒川小・中はなぜ統合の対象とならないのか。
3 青柳小を弥生小に統合する合理性はあるのか?
規模が大きく、児童数の減少も少ない青柳小を廃止して、規模が小さく児童数の少ない弥生小に統合することは理不尽ではないか。まして、児童を収容しきれない規模の校舎を増築することに市民の理解は得られるのか。住吉町の端に住む児童は、弥生小まで歩けというのか。
4 赤川小は南北に長い校区であり、通学に無理が生じないか?
赤川小の校区の北端は中野ダムの近くである。この地点から神山小までは相当の距離、歩いて通うのには無理が生じないか。
5 石崎小の統合先は、戸井という選択もあるのではないか。
下に行くのを避けるという観点では、東小かもしれないが、距離的な面では、現在の潮光中の位置が近い場合もある。まして、あらたな小中一貫教育を見据えているのであれば、選択の余地を残すべきではないか。
6 南茅部においても小中一貫を目指さないのか?
先に答申のあった尾札部・臼尻両中の統合では、校舎の新築を視野に入れているとのこと。いっそのこと小中一貫ではいかがかという意見に対処する理由が必要。
7 椴法華地区から中学校を消すことについて理解は得られるのか?
教育効果の点から、恵山中への統合となったのだろうが、地元には小・中併置で存続をとの声もある。地域の存続を左右する観点からも極小校でも教育の質を落とさないという取組をする考えはないのか。
8 南本通小は、一部本通小への統合も考えるべきではないか?
交通量や距離の観点、地域の親近性などから、統合先は深堀小に限るべきではない。
9 戸井での小中一貫教育(義務教育学校)の取組は、旧函館市でも検討すべきではないか?
以上の点を、明解にできるのだろうか。
なお、筆者自身の考え方としては、
旭岡小は残すべきで、上湯川小を廃止すべき(耐震改修したから残すというのでは理由にならない)
→ここについてはまた、別の機会に述べたい。
鱒川小中を統合の対象から外している理由を公にすべき(100%国の子寮の児童生徒だから他とは交われない)
青柳小は存続すべき(弥生小が新しいから残すという理由での廃校は納得は得られない)
赤川小は廃校ありきではなく、隣接校区の再編成を検討すべき
石崎小については、亀尾小中との兼ね合いから特認校の採用や戸井との再編など多角的に検討すべき
南茅部地区については、通学方法も含め総合的に検討すべき、ただし、磨光小は維持に金のかかる建物であるので・・・
椴法華地区については、給食共同調理場の問題整理も必要、小学校も将来的に再編するという方向で検討すべき
南本通小については、2分割にする
である。